借金返済の時効は5年?でも例外がたくさんあるから要注意!

借金返済にも時効があるってこと、知っていますか?時効といえば、ドラマの殺人事件などで「15年経ったから時効だ!」なんて犯人が叫んでいるシーンを思い浮かべますが、実は借金にも時効が適用されるのです。

やった!じゃあ時効まで返済せずに粘ろう、なんて思ったあなた、ちょっと待って!確かに借金にも時効はありますが、その成立までには複雑なポイントがいくつもあります。

例えば、借金の時効は法人から借りた場合は5年経過後となっていますが、これはいつから数えて5年後なのでしょう?また、少しでもお金を返済してしまった場合、時効が伸びてしまうケースもあります。

今回は、この複雑な借金の時効について解説していきます。ちなみに最初に言っておきますが、借金の場合、時効が成立することはほぼありません。その理由も含めて説明していきますね。

借金返済の時効についての基本的なポイント

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まず、借金の時効についての基礎的な知識を抑えておきましょう。これを知っておかないと、時効について勘違いしてしまい、間違った対応をとってしまう可能性があるかもしれません。

借金の時効期日は借りた相手によって違う

借金返済の時効は借りた相手によって、期日が異なります。個人のお金の貸し借りであればその借金の時効期日は10年ですが、法人から借りた場合は期日は5年となります。

では、法人とは具体的に何なのでしょう?法律的な用語で言えば、「自然人以外の権利能力を認められた存在」のことです。

これだけ聞いてもさっぱり分かりませんね。簡単に言うと、グループや団体に人と同じ権利を与えたもののことです。人と同じ権利を持つということですから、銀行で口座を作ることができますし、お店を開くこともできます。また、国民と同じように国に税金を支払わなければなりません。

法人をさらに簡単に言うと、会社のことになります。借金返済の場合は、金融会社や銀行などが対象になることが多いでしょう。これらを相手にした借金の時効が5年ということになるわけですね。

個人と法人では時効期日が違うことをしっかり覚えておく必要があります。具体的には後述しますが、個人間の借金で6年しか経っていないのに時効を主張すると、逆に裁判を起こされ時効が中断、消滅してしまうことがあるためです。

※カードローンの借金は時効よりもこちらで減額しましょう。

↓今の借金がなくなくなる場合もあります

時効の起算日はいつ?

起算日とは時効のカウントがスタートする日のことです。この日から数え始めて5年、10年と計算するのですね。そしてこの起算日ですが、その条件によっていろいろなパターンがあり、とてもややこしいものになっています。まず、条件ごとに以下に列挙していきますね。

・返済期日を定めない契約で、途中で一度も返済をせずに、さらに借金の存在を認めなかった場合は、契約日の翌日が起算日

・返済期日を定めない契約で、途中で一度でも返済をした、または借金の存在を認めた場合は、その返済日もしくは認定した日の翌日が起算日

・返済期日を定めた契約で、途中で一度も返済をせずに、さらに借金の存在を認めなかった場合は、返済予定日の翌日が起算日

・返済期日を定めた契約で、途中で一度でも返済をした場合は、支払った日から次の返済予定日の翌日が起算日

・返済期日を定めた契約で、途中で借金の存在を認めた場合は、その認定日の翌日が起算日

このように時効の起算日の決定にはいくつかのパターンがあり、それぞれ少しずつしか内容が変わらないので余計にややこしいですね。

ここでのポイントは、一度でも借金の返済をするか借金を認めた場合、その時点で時効のカウントが一度リセットされるということです。

「借金の返済」は、たった1円の返済でも時効の消滅事項として認められます。そのため、消費者金融などは延滞をしている債務者に対して、少額の返済を要求し、それにより時効の延長を狙うことが多いです。

「借金の認定」とは、私はあなたから借金をしていますと認めることです。具体的には借金の支払いの延長をお願いした場合などのことをいいます。

他にも、いつまでに返すよといった会話をした場合でも、借金を認定したことになります。もちろん、これらを法廷で証明しないといけませんが。

契約書もあるのに借金の認定とはおかしな話だなと思うかもしれませんが、特に個人間の場合、その契約書だけでは、書面上の内容の不足から貸し借りの十分な証拠にならない場合が多いのです。

もしきっちりとした契約書を作成したい場合は、弁護士や司法書士に相談するといいでしょう。

借金返済の時効が延長する事項とは?

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では、次に借金返済の時効が中断、リセットされてしまう事項について解説していきます。借金ではほとんどの場合において、貸し手がいずれかの手段を取るために、時効が成立することはほぼありません。

催告された場合は時効が最大6か月中断する

催告とは、簡単に言うと債権者が債務者に対して取り立てを行うことです。しかし、電話での取り立てや会話での取り立てでは、後からその内容を証明する方法がありません。

貸し手が返済の催告を主張しても、借り手が知らぬ存ぜぬを突き通せば、他の誰もそれを証明することはできませんね。

そのため、催告を行うには配達証明を付けて内容証明郵便で催促状を送付することが多いです。配達証明付き内容証明郵便とは、送付した郵便物の内容に加えて、その郵便物が確実に相手に渡ったかを日本郵便が証明してくれる仕組みのことです。

これなら、借り手がそんなものは知らないと言っても、第三者である日本郵便がその事実を証明してくれるため、十分な証拠になるのですね。

催告が認められると、催告状が届いたとされる日から6か月間、時効が中断します。しかし、この期間内に訴訟や支払督促の手続きが取られなければ、この中断はなかったことになります。

そのため、催告による時効延長は訴訟や支払督促手続きの猶予期間と考えるといいでしょう。訴訟や支払督促は裁判所を介するため、どうしても多少の時間が必要になるのですね。

また、催告状も内容が不足していれば、催告が認めらないこともあります。正式な催告状の作成はやはり弁護士や司法書士に依頼することをおすすめします。

裁判上の請求が行われると時効は10年に延長する

裁判上の請求とは、訴訟や支払督促、調停などが含まれます。これらの手続きが裁判所によって認められると、それまでの借金返済の時効はリセットされ、さらに10年間の時効期日が付与されます

この時効の起算日は裁判所の判決確定日です。その日から、司法による強制執行などの権利が10年間確保されるというわけです。

真っ当な借金だった場合、裁判で借り手側が勝てる可能性は0%に近いです。裁判所の判決や差し押さえは強制執行されますから、借り手の意志でそれらから逃れることはできません。そのため、時効で借金から逃げ切るのは実質的にほぼ不可能なのですね。

時効で借金から逃げ切れるパターンとしてはおおよそ2つで、時効まで貸し手が借金のことを忘れていた場合と、少額の借金だった場合です。

少額の借金の場合、訴訟費用とその手間が回収できる金額に釣り合いませんから、消費者金融であっても裁判を起こさずに諦める可能性があります。その判断の基準は正確には分かりませんが、50万円程度が境目のようです。

もちろん、この額以下だったとしても貸し手側が裁判を起こす可能性は十分にありますし、なにより借りたお金を返すのは人として当然のことです。

最初から返す気のない借金は詐欺罪で訴えられることもありますから、時効を狙っての借金なんてことは決してしないようにしましょう。

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債務の承認が行われるとそれまでの時効はリセットされる

上述したように、借金の返済を一度でも行ったり、返済日を相談したりすると「債務の承認」となり、それまでの時効がリセットされます。

1円でも返済すると債務の承認となりますが、貸し手側はこのことを後で証明できるようにしておく必要があります。具体的には返済額を領収書に書いて相手に渡し、控えを自分で持っておく、などですね。

借金返済の時効は期日を迎えただけでは適用されない

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時効を正式に成立させるには、「時効の援用」を行う必要があります。これを行わない限り、債権者は借金を請求する権利があるのですね。では時効の援用とは何かを見ていきましょう。

時効の援用とは?

「援用」とは、時効の利益を受けることを相手に伝えることを言います。手続きの方法は、貸し手に時効援用通知書を配達証明付き内容証明郵便で郵送します。

この時効援用通知書は正式な書類になるので、知識のない一般人が正しく作成することは難しいです。弁護士や司法書士に依頼するのがベターでしょう。

時効の援用通知前に返済をすると時効が消滅してしまう事も

実は時効の援用通知前に少額の借金の返済をしてしまい、時効が消滅してしまったケースがあります。

これは裁判になり、最高裁まで争われましたが、最終的に時効の消滅が認められてしまいました。(信義則による時効援用権喪失を認めた最高裁昭和41年4月20日判決‐最高裁)

このケースのように5年経過したからといって、自動的に時効が成立するわけではないのです。しかし、時効の援用の知識がない相手に、あえてそれを利用して少額の返済を迫り、時効を消滅させようとする悪質な手法は認められないことも多いです。

実際に時効援用通知前に返済をしてしまったものの、時効援用が認められたケースも多々あります。どちらにせよ、時効援用通知をしっかりしておけば防げた話なので、時効期日を過ぎたら忘れずに時効援用の手続きをしておきましょう。

借金はしっかり返済できる予定、金額で行うべき

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ここまで借金返済の時効について解説してきましたが、元々時効なんてあてにしてはいけません。消費者金融もお金の貸し借りのプロですから、そんな簡単に時効を成立させることはありません。

また、借金の時効は5年ですが、実際に5年間も取り立てを受け続けたら、精神的にかなり辛いものがあるでしょう。毎日電話がかかってきたり、家に取り立ての社員が訪ねてくるのです。実際に借金が原因で自殺してしまう人はとても多いです。

他にも、差し押さえということにもなれば勤め先にも借金のことがバレてしまいます。そうなれば、あなたの社会的な信用は失くなってしまうかもしれません。

幸いにも、この国には債務整理というセーフティネットが存在します。本来は無理な借金はしないことが一番なのですが、今現在多額の借金で苦しんでいる人は、このような制度を使うことも一考したほうがいいでしょう。

借金は無理のない範囲で行うことが一番重要です、後から後悔しないよう、しっかり覚えておきましょう。

※カードローンの借金は時効よりもこちらで減額しましょう。

↓今の借金がなくなくなる場合もあります