マンションを売却する前に知っておきたい!マンション売却の流れ

現在マンションの売却を考えている人の中で、売却完了までの基本的な流れを知っている方はどれくらいいるでしょうか?マンションの売却は、多くの人にとっては人生の中で数回遭遇するかどうかという大イベントです。しかし、詳しい流れは把握していないという方も少なくないのです。

マンション売却の手続きは、売り手が一人で進めるわけではありません。不動産業者が必ずサポートしてくれるので、流れをすべて暗記しておく必要はありませんが、「売却が終わるまでどのくらいの時間がかかるのか?」「売却益が手元に入ってくるのはいつか?」といったことは事前に確かめておきたいはず。

そこで今回は、一般的なマンション売却の流れと、マンション売却を進めるうえでの注意点についてご紹介しましょう。

マンション売却の一般的な流れ

マンション売却は、査定、不動産会社選び、媒介契約、売却活動、申込、契約、引渡という7つのプロセスを順番にこなしていくことで完了します。それぞれどのような手順に従って進めていけばいいのか解説するので、順番に確認していきましょう。

おおまかな期間としては、一般的に、査定から媒介契約までには1ヶ月、売却活動から契約までに3ヶ月、さらにそこから引渡の完了までに1.5ヶ月程度の時間がかかります。

査定

査定とは、売却するマンションにいくらくらいの価値があるのか、業者に見積りを依頼することです。査定額はそのままマンションの売出価格を決定する際の目安となるので、この最初のプロセスは重要な意味を持っています。

通常、価格査定は1社だけでなく複数の不動産会社に並行して依頼するのが一般的です。性質の異なる複数の業者に対して同時に査定を依頼して、金額にどのくらいの差が出るのか見極めると良いでしょう。

たとえば、大手の不動産会社、地元の中小不動産会社、そしてマンション購入時に利用した不動産会社にそれぞれ査定を依頼すれば良いわけです。依頼先の件数が多すぎると逆に迷ってしまうため、目安としては3~5社程度に依頼すると考えておいてください。

ただ、直接1社ずつ査定依頼するのは面倒ですから、不動産一括査定サイトの利用をおすすめします。一括査定サイトでは、1回の申込で複数の大手不動産業者に無料査定してもらえますので、簡単に相場が分かります。

不動産会社選び

業者からの査定結果が一通り出揃ったら、その情報をもとに依頼する不動産会社を決定します。

ただし、査定金額だけを見て業者を選んではいけません。売り手にとって、物件価格がもっとも気になる情報だということは不動産会社も理解しています。そのため、単に契約が欲しいだけの業者は甘めの想定で査定を行い、その結果として査定金額が高く設定されている、という場合もあり得るからです。

また、成功報酬として支払う仲介手数料についても売却金額によって上限が決められていますので、不動産会社に全て任せるのではなく基本的な部分はしっかり把握しておく必要があります。

本当に信頼できる業者を選ぶためには査定金額だけでなく、どのような前提に基づいてその査定金額を算出したのか、どんなプランで売却を成功させようとしているのか、具体的な説明があるかどうかをよく確認してください。

誠実な業者、信頼できる業者であれば、担当者の教育もしっかり行き届いています。契約者が納得できるような筋の通った説明が盛り込まれているはずです。

媒介契約

依頼する業者が決まったら、いよいよ「媒介契約」を結びます。媒介契約とは、不動産屋に売却活動を委託する契約のことです。このようにいうと、「契約する不動産会社を1社に絞り込み、その業者と媒介契約を結ぶ」といった形態をイメージするかもしれません。しかし、実際には媒介契約の方式はおよそ3種類に分かれています。

一つ目の方式は、「一般媒介契約」と呼ばれるものです。

この方式の特徴は、複数の不動産会社と同時に媒介契約を結べるという点。契約相手を1社だけに絞る必要はありません。

ですが、この点は不動産会社の側から見ると、「自社以外の業者からマンションが売れてしまう」という可能性を抱えることになります。そのため、1社に絞って契約する場合と比べて「業者が売却活動に力を入れてくれない」という事態も十分考えられるのです。

多くの業者と契約することで手広く買い手を探せる手軽さはありますが、同時に売却活動が中途半端な形になってしまうリスクも抱えている方式だと考えてください。

二つ目の方式は、「専任媒介契約」と呼ばれるものです。

こちらは一般媒介契約とは逆に、「査定を依頼した仲介業者から1社を選び、その業者だけと媒介契約を結ぶ」方式で、多くの方がイメージする媒介契約のイメージに近いかもしれません。

専任媒介契約を結ぶと、不動産会社にはレインズ(不動産情報共有データベース)への物件情報登録、契約者に対する定期的な売却活動の報告などいくつかの義務が課せられます。売主の立場で考えてみると、それだけ売却活動に力を入れてもらえるといえるわけです。

3つ目の方式として「専属専任媒介契約」という方式もあります。

こちらは専任媒介契約の制約をさらに厳しくしたものです。レインズ登録までの期間の短縮、定期的な売却活動の報告期間が短くなるといった新たな義務が業者側に発生します。

注意しなければならないのは、専属専任媒介契約では契約者の義務も増大するということです。たとえば、契約者が業者を頼らず、自力で買い手を見つけた場合であっても契約中の業者に仲介してもらわなければ売却はできません。

これら3つの中から自身にあった方法を選んで契約を結んでください。

売却活動

媒介契約を結んだら、いよいよ売却活動の開始です。主に、マンションが売りに出されていることを多くの人に知らせる広告活動を行うことになります。具体的には、レインズへの登録はもちろん、不動産情報サイトへの広告出稿、ダイレクトメールの送信などの方法を組み合わせて実施することになるでしょう。

ここで、マンションを探している買い手の気持ちを考えてみてください。多くの方はマンションを探すとき、価格や部屋の広さや間取り、築年数、所在するエリアなどの条件から物件を決定するはずです。しかし、これらの条件のほとんどはマンションが建てられた時点で決まってしまうので、売却活動の最中に変更することはできません。

唯一変更できるのは、マンションの価格だけです。したがって、売却活動の基本はマンションの情報を広告等で周知した後、問い合わせ件数が少なければ徐々に価格を下げていくというやり方になります。

売却活動の一環には、マンションの内覧も含まれます。購入検討者がマンションを直接確認する内覧は売却成功のためにも重要なプロセスです。少しでも印象を良くしたいのであれば室内の清掃やハウスクリーニングを行っておきましょう。

室内の状態によっては簡単なリフォームを実施する選択肢もあります。建物の状態だけでなく売り手の人柄なども見られるので注意しておきましょう。

申込

「マンションを購入したい」という人が現れると、申込の段階に移ります。購入希望者からは、「購入申込書」と呼ばれる書類が提出され、そこに記載された希望購入額に売り手が同意すれば次は契約の段階です。

希望者から提示される価格は、現在の売値よりも低い価格が提示される場合が少なくないことに注意してください。

つまり、購入希望者の「値切り」が発生するケースが多いということです。価格交渉に応じるかどうかは考え方次第ですが、まったく応じなければ契約に進めないといった事態も考えられます。

最初から値切られることを前提に希望価格を設定しておけば、申込段階の値切りにはある程度対応することが可能です。たとえば、売値のうち数万円、数十万円単位といった端数を値引くことで要望に応じたかたちにすれば、不動産売買契約もまとめやすくなるでしょう。

契約

価格などの条件で売り手と買い手が合意すれば、いよいよ契約を結ぶ段階となります。合意した内容を元に、売り手・買い手・不動産会社の3者で「売買契約書」と呼ばれる書類を作成し契約内容をまとめます。

売買契約が成立した時点で、売却価格のすべてが受け取れるわけではありません。この時点では「手付金」と呼ばれる、契約の成立を確認するためのお金が買主から支払われます。

引渡

契約が成立したら、売り手はマンションを退去し購入者が新たに入居する「引渡」の段階です。引渡し日は契約の段階で決まりますので、売り手はそれまでに退去を済ませておかなければいけません。

マンションは居住していたときそのままの状態で引き渡す「現状有姿」を行う場合と、クリーニング等を実施したきれいな状態で引き渡す方法とがあります。

売買代金の決済日は、現金一括の場合は契約日から1ヶ月です。住宅ローンを利用する場合はもう少し後になりますが、金融機関に売り手・買い手・不動産会社の3者が集まって決済するという流れは変わりません。

以上、7つのプロセスがマンション売却の基本的な流れです。これから売却を進めようと考えている方はぜひ覚えておいてください。

残債がある場合のマンション売却の流れ

売却するマンションに住宅ローンが残っている場合、本来であればそのまま売却を行うことはできません。金融機関が融資を行う条件としてマンションの抵当権を握っているからです。

しかし、この問題はマンションの売却代金でローン残高を完済することで解決できます。マンション売却とローン残高の支払い手続きを同日に行うことで、抵当権を外すことができるのです。

買い替えを行う場合のマンション売却の流れ

ここまでご紹介してきたマンション売却の流れは、基本的に新規購入の場合を前提としています。

しかし、マンション売却が買い替えに伴うものである場合、ひとつ注意しなければならないことがあります。

それは、売却契約が買い替えに伴うものの場合、買い手、売り手のどちらも無条件でキャンセルが可能だということです。

買い手の場合は、期日までにマンションを購入できなかったとき、売り手の場合は期日までにマンションを売却できなかったときにそれぞれ契約をキャンセルできます。

この条件は「買い替え特約」とよばれ、買い替えの場合に限って契約書に記載されるので忘れないようにしてください。本来は「新居が手に入らないまま前の住居を手放してしまい、住むところをなくしてしまった」という状況を防ぐためのものですが、覚えていないと思わぬキャンセルに戸惑ってしまうかもしれません。

そのほか、基本的な売却の流れはご紹介してきたものと同じです。

マンションを少しでも高く売却するための注意点

マンションを少しでも高く売却するためには、以下のような点に注意してください。

売却計画がしっかりした業者を選ぶ

マンション売却はそのほぼすべてのプロセスで不動産会社のサポートを受けることになります。査定金額よりも売却計画を重視して業者を選定しましょう。

売出価格の変更をタイミング良く行う

すでに述べたとおり、売却活動の最中に手を加えられるのは、売り出し価格の変更だけです。いつ、いくらに価格変更を行うのか。この点も業者の売却計画に左右されます。

内覧で購入希望者に良い印象を与える

内覧は購入希望者と直接触れ合える機会です。室内の清潔さ、物件情報をわかりやすく伝える資料を用意しマンションがより魅力的に見えるようにしましょう。

まとめ

マンション売却の基本的な流れをご紹介してきました。最後にもう一度全体を振り返ってみましょう。

マンション売却はまず複数の業者に査定を依頼することから始まります。査定価格とその算出理由、売却契約への信頼性などから依頼する業者を絞り込み、媒介契約を結んだら売却開始です。

売却活動が滞りなく進み、見事購入希望者が見つかったら提出された購入申込書をチェックしてください。金額等、条件交渉を進め、双方が合意した時点で売買契約書を作成します。売買契約を結ぶとまずは手付金が支払われ、その後正式な引き渡しをもって売却代金の決済終了です。

住宅ローンに残高がある場合は、マンションの売却代金で残額を決済します。また、買い換えの場合、引渡が済むまでは契約解除が可能なので注意してください。

マンションを少しでも高く売るコツは、「査定方法やプランなどを確認し、信頼できる業者を選ぶこと」、「適正価格を見直すこと」、そして「内覧時の対応に力を入れること」の3つです。せっかくの大きな契約が無事に成功するよう、これらのポイントを忘れないようにしましょう。

以上のような点にちゃんと注意を払っていれば、マンション売却で失敗するリスクはかなり小さくなります。「不動産業者に任せておけば良いから、自分では特にすることはない」などとは考えず、最低限大まかな流れだけでも覚えておくようにしましょう。そうすることで、キャンセルなど不測の事態が発生するのを未然に防ぐごとができます。

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