借金返済と貯金を両立する意味ってあるの?

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借金生活中に貯金をすることには意味が無いという人がいます。

また、借金返済と貯金を平行して行うのは無理だという人もいます。確かに借金返済と貯金の両立にはデメリットも有りますし、簡単なことではありません。でも、メリットもありますし、不可能ではありません。

借金のあるなしにかかわらず、ある程度の貯金、すなわち自由に使えるお金を手元においておくことは非常に大切です。

今回は借金返済中に貯金をするメリットとデメリット、そして借金生活中に貯金をする方法を考えてみたいと思います。

※貯金できないほど借金がある場合は、減額できるかこちらで調べてみましょう。

この質問に答えてみてください

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例えば、今手元に現金が100万円あり、なおかつ消費者金融からの借金も100万円あるとします。他に預貯金や借金はありません。この時、あなただったら次の3つの選択肢のうちどれを選びますか?

①100万円全てを返済に当充てる。
②100万円を貯金して手元に残しておく。
③50万円を返済に当てて、50万円を貯金して手元に残しておく。

どれが正解かは一概には言えません。どの選択肢にもそれぞれメリットとデメリットがあるからです。

早期返済に充てれば借金を早く無くせるが、万が一の際のリスクも上がる

まず、「①100万円全てを返済に当てる」と答えた方。あなたはとても真面目な方ですね。借金はなるべく早く返すというのはこの世の大原則であり、それを忠実に実行するのはとても良いことです。

早めに返済すれば、それだけ余計な利息を払わないで済みますし、何より早期に返済すれば日常生活に余裕が出てきます。借金生活はどうしてもストレスが貯まります。そのストレスから早期に解放されるのはとても嬉しいことです。

ただ、100万円全てを返済に充ててしまうと、手許にお金が1円もなくなってしまいます。もし借金を返済した直後に急に病気になったり、家賃が高くなったり、親友の結婚式の招待状が届いたりしたらどうすれば良いのでしょうか。

その場合は再び借金をすることになりますが、今度の審査にも新たに合格できるという保証はありません。入院生活が始まってしまうと、そもそも審査を受けに行けないかもしれません。手許に全く現金(貯金)を残さないというのは非常に危険なのです。

もちろん借金を早期に返済するというのは素晴らしいことなのですが、そのことばかりにとらわれて万が一の際のリスクを増大させてはいけません。

貯金すれば万が一のリスクを減らせるが、利息も膨らむ

続いて「②100万円を貯金して手元に残しておく」と答えた方。あなたはリスクに対する備えが十分にできる人です。手許に100万円があれば、急な出費が合ってもある程度耐えられることができます。

仮に万が一失職したとしても、失業手当と100万円の預貯金があれば相当の期間凌いでいくことが出来るでしょう。

貯蓄を続けていると自分に自信がつきます。借金の返済は、自分で貯蓄ができるという自身をつけたあとに行っても遅いことはありません。借金を返しても十分多くの貯金が残るようになってから返済すれば、その後の貯金のモチベーションにもつながります。

借金の返済ばかりに問わられていると、貯金のモチベーションはなかなか膨らみません。

ただし、一般的には貯金の利息よりも借金の利息のほうが大きいので、あまりに返済を引き伸ばしすぎると損している感が大きくなります。

たとえば、100万円を金利0.01%で貯金し、なおかつ金利15%、100万円の借金を1年間放置した場合、1年後には貯金は100万100円、借金は115万円となります。差し引き14万9900円の赤字です。1年経つだけで、貯金と借金の均衡が崩れてしまったのです。

もちろん現実には借金を1年間放置することなどありませんが、貯金を優先して返済を後回しにすると返済総額が大きくなるということは覚えておきましょう。

バランスよく貯金と借金返済を行うのが正解?

最後に「③50万円を返済に当てて、50万円を貯金して手元に残しておく」と答えた方。あなたは何事においてもバランスを重視する方ですね。

ある程度貯金をしてリスクヘッジを行い、なおかつある程度借金も返済して将来発生する利息の支払を減らす。非常にバランスの取れた考え方です。

先ほど選択肢の3つの中に正解はないと述べましたが、個人的にはこれが一番正解に近いと考えています。もっとも、どの程度貯金に回すかは人それぞれです。

30万円貯金して70万円返済に回すというのが最も良いと感じる人もいるかもしれませんし、70万円貯金して30万円返済に当てるというのが最も良いと感じる人もいるでしょう。

金利差を比べてみよう

例えば、今住宅ローンを借りているとします。住宅ローンの金利はだいたい1%~3%ぐらいです。一方、貯蓄の金利は大体0.001%から0.1%ぐらいです。仮に住宅ローン金利が2%、貯蓄の金利が0.1%だった場合、両者の金利は1.9%ということになります。

一方、消費者金融からの借金の金利は大体15~20%ぐらいです。一方、貯蓄の金利は大体0.001%から0.1%ぐらいです。仮に消費者金融の借金の金利が18%、貯蓄の金利が0.1%だった場合、両者の金利は17.9%ということになります。

前者の金利差は1.9%なので返済を後回しにしてもあまり大きなデメリットはありませんが、前者の金利差は17.9%なので少し放置するだけでどんどん利息がついてしまいます。

無論元金の額にも左右されますが、基本的に金利が高い借金(カードローンやキャッシングなど)は優先的に返済し、金利が低い借金(住宅ローンなど)は多少後回しにしてでも貯蓄を優先させるのが良いでしょう。

借金生活中にも貯金を増やしていく方法

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借金返済と貯金を平行して行うのは簡単ではありません。生活費の支払い、借金返済、貯金をすべて同時に行わなければいけないのでかなり大変です。しかし、以下の方法を実践すれば、比較的楽に借金の返済と貯金を両立することができます。

固定費を削って借金返済と貯金に回せるお金を増やそう

まずは毎月の生活費を見なおしてみましょう。生活費には固定費変動費があります。変動費とは簡単にいえば、特に何もしなくても生活をするだけで出て行ってしまう決まった支払いのことです。

固定費は家賃や住宅ローン、水道光熱費、生命保険料、インターネット通信料、携帯電話の基本料金などが該当します。固定費は原則、毎月同じ額を支出します。

変動費とは簡単にいえば、毎月の活動によって変動する支出のことです。食費や携帯料金の通話料金部分、医療費、交際費、被服費などが該当します。

このうち、楽に節約できるのは固定費です。

食費や携帯電話の通話料金部分、交際費、被服費などの変動費は言い換えれば「楽しみのための費用」ということができます。楽しみを削るのには苦痛が伴います。無理して変動費を削ろうとすると、そのリバウンドで無駄遣いをしてしまいかねません。

一方、家賃や住宅ローン、水道光熱費などの固定費は楽しい楽しくないとは無関係な、「生きていくための費用」です。こちらは無理をしなくてもある程度削ることができます。

そして、固定費は一度削ってしまえばその効果が永続的に続きます。食費を削っても一時的な節約にしかなりませんが、家賃を削れば次の引っ越しまでは毎月節約効果が続きます。

とはいえ、固定費をすべて削ろうとするとやはり生活に無理が出ます。家は狭い、携帯やネットも使えない、水道や電気の使いすぎに常に気を使う……このような生活が長続きしないことは容易に想像がつくかと思います。

固定費を削るときは、自分の興味のないことに掛けている費用から削っていくべきです。

例えば、住む家にそれほどこだわりがないのにもかかわらず広いアパートに住んでいるという場合は、契約を解除してもう少しコンパクトで家賃が低いところに引っ越すと良いでしょう。

携帯電話をあまり使わないという場合は、スマートフォンを解約してSIMフリーと呼ばれる格安スマホを使うと良いでしょう。

新聞を読んでいないならば解約して、代わりにもっと安く見られる新聞社のウェブサイトに登録すればいいですし、車に対して乗らないのに所有しているという場合は売り払ってカーシェアリングに切り替えてもいいでしょう。

使いたいものを我慢する必要はないですが、たいして使わないもののためにお金を使い続けるひつようもないのです。

借金返済と貯金に回すお金の割合を考えよう

さて、無理のない範囲で生活費を削ったら、毎月いくらか手許にお金が残るはずです。

問題はそれをどのような割合で借金返済と貯金に割り振るかです。

貯金に回す割合を大きくすればするほど万が一の自体に柔軟に対応できる反面、利息の支払が増えてしまいます。借金返済に回す割合を大きくすればその逆の効果が現れます。

この割合は自由に判断してしまって構いません。貯金を優先したい人はそうすればいいですし、借金返済を優先したい人はそうすれば良いのです。

どちらを優先させれば良いのか全くわからないという人は、万が一失職したとしても3ヶ月程度は餓死せずに生きていける程度貯まるまでは貯金の方を優先させることをおすすめします。

それだけのお金が手元にあれば毎月の生活に、そして心に余裕ができるようになります。借金返済はその後でも遅くありません。

貯金がある程度溜まったら、借金返済優先に切り替えます。場合によっては貯金の一部を崩して繰り上げ返済に当ててもいいでしょう。繰り上げ返済はまるまる元金に充てられるので、将来の利息粗払いを大きく減らす効果があります。

ただし、繰り上げ返済を行っても毎月の支払の義務が消えるわけではありませんので、焦って返し過ぎないようにしましょう。繰り上げ返済したばかりに毎月の支払が滞ってしまっては本末転倒です。

※また貯金に回すお金がない場合はこちらで減額する事も考えておきましょう。

借金返済が終わった後も貯金を続けよう

上記のルールに従って借金返済が終わっても、それだけで喜んではいけません。借金がなくなるのはめでたいことではありますが、ただマイナスがなくなっただけとも言えます。

お祝いと称して無駄遣いをするようなことはせず(もちろんある程度の息抜きは必要ですがやり過ぎないように)、その後も貯金に励みましょう。

ある程度お金が溜まってきたら、投資に挑戦するのもいいでしょう。投資で日本円以外の様々な資産を持つようにすれば、それだけリスクが分散されます。

今の時代に日本円以外の財産を持たないというのは賢い選択肢とはいえません。投資についてはこちらの記事も参考にしてください。(参考:あなたはどれに投資する?世の中の全投資と借金の仕組み

ただし、借金があるうちから投資をするのはお勧めできません。基本的には投資で得られる金利よりも、借金で支払う金利のほうが多いからです。

固定費を減らしても手許にお金が残らないんだけれど……

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このような状況は非常にまずいです。すでに生活が破綻しかけています。

この時取れる対策は2つ。収入を増やすか、債務整理をするかです。

収入を増やす方法はいろいろありますが、本業との掛け持ちで無理をして体調を壊してしまっては本末転倒です。無理のない範囲で行うようにしましょう。

本業が忙しくて副業をやっているヒマなんかない、なのに手許にお金が残らないという場合は債務整理が第一の手段となります。(場合によっては転職を考えたほうが良いかもしれません)。

債務整理には任意整理、特定調停、個人再生、自己破産の4つがあります。それぞれメリットやデメリットが異なりますが、一番リスクの小さい任意整理は周囲にバレる可能性も低いため安心して行うことができます。弁護士と相談して、今後の方針を決めていきましょう。

※こちらで相談の前にいくら減額できるか分かります。