借金を返済する良い方法は一つではありません。コツコツ返すのが向いている借金もあれば、早く返すのが向いている借金もあります。今回はありとあらゆる借金の返済方法をお教えいたしますので、自分がやってみて辛いと感じない借金返済のやり方を探して下さい。
目次
1. 債務整理をする方法
債務整理とは、合法的に話し合いをおこなって借金を整理する、つまりは減らしたりなくしたりする方法のことです。借金の返済が苦しい場合は、債務整理を利用することによってその負担を減らすことができます。
最近では借金の相談を無料で受け付けている事務所も増えています。つらい悩みを専門家に借金返済について話を聞いてもらうだけでも、解決方法が見えてくるでしょう。もちろん借金返済について、話を聞いてもらうだけならお金はかかりません。
うまく使えばとても有益な債務整理という制度ですが、手続きには相応のデメリットもあるので、ちょっと借金返済が苦しいからと言って安易に債務整理をしてしまうのも考えものです。
借金の返済については、弁護士や司法書士の先生と十分に話あって決めるようにしましょう。
現在の日本には4つの債務整理があります。どれもあまり馴染みのないものだと思いますので、「自己破産」「任意整理」「特定調停」「個人再生」の４つについて簡単に解説します。
自己破産
自己破産とは、簡単に言えば借金を全て帳消しにする方法です。他の手続きが借金を減らすもの（つまり債務整理後も借金の返済は続ける必要がある）であるのに対して、自己破産は借金が1円もなくなるという点で、他の債務整理よりも優れています。
任意整理
任意整理とは借金を任意、つまりは話し合いによって減らしてもらう方法です。カットするのは将来主に発生する利息で、元本まで減らしてもらえることはあまりありません。過払い金がある場合は、そちらも回収できます。
債権者に任意整理の同意をもらえた場合は、残った借金を3年～5年程度で分割して支払います。
特定調停
特定調停とは簡単に言えば、簡易裁判所を利用した方法です。簡易裁判所はおもに少額の紛争を解決するための裁判所で、日本全国に438箇所あります。
この裁判所の中で債務者と債権者が裁判所の仲介のもとに話し合って、借金の返済負担を減らします。原則として任意整理と同じように、将来発生する利息をカットします。
個人再生
個人再生は債務を原則として5分の1に圧縮し、残った債務を3年間（場合によっては5年間）かけて借金返済していく方法です。自己破産と同様に裁判所に申し立てをして、手続きを進めます。
債務の圧縮幅は自己破産よりは小さく、任意整理や特定調停よりはずっと大きい、と言った感じです。
2. おまとめローンで一本化して金利を減らす方法
借金の返済は辛いけれど、将来住宅ローンやカーローンをを組みたいので債務整理をする訳にはいかないという場合は、おまとめローンという銀行や消費者金融が提供しているローンの利用する方法をおすすめです。
おまとめローンとは、その名の通り複数の債務を1本にまとめられるローンです。複数の金融機関から借り入れている債務の総額と同じ分だけ新たに別の金融機関から借り入れて、そのお金で最初に借り入れていた債務を全て返済し、その後残った債務を返済していく、というのが一般的な流れになっています。
例えば、A社。B社、C社の3社からそれぞれ金利18％で50万円ずつ借りているとします。これを金利12％とより安いD社から新たに借金をして得たお金で返済し、残った借金をD社に返済していく、と言ったやり方です。
金利が借り入れ前よりも低くなったので、総返済額は確実におまとめローン利用前よりも少なくなります。
今支払っている金利が高すぎる人には、間違いないなく良い方法と言えます。
3. 親に返済を肩代わりしてもらう方法
社会人としては非常に情けない話ですが、借金がどうしても返済できないという場合は、親に返済を肩代わりしてもらうという方法もあります。ただし、親に借金の返済を肩代わりしてもらった場合、みなし贈与とみなされて贈与税が発生するかもしれないので注意が必要です。
贈与とは通常、財産をあげる側ともらう側が合意して初めて成立する契約とされています。つまり、一方が勝手にあげたり、あるいは一方的にもらったりした場合は贈与とはみなされず、したがって贈与税は発生しないわけです。
しかし、一方にあげた、もしくはもらったという認識がなかった場合でも、場合によっては贈与が成立することがあります。これがみなし贈与です。みなし贈与が成立した場合、贈与税が発生します。
ただし、この時点で子供が債務超過に陥っており、資力がない場合は贈与税がかかりません。資力があったかなかったかの判断は税務署が行います。
4. 専門家への相談する方法（※FPや国の機関など）
これと言って贅沢をしている自覚がないにも関わらず、借金の返済額がふくらんでいる場合は、FPに相談するという方法もあります。
FPとはファイナンシャルプランナーの略で、人生の夢や目標を叶えるための具体的な資金計画を立てルノをサポートしてくれる資格です。金融、財政、税制、不動産、借金、保険、年金など幅広い知識を持っている、まさにお金のスペシャリストです。
建て替え制度も利用できる法テラス
ところで、借金の返済で悩んでいる場合はフィナンシャルプランナーに対する費用を出すのが難しいケースがあるかもしれません。この場合は企業系FPを利用するのもいいですが、まずは借金を減らすために法テラスに相談するというのも選択肢に入ります。
法テラスは経済的に困窮している人のためのサービスであり、収入要件と資力要件が定められています。ようするに収入が低くて資産もない人でないと利用できないのです。
5. 副業やダブルワークをする方法
今の世の中、本業をどんなに頑張ったところで急激に給料が増えることはありません。
このような環境下では本業はほとほどにして、それよりも効率良く稼げる副業やダブルワークを始めて借金を返済するという方法もあります。
アンケートモニターで副業する方法
アンケートモニターとは、ネットや郵送、座談会などで行われるアンケートに回答し、その見返りとして謝礼をもらうものです。現在主流なのはアンケートサイトに複数登録して送られてくるアンケートに回答してポイントを貯め、それを現金や商品券などに変えてもらうというものです。
借金返済の為にまとまった時間が取れる人は、他のやり方を選んだほうがいいでしょう。以下に主要なアンケートサイトへのリンクを張っておきます。
治験で副業する方法
治験とは、薬の効果を臨床的に確かめる実験のことです。承認される直前の薬を病気の人、もしくは健康な人に投与し、その薬の安全性と有効性を確かめてデータを収集するというものです。安全性や有効性が認められた場合、その薬は販売されることになります。
治験に協力すると、そのお礼に「謝礼」がもらえます。これはアルバイトの給料とは全く違うものですが、謝礼が出ない治験はほぼ存在しません。
治験には通院タイプのものと入院タイプのものがありますが、通院タイプなら1通院1万円、入院タイプでは30万円以上の謝礼が出ることもあります。会社員が入院タイプのものを選ぶのは難しいかと思いますが、通院は月数回程度なので問題なく行えるかと思います。
貰える金額も大きいので、借金返済の為の方法としては適していると言えます。
以下に主要な治験サイトへのリンクを張っておきます。
家事代行で副業する方法
家事代行とはその名の通り、依頼主に変わって家事を代行する仕事のことです。主に共働きの家庭をサポートするのが役割となります。
家事代行のいいところは、一般的なアルバイトと比べて時給が高めに設定されていることです。一般的なアルバイトは時給が1000円にすら満たないことも多いですが、家事代行の時給相場は大体1500円程度です。
特別な資格なども必要ないので、自然と家事スキルが培われた主夫の方には大いにおすすめです。近年、共働き夫婦の増加によって家事代行サービスのニーズは増加しており、今後もしばらくは高い時給が続くものと思われます。
デメリットは求人の殆どが都市部に集中しているため、地方の人は求人を探しづらいことと、移動が面倒なことです。ですがそれを差し引いてもやはり高時給は魅力的です。
こちらも仕事に適性さえあれば、借金の返済を加速してくれるでしょう。
ブログライターで稼ぐ方法
ブログライターとは、自分でブログを開設し、企業の依頼に合わせて記事を書き、その見返りに報酬をもらう仕事です。
ライターと聞くと随分ハードルが高いようにも思えますが、文章の質についてはそこまで問われないことが多いので、よほど壊滅的な文章力の持ち主でもない限りは安定して稼げる方法です。
また、場合によっては成果報酬が発生することもあります。成果報酬とはその記事に貼られたリンクを通じてユーザーがアクション（商品の購入や会員登録など）をした場合に、ブログ主に一定の報酬が支払われるシステムです。
なかなかまとまった時間が取れないけど、少しでも早く借金の返済をしたい！という人には良いやり方でしょう。
以下に主要なブログライター登録サイトへのリンクを張っておきます。
クラウドソーシングで稼ぐ方法
クラウドソーシングとは、企業がアウトソーシング（外注）したい仕事を請け負ってくれる人をクラウドソーシングサイトを通じて探すシステムのことです。クラウドとは雲（cloud）ではなく群衆（crowd）という意味を持ちます。
クラウドソーシングで発注されている仕事は様々で、データ入力やアンケートと言った誰にでもできる作業から、イラスト作成、デザイン、ライティング、アプリ作成、ウェブサイト作成と言った専門知識や技術が必要になる仕事まで、依頼はバラエティに富んでいます。
クラウドソーシングのメリットは、自分の特技を活かして稼げることです。普段はあまりお金にならない様な技術も、クラウドソーシングならお金に変えられる方法があるかもしれません。
高額案件を提供してくれる良いクライアントを見つけられれば、借金返済の方法の一つとして十分に使えるでしょう。
以下に主要なクラウドソーシング登録サイトへのリンクを張っておきます。
動画配信業で稼ぐ方法
動画配信業とはその名の通り動画を配信して稼ぐ仕事のことです。例えば動画配信サイトYoutubeでは再生前や再生中に動画広告が流れます。
自身の投稿した動画が再生され、その動画の再生前や再生中に流れる動画広告がクリックされた、あるいは一定の時間スキップされず視聴された場合、動画投稿者に収入が入る仕組みになっています。
ニコニコ動画の場合は、クリエイター推奨プログラムに登録することによって、利益を得られます。
なお、広告収入は概ね動画再生回数に依存します。おおよその広告収入はYoutubeの場合1再生につき約0.1円、ニコニコ動画の場合は0.3円となっています。
競争が激化している現在、なかなかトップ動画配信者になるのは厳しいかもしれませんが、夢があることは確かなので、自身のアイデアに自信があるという方は挑戦してみて下さい。
ただし、成功するのは１０００人に１人というレベルなので、借金返済の方法としてはあまりオススメできません。
ネットオークションで稼ぐ方法
ネットオークションは、Yahooオークションや楽天オークションなどのオークションサイトを通じて商品を出品して購入者をオークション形式で募る仕組みです。最終的に最も高い価格をつけた落札者と連絡を取り、商品を発送し、その見返りに報酬を得る方法です。
ネットショッピングと似ていますが、価格が最初から設定されているわけではないため、高く売れる可能性もあれば、安くしか売れない可能性もあります。そういった意味ではリスクの高い方法と言えます。
借金返済の為に身の回りの物を売るのであれば、質屋よりもネットオークションを利用するやり方の方が、高く売れる可能性は高いです。
以下に主要なクラウドソーシング登録サイトへのリンクを張っておきます。
アフィリエイトで稼ぐ方法
アフィリエイトとは、自身のウェブサイトやブログなどに広告を掲載し、その広告がクリックされたり商品が売れたりした場合に、広告主から報酬が支払われる仕組みのことです。前者をクリック報酬型、後者を成果報酬型と言います。
アフィリエイトの一番いいところは、努力次第で効率よく高収入が得られることです。世の中にはアフィエイトだけで生計を立てている人もたくさんいます。参入のハードルも低く、無料ブログを開設し、広告主と契約すれば誰でも簡単に始められます。
一方でそのハードルの低さ上に競争が激しく、何も考えずに記事を書いて広告を貼るだけでは稼げないという厳しい一面もあります。
日本アフィリエイト協会によれば、アフィリエイト報酬が月に3万円以上ある人は全体の3.2％にしか過ぎず、逆に収入がない人は全体の37.4％もいたそうです。
ただし借金返済の為に、今すぐお金がほしいという人は別のやり方を選んだ方が良いでしょう。
節約して支出を減らす方法
収入がなかなか増えそうもない場合は、支出を減らすことによって借金返済に充てる金額を増やすことができます。
しかし、節約というのはただ安いものを買えばいいというわけではありません。安物買いの銭失いということわざも示しているとおり、価格が安い商品の中には品質の悪いものも少なくありません。
また、節約が目的化してしまうと生活に彩りがなくなってしまい、反動から無駄遣いをしてしまいかねません。節約はあくまでも借金返済という目的のための手段であると心得て、無理のない範囲で行うことが大切です。
節約は費用対効果で考える
節約とは支出を1円でも多く減らすことではありません。例えば、100円安い商品を買うためだけに遠く離れたスーパーに行くのはおすすめできません。1時間かけて100円を節約することは、時給100円のアルバイトをしているのと何らかわりありません。
日常生活を送っていると忘れがちなことですが、人間に与えられた時間は決して無限ではありません。借金返済のために効率の悪い方法は避けて、費用対効果の高い固定費の削除などから優先的に実施していくべきです。
家賃を削減する
日常生活における支出の中で最も割合が大きいのは家賃です。最も支出の割合が大きいということは言い換えれば削減の余地が大きいということでもあります。まずは家賃の見直しを進めていきましょう。
まず、今住んでいる家にそれほど愛着がなく、引っ越してもかまわないという場合は、家賃が安い家への引っ越しを考えたほうがいいでしょう。
現時点で付けられている家賃が必ず適正価格というわけではありません。価値に対して家賃が割安な物件を探し出すことができれば、生活レベルをほとんど落とすこと無く大幅に家賃を節約することができます。
自動車にかかる費用を削減する
家賃についで支出が大きくなりやすいのが自動車関連費です。自動車の車両代のみならず、ガソリン代、駐車場代、自動車税や自動車取得税、車検代など、自動車を所有するには何かとお金がかかります。
自動車にそれほど頻繁に乗らない場合は自動車を個人で所有するよりもレンタカーやタクシーを使う方法が安く済むケースがあります。
特に公共交通が充実しており公共交通が充実している都市部の場合は所有しないほうが有利になるケースが多いです。
自動車の維持費を計算するのが面倒という場合は、自動車ランニングコスト計算のサイトを使えば簡単に計算ができます。
上手にやれば月５千円の節約が出来て、その分を借金の返済にあてられるでしょう。
保険代を節約する
万が一の際に備えて入る保険は非常に重要なものですが、あまり多くの補償をつけすぎるのは帰って非効率です。保険ではなく貯蓄で賄ったほうがいいケースも多々あります。ただ漠然と保険料を払っている場合は、少しでも多く借金返済をする為に見直しを進めたほうがいいでしょう。
携帯電話料金を節約する
家計の中で意外と大きなウェイトを占めているのが携帯電話料金です。今やスマートフォン全盛期であり、通話、通信だけでなく、動画視聴やゲームアプリにスマートフォンを使う人が少なくありません。
家計に占める携帯電話使用量は上昇傾向にあり、家族全員がスマホを持っていて月の携帯電話代が3万円を超えているような家庭も少なくありません。
電気代を節約
電気代は毎月変動するので固定費とは言いづらいかもしれませんが、少ない努力で大きく支出を減らせるという点では固定費と代わりありません。
こまめに電気を消す、と言うのは有効な節約法ではありません。努力がいる節約は長続きしないからです。
それよりもまずは契約アンペア数を下げることを検討しましょう。電気代の基本料金は契約アンペアに応じて高くなるので、契約アンペアを下げれば以降は自動的に支出が減っていきます。
住宅ローンの節約
住宅ローンは一見節約が難しいように見えますが、そんなことはありません。むしろ住宅ローンは総支払額が大きくなりやすいゆえに、節約する余地も大きいとすらいえます。
住宅ローンを節約する最も効果的な方法は繰り上げ返済です。繰り上げ返済とは、月々の住宅ローンの支払に加えて、追加で住宅ローンを返済することです。
繰り上げ返済に当てた分は全額が元本に充当されるため、効果的に将来支払う利息を削減することができ、さらに借金の返済期間も短くすることができます。
まとめ
ここまで様々な収入の増やし方、支出の減らし方を紹介してきましたが、なにもここに書かれている借金返済の方法を全て実行する必要はありません。というか、全て実行するのは不可能でしょう。
大切なのは個々に書かれたものの中でも自分にあっていると感じた方法、効果がありそうなものを選ぶことです。色々と試しながら、効率的に借金を返済していきましょう。