借金の返済が遅れてしまったときは、遅延損害金が発生します。遅延損害金は放っておくとどんどん大きくなってしまうので、早めの対処が必要です。
今回の記事では遅延損害金の計算方法から発生したときの対処法まで、知っておくべきことを全て解説していますので、是非参考にして下さい。
遅延損害金は返済が遅れたときに払う損害賠償
遅延損害金とは、債務の履行が行われなかったときに、債務者が債権者に対して支払わなければならない金銭のことです。ようするに返済の延滞料金です。
中には「延滞料金」と記している金融機関もありますが、意味は変わりません。返済が遅れたら、その日数に応じて遅延損害金を支払わなければなりません。
なお、通常の利息と遅延損害金は全く別物です。返済日までに発生するのが利息で、返済日の後に発生するのが遅延損害金です。延滞中は通常の利息は発生しないので、両者が同時に発生することはありえません。
遅延損害金の金利は通常の金利より高い
遅延損害金は利息制限法で、通常の金利の1.46倍までと定められています。一方、貸金業者(消費者金融)の場合は貸金業法で遅延損害金の上限金利は20%までと定められています。
したがって、消費者金融の遅延損害金は通常、「通常の金利の1.46倍」と「20%」の小さい方になります。ほとんどの消費者金融は20%と定めていますが、それよりも低いところも少なくありません。
むろん、遅延損害金が通常の利息よりも少なくなることは一切ないので、煙台市すればするほど損になることは代わりありません。
遅延損害金の計算方法
遅延損害金の計算方法は、通常の利息の計算方法と代わりありません。金利が遅延損害金利率に変わるだけです。例えば、元本が100万円残っていて、遅延損害金利率が20%、延滞日数が30日の場合、遅延損害金の金額は
元金(借入残高)が多いか、延滞日数が長いほど、当然遅延損害金も多くなってしまいます。返済直後は通常の支払いが最も大変な時期かと思いますが、そういった時期こそ延滞を起こさないように気をつける必要があります。
遅延損害金の支払いタイミングは?
遅延損害金は通常、次回の支払い時に元本の返済とまとめて行います。返済が遅れると通常、金融機関から電話がかかってきます。そしていつ支払いができるのかを聞かれますので、遅延損害金を上乗せして払う意志がある旨をしっかりと伝えてください。
なお、遅延損害金が発生しそうな時、つまりは返済が遅れそうなときは、相手からの連絡を待つのではなく、こちらから連絡した方がいいでしょう。先に遅れそうなことを伝えておけばそれだけ相手の印象も良くなりますし、どうすればいいのか指示を仰ぐこともできるからです。
遅延損害金の発生を防ぐ効果的な方法
遅延損害金はできることなら払わないに越したことはありません。では、一体どうすれば遅延損害金を発生させずに済むのでしょうか。一番いいのは、各金融機関が提供している口座振替(自動引落)サービスを利用することです。
これは公共料金の支払などと同じように、予め口座を登録しておくと、そこから自動的に支払いが行われるサービスです。これに登録しておけば、口座のお金がなくならない限り返済遅れが発生する心配はありません。
口座振替を使いたくないという場合は、返済期日をメールサービスで知らせてくれるサービスを利用するのもいいでしょう。
これはほぼすべての業者が提供しているサービスで、返済日の直前(通常は3日前~当日)になると、そのことをメールで教えてくれるというものです。メールにさえ気づければ、うっかりによる返済遅れは無くせるはずです。
遅延損害金が発生すると信用情報に傷がつく?
遅延損害金が発生した事自体は信用情報に記録されませんが、債務を決められた通りに履行しなかった、つまりは延滞したことは記録されます。こうした延滞情報は、金融機関を通じて信用情報機関という民間の企業に登録されます。
信用情報機関は信用情報を一元に管理しており、銀行や消費者金融などの金融機関は審査時に信用情報機関の情報を確認できます。つまり、返済が遅れたことがバレてしまうのです。
ただし、延滞を信用情報機関に報告するかしないかは金融機関の裁量に定められています。1日でも延滞したら報告するという金融機関もあれば、数日程度の延滞ならば報告しないという金融機関もあります。
こうした方針は公開されていないので、1日でも延滞したら信用情報に記録される可能性がある、と思ったほうがいいでしょう。
信用情報に延滞記録が残った場合、新たなローンが組みにくくなったり、クレジットカードの契約が更新できなくなったりすることがあります。そのような事態を防ぐためにも、延滞を起こさないようにしましょう。
遅延損害金が払えない場合は債務整理も視野に入れよう
遅延損害金がどうしても払えないという場合は、無理をせずに債務整理をしてしまったほうがいいでしょう。債務整理とは合法的に借金を少なくしたり、なくしたりする制度のことです。
債務整理をすれば、それまでの遅延損害金をなかったコトにすることも可能です。遅延損害金の支払いで困っているという方は、まずは弁護士に相談してみて下さい。