遊休地を放置すると損する4つの理由と収益を生む活用方法

長らく使われていない土地を遊休地といいます。地方部では人口流出や少子高齢化によって土地を活用するのが難しくなってきており、近年は保有する土地を遊休地として放置する人が増えてきています。

しかし、資産活用の観点から見た場合、遊休地をそのまま放置するというのは考えうる限りで最悪の選択です。

土地がある以上は活用すべきですし、どうしても活用が難しいという場合は売却したほうが良いです。今回は遊休地を放置してはいけない理由と、遊休地を最大限活用する方法をお教えいたします。

遊休地をそのままにしておくことにより発生する「4つのデメリット」

遊休地をそのまま放置すると、以下のようなデメリットが発生します。

  • 保有コストがかかる
  • 管理の手間がかかる
  • 収入が得られない
  • 多くの場合、資産価値が下がっていく

遊休地は保有しているだけでも費用がかかる

遊休地は建物も何もないので保有コストはほぼかからないように見えますが、実際には様々なコストがかかります。

まず、固定資産税都市計画税という2つの税金がかかります。都市計画税は地域によってはかからないこともありますが、固定資産税は必ずかかります。固定資産税額は評価額の1.4%、都市計画税は0.3%なので、両方かかる場合は1.7%となります。

仮に土地の評価額が500万円の場合、毎年かかる税金は500万円×1.7%=8.5万円です。この土地を10年間保有すると、それだけで85万円も取られてしまうのです。

なお、上に住宅が乗っている土地は固定資産税や都市計画税の大幅な減免を受けることができますが、何もない遊休地では不可能です。

加えて、土地を適切に管理するための費用もかかります。何もない土地は放置しても良さそうに思えますが、放置すれば草は伸び放題になりますし、ゴミなどが勝手に捨てられるかもしれません。年に数回見回りに行くだけでも結構な手間がかかりますし、除草やゴミの撤去をするとなればそれなりに嫌な思いをすることになります。かと言って外部の業者に委託すると費用がかかります。何も生まない土地のためにこんなに費用をかけるのは馬鹿馬鹿しいことです。

遊休地の管理を怠ると犯罪やクレームの元になることも

遊休地が雑草だらけになったり、不法投棄用のゴミ捨て場代わりになったり、外注が発生したり、ホームレスが住み着いたりするのは周辺住民にとってはいい迷惑以外の何物でもありません。人の手入れが入らない遊休地は様々な犯罪の温床になることについては留意が必要です。

遊休地は何の収益も生まない

遊休地はいくら持っていようが、何の収益も生みません。しっかりと活用できれば収益を得られます。田舎の土地は活用が難しいかもしれませんが、たとえ土地活用自体での収益がプラマイ0程度であっても、上に住宅が乗れば固定資産税や都市計画税が大幅に減免されるため、トータルではプラスになります。

大きなリスクを背負うのが嫌だという場合は、(税金の減免はなくなりますが)建物を作らない駐車場やトランクルームとして活用することも可能です。

遊休地になるような土地の価値は基本的には下がっていく

土地活用は怖いし面倒だからと言って土地を放置し続けると、価値が下がっていく可能性が高いです。一等地ならば価値が上がっていく可能性は十分あるのですが、遊休地になるような土地の価格がいきなり向上することはまずありません。しかし、その土地を上手に活用すれば、価値は高まります。

それでも土地を活用する気がまったくないという場合は、早めに売ってしまったほうがいいでしょう。今売れば余計な管理コストを払わずに済みますが、あとで売ると管理コストが必要な上に価値も下がっていることが多いです。

人によって異なる「遊休地の最適な活用方法」

現在保有している遊休地をどのように活用すればいいのか。その答えは人によって異なります。遊休地と一口に言っても広いものもあれば狭いものもありますし、都市近郊のものもあれば農村部のものもあります。

条件が似たような土地であっても、オーナーのリスク選好や資産状況によっても最適な活用方法は変化します。代表的な遊休地の活用方法とその特徴は以下のとおりです。

収益性初期投資額節税効果土地転用性遊休地との相性
賃貸住宅経営中~
ロードサイド店舗経営
トランクルーム経営~中
高齢者向け施設経営
太陽光発電中~中~

 

賃貸住宅経営

賃貸住宅経営は土地活用の基本とも言える方法です。遊休地があるような土地は賃貸住宅経営には向いていないのではと思われるかもしれませんが、比較的都市近郊にある遊休地は賃貸住宅系との相性が良好です。

流石に農村部まで言ってしまうと厳しく、他のかつ方法を検討した方がいいでしょう。

賃貸住宅はアパートとマンションに分けられます。明確な定義はないのですが、比較的小規模(2~3階建て)で木造や軽量鉄骨造のものをアパート、それよりも大きく鉄筋コンクリートや重量鉄骨造で作られているようなものをマンションと呼ぶことが多いようです。

当然、後者のほうが建築費は高くなりますが、賃料も高めに設定できます。

賃貸住宅の2つの運営方法

賃貸住宅の運営方法は大きく2つにわけられます。1つが管理委託方式、もう一つが一括借上げ方式(サブリース方式)です。業者(不動産会社)によって多少名称が異なることはありますが、大抵はこの2つの中から選ぶことになります。

管理委託方式とは、賃貸住宅を経営する上で発生する様々な業務、例えば家賃回収やクレーム対応、入居者募集などをすべて業者に委託する方式です。業者への報酬は家賃収入から支払われます。通常は家賃収入の5%程度を支払うことになります。

面倒な日々の業務をすべて任せることができるので、サラリーマン大家に人気があります。反面、入居率が低いと自分の収入も減ってしまうという欠点があります。

一括借上げ方式とは、業者に物件を直接貸し、業者がさらに入居者に物件を貸し出す形式です。管理委託方式ではオーナーと入居者が直接契約をするのに対して、こちらでは間に業者が入ります。

業者が毎月一定額の賃料を払ってくれるため、入居率に関係なく安定して賃料を受け取れるのが大きな強みです。反面、業者から受け取れる賃料は少なめで、入居率が高く維持できる場合は管理委託報酬を選んだほうがいいことも多々あります。

また、一括借上げ方式では通常、2年~5年に1回程度、賃料の見直しがあります。「30年保証」といいながら、賃料固定期間は最初の数年間だけ、ということも珍しくないので、契約の際には注意が必要です。

賃貸住宅の節税効果

賃貸住宅経営の大きなメリットとして、節税効果が大きいことが挙げられます。前述の通り、住宅が上にある土地は固定資産税や都市計画税が大幅に安くなります。

上に建物を建てることになりますが、建物の固定資産税・都市計画税よりも、減免できる土地の固定資産税・都市計画税のほうが大きくなるケースが大半です。

遊休地に賃貸住宅を建てても大きく収益を上げることは難しいですが、大幅に節税することは難しくありません。たとえ賃貸住宅経営自体がプラマイゼロに近くても、節税効果が大きければ文句ありません。

三井不動産リアルティのWebサイトでは、固定資産税が56万円あった土地に建物を建てることにより、土地・建物の固定資産税を約16万円にまで減免できた例が紹介されています(これは節税効果を大きく見せるために作られた極端な例ではなく、現実的でありふれた例です)。

また、賃貸住宅経営は相続税を減らす効果もあります。相続税の税額は原則として、相続税評価額によって計算します。相続税評価額とは相続税を計算するために、相続する財産の金額を様々な基準に基づいて評価した額のことです。

相続税評価額は、現金を物に変えたり、そのものに他人の権利がついたりすると下がります。「現金1億円」と「1億円で買った建物」では確実に後者のほうが相続税評価額は低くなります。

また、「1億円で買った自分の家」よりも「1億円で買った投資用のアパート」のほうが相続税評価額は低くなります(賃貸住宅にすると借家権が発生するため)。

どれくらい相続税評価額が低くなるかはケースバイケースですが、現金と比べて半額程度になることも少なくありません。例えば1億円の現金でマンションを建てると、相続税評価額が5000万円程度にまで圧縮されるのです。

ただし、現金を建物に変えて相続させた場合でも、当然相続税の支払いは現金で行います。せっかく節税しても税金が払えなくなっては意味がありません。相続税に相当する額だけは現金だけで相続させるなどの工夫が必要になります。

賃貸住宅の初期投資額

賃貸住宅経営のデメリットとして、初期投資額が比較的高額になることが挙げられます。土地の上に建物を建てることになるのである程度は仕方のない話ですが、数千万円もの借金を負うのはやはり怖い、という方も少なくないでしょう。リスクをあまり取りたくないという方には、後述のトランクルームや借地をおすすめします。

また、投資額が大きいため、基本的には長期での経営を前提としています。最初に建てた段階で、20年後、30年後予定まで大まかに立てておく必要があります。

将来の市場がどうなるのかを予想するのは非常に難しく、緊急事態(急激な金利上昇、家賃下落など)もある程度起こるものとして事前に組み込んでおいたほうがいいでしょう。

賃貸住宅と都市計画法

賃貸住宅を経営する上で注意しなければならないのが、都市計画法という法律です。都市計画法とは簡単に言えば、健全に都市を発展させるための法律です。

全国の土地は都市計画区域とそうでない区域に分けられ、都市計画区域には都市計画法が適用されます。都市計画区域は面積で見た場合国土全体の約26.5%に過ぎませんが、この区域の中に91.6%の人が住んでいます。

都市計画区域はさらに、優先的に市街化を進めるべき「市街化区域」と、市街化を抑制すべき「市街化調整区域」にわけられます(非線引き都市計画区域と呼ばれる、どちらにも属さない区域もありますが、極稀です)。

市街化調整区域は市街化を抑制する区域なので、市街化区域と比べると新規建物の建築にかなり厳しい制限がかかっています。市街化区域に賃貸住宅を建てるのはかなり労力がかかるので、避けたほうがいいでしょう。

自身の保有する土地が市街化区域なのか市街化調整区域なのかわからないという場合は、その土地が属する市区町村の市役所の部署(「都市計画課」という名前になっているところが多いです)まで問い合わせて聞いてみましょう。

賃貸住宅経営に向いている人

賃貸住宅経営は、以下のような人向けの土地活用法です。

  • 都市近郊の住環境に優れた遊休地を保有している人
  • ある程度の借入を起こすのに抵抗がなく、与信が良い人
  • 節税をメインに考えている人

ロードサイド店舗経営

ロードサイドとは、道路、特に交通量の多い幹線道路のことです。ロードサイド店舗経営とは、このような幹線道路沿いにコンビニや飲食店、ホームセンター、カラオケ店舗などを構えることです。

その周辺住民ではなく、幹線道路を通るドライバーがメインのお客さんになるため、その周辺の人口が少なくても、交通量が多ければ十分収益が上がるというのが大きなメリットです。

 ロードサイド店舗の2つの運営方法

ロードサイド店舗の運営方法には、リースバック方式と事業用定期借地方式があります。

リースバック方式とは、建物を土地オーナーが用意するタイプの契約方法です。建築資金は当然オーナー持ちですが、建設協力金という名目で店舗事業者から無利子で借りられるケースが多いです。

途中で店舗事業者が事業から撤退する場合、建設協力金の返済義務が一部もしくは全部免除されることが一般的です(契約により細かい条件を定めることが可能です)。

土地だけではなく建物も貸し出すことになるため毎月の賃料収入を増やすことができ、なおかつ万が一の際には建設協力金の返済義務もなくなるのは大きなメリットですが、土地の上に建物が残ったままになってしまう(他の物件への転用が難しくなる)のには注意が必要です。比較的規模が小さい店舗の場合は、リースバック形式を取ることが多いです。

一方、事業用定期借地方式では、土地オーナーは土地だけを貸し出し、店舗は店舗事業者が建設します。その為、建設協力金のような制度はありません。

契約終了後、店舗事業者は建物を解体して更地にして返します(契約で建物を付けて返してもらうことも可能です)。土地を貸し出すだけで、更地になって返ってくるので、リースバック形式と比べるとリスクは低いです。比較的規模が大きい店舗の場合は、事業用定期借地形式を取ることが多いです。

ロードサイド店舗の収益性

ロードサイド店舗経営のメリットは、収益性が高いことです。収益性とは簡単に言えば利回りのことです。エリアごとに需要は違うのでなんとも言えませんが、同じ面積で住宅の1.5倍以上の賃料が得られることも珍しくありません。

ただ、その一方でニーズは限られた地域にしかないため、新規参入が難しく、高い収益にたどり着けないこともままある点については注意が必要です。

ロードサイド店舗の節税効果

ロードサイド店舗を建てた場合、相続税評価額が下がるので相続性は安くなりますが、賃貸住宅と違い固定資産税・都市計画税の減免措置は受けられません

ロードサイド店舗は収益性が高いのがメリットですが、一方で税金も高くなってしまいがちなことには留意が必要です。

ロードサイド店舗に必要な面積

ロードサイド店舗と一口に言ってもコンビニ、飲食店、パチンコ店、ホームセンター、複合商業施設と色いろあるので一概には言えませんが、最も面積を抑えやすいコンビニであっても300~400m2ほどの敷地面積が必要になります。

賃貸住宅が100~150m2程度でも始められるのと比べると、大きな土地が必要になりやすいです。

ロードサイド店舗経営に向いている人

  • ロードサイドの遊休地を保有している人
  • 節税よりも収益性を重視する人

トランクルーム経営

トランクルームとは、コンテナや建物の一部などを収納スペースとしたものです。トランクルーム経営とは一般の利用者に対して収納スペースを貸し出す事業です。

日本の住宅は欧米のそれと比べて小さく、収納スペースが十分に確保できていないことから、このようなサービスの人気が徐々に高まりつつあります。

トランクルームの3つの形式

トランクルームは大きく、「トランクルーム」「レンタル収納スペース」「コンテナ」の3つに分けることが出来ます。トランクルームに「トランクルーム」が含まれているのはちょっととっつきづらいかと思いますがご了承ください。

トランクルーム」は、国土交通省の認定を受けた倉庫業者が運営する収納スペース貸し出しシステムです。建物の中に大きなコンテナを設置し、その中に預かったものを収容するという形式が一般的です。

荷物の出し入れは原則として業者が、もしくは業者付き添いのもとで利用者が行います。業者が国から認定を受けている上、有人管理のため安全性が非常に高く、警備体制が整っているので安心して預けられます。

反面、荷物の出し入れができる時間が限られていたり、出し入れに費用が発生したりすることが有ります。あまり持ち出さないものを長期的に安全に預けるためのサービスといえます。

レンタル収納スペース」は、不動産会社が運営するスペース貸出システムです。専用の建物やマンションの一部などを収納スペースとして貸し出します。多くの場合、荷物の出し入れは自己責任に基づいて行います。

警備体制はトランクルームと比べると緩く、週に1回程度軽い巡回があるだけ、ということも少なくありません。安全性はトランクルームに劣りますが、24時間365日いつでも自由に出し入れできる事が多いのはメリットと言えます。

屋内保管で空調設備が整っていることが多く、自宅では安全に管理するのが難しいもの(絵画など)を管理するのに適しています。

コンテナ」は不動産会社が運営するスペース貸し出しシステムです。運搬用コンテナや専用コンテナなど、屋外に設置するタイプのコンテナを収納スペースとして貸し出します。

屋外で空調設備もない事が多く、防犯面も不安があるなど、環境はよくありませんが、安価で利用できるのが最大のメリットです。郊外で比較的よく見られる形式です。

郊外の遊休地に適したトランクルーム

トランクルームは賃貸住宅や店舗などと比べると、郊外でも利益が上がりやすい傾向があります。

トランクルームは頻繁に行くようなところでない上、荷物は自動車で運ぶことが多いため、駅が近くになかったり、繁華街から離れていても問題になりづらいのです。

むしろ郊外の広い土地ではトランクルームを効率的に配置することができ、利益が上がりやすいです。

特に住宅地から比較的近い郊外はトランクルーム設置に絶好の立地といえます。賃貸住宅やロードサイド店舗には適さない土地であっても、トランクルーム経営ならば利益が上がる余地は十分にあります。

トランクルームの成長余地

トランクルーム経営が盛んなアメリカのトランクルーム室数は約1700万室。概ね人口20人に対して1室が設置されていることになります。

一方、日本のトランクルーム室数は約50万室で、概ね2500人に対して1室が設置されていることになります。つまり、日本の人口に対するトランクルーム室数はアメリカのそれと比べて明らかに少ないのです。言い換えれば、成長の余地が大きいということでもあります。

戸建住宅の平均面積が240m2で自宅にスペースがたくさんあるはずのアメリカでこれほど普及したのですから、平均面積が90m2の日本ではもっと普及しても全くおかしくありません。

トランクルームの面積あたりの賃料は高い

トランクルームの面積あたりの賃料は、賃貸住宅や店舗のそれと比べて明らかに高いです。トランクルームは小さなスペースをたくさん作るため、限られた面積を多くの人に貸し出すことができるためです。

トランクルーム経営に向いている人

  • 限られた土地を有効に活用したい人
  • 成長余地の多い業界に挑戦したい人

高齢者向け施設経営

高齢者向け施設とはその名の通り高齢者のための施設で、代表的なものはサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)と有料老人ホームです。

サービス付き高齢者向け住宅は民間事業者が経営する賃貸住宅です。高齢者向けの設備、見守りや食事提供などのサービスが整っているものの、あくまでも「住宅」であり、基本的に独立して生活できる高齢者向けの施設です。

入居者は要介護度が高くなってきた場合は通常、退去しなければなりませんが、要介護度が低い場合は外部の介護サービスを利用できます。賃貸住宅と同様管理委託契約と一括借上契約が有りますが、後者が主流です。

一方、有料老人ホームは民間事業者や社会福祉法人が経営する、高齢者が暮らしやすいように作られた介護施設です。実際の経営は介護事業者が行うため、土地オーナーが介護について勉強する必要はありません。

有料老人ホームは介護付・住宅型・健康型の3つがありますが、健康型は非常に数が少なく、実質的にはほぼ介護付・住宅型の2択といえます。介護付きは介護が必要な人が対象、住宅型は介護が必要・不要な人の両方が対象です。

郊外でも成功しやすい高齢者向け施設

高齢者向け施設経営の長所は、郊外でも比較的成功しやすいことです。高齢者はあまり遠出することがないので、駅から遠かったり、周囲に便利な施設が少なかったりしてもあまり問題になりません。むしろ郊外のほうが住環境がよいと考える入居者も多いです。

むろん、何もない山奥などでは流石に苦しく、周辺にある程度の便利施設があるに越したことはありません。

高齢者向け施設では補助金・助成金がもらえる可能性あり

国は高齢者向け施設を増やしたいと考えているため、補助金・助成金を積極的に拠出しています。例えば、サービス付き高齢者向け賃貸住宅を建設する場合、建設費用の10%の補助金を受け取れます(上限100万円/戸)。また、所得税、固定資産税、不動産所得税などの減免措置もあるため、通常の賃貸住宅経営よりもランニングコストが少ないです。

一度始めると転用が難しい点は注意

高齢者向け施設経営のデメリットの一つに、建物の転用が難しいことが挙げられます。高齢者向け施設として作った建物は、原則として高齢者向け施設としてしか使えません。

賃貸住宅などと比べて面積要件が厳しく、建物規模が大きくなりがちなため、中途解約時のデメリットが大きいです。万が一の自体に備えて、契約に中途解約ペナルティ乗降を盛り込んでおくといいでしょう。

高齢者向け施設経営に向いている人

郊外の遊休地を活用したい人
初期費用が大きくなってもいいので利益を追求したい人

太陽光発電

太陽光発電は、土地や建物の屋根などに設置したソーラーパネルによって電力を作り、それを既存の電力会社に買い取ってもらう仕組みです。2017年現在、日本には「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」という制度が存在しており、毎年発電した電力は電力会社に買い取ってもらえることが約束されています。ただし、買取価格は毎年変わります。

買取価格自体はこれまで毎年下がってきていますが、一方で太陽光発電に必要な設備の価格も下がっているため、全体的な利回りにはあまり変化がありません。ある程度日当たりが確保できる場所ならば、5~10%ほどの表面利回りが期待できます。

遊休地だからこそ稼げる太陽光発電

太陽光発電は数ある土地活用法の中でも唯一と言える、「田舎のほうが効率的に稼げる方法」です。賃貸住宅や店舗、トランクルーム、高齢者向け施設、太陽光発電以外の土地活用はすべて「人に使ってもらうこと」によって利益が発生するため、ある程度人が来れる場所に設置しなければなりません。

一方、太陽光発電施設はそれ自体を人に使ってもらうことがないため、ほとんど人が来ないような場所に設置しても問題ありません。生成される電力の質は都会で作っても田舎で作っても同じなので、むしろ太陽光を遮る建物が少なく、地価の安い田舎のほうが効率的に稼げます。

初期費用と維持費用

太陽光発電に必要な設備の価格は年々下がってきては居ますが、まだ1kWあたり40〜50万円とそれなりの価格はします。賃貸住宅や高齢者向け住宅ほどではありませんが、それなりの初期費用が必要になります。

ソーラーパネル1kWあたりの年間発電量は概ね1000kWh程度で、現在の固定価格は設備が10kW未満の場合31~33円、10kW以上の場合は21円です。

仮に10kW未満の場合、1kW・1年あたりの買取価格は3万1000円~3万3000円で、表面利回りは6~8%程度です。一方、一度設置さえしてしまえば、ほとんど維持費用はかかりません。このあたりをどう考えるかは人によります。

太陽光発電に向く地域・向かない地域

太陽光発電に向いている地域とは簡単に言えば、日射量が多い地域です。太陽光発電の支援サイト「ソーラークリニック」によれば、47都道府県の中で最も平均発電量が多いのは山梨県で1436kWhでした。一方、最も少ないのは秋田県で902kWでした。全国平均は1234kWhで、平均を上回る県は全部で29県でした(いずれも実測値)。全体の数値は以下のとおりです。

順位県名平均
発電量
(kWh)
平均
稼働率
(%)
1山梨県143616.39
2長野県142716.29
3徳島県137315.67
4静岡県136815.62
5群馬県136615.60
6愛知県136115.54
7高知県135815.50
8三重県135215.44
9宮崎県133715.27
10岐阜県132015.07
11香川県130514.89
12茨城県129814.82
13埼玉県129314.76
14和歌山県129114.74
15沖縄県129014.72
16鹿児島県129014.72
順位県名平均
発電量
(kWh)
平均
稼働率
(%)
17栃木県128714.69
18兵庫県127914.60
19岡山県127614.56
20長崎県127414.55
21神奈川県127314.53
22佐賀県127014.50
23滋賀県126914.48
24熊本県126314.41
25奈良県126214.40
26東京都125814.36
27山口県125114.28
28千葉県124814.25
29愛媛県124714.24
30福岡県124214.18
31福島県123114.06
32大阪府121513.87
順位県名平均
発電量
(kWh)
平均
稼働率
(%)
33広島県120213.72
34大分県119113.60
35京都府117113.37
36石川県112412.83
37島根県111312.71
38福井県110812.65
39宮城県110512.61
40新潟県109012.44
41山形県108912.43
42富山県107612.28
43岩手県107012.21
44北海道106412.15
45鳥取県105512.04
46青森県102711.73
47秋田県90210.30
全国平均1,23414.09
同じ県内であっても地域によって数値が異なるため一概には言えませんが、全体的に北より南、海沿いより内陸の方が数値が高い傾向が有ります。

太陽光発電施設経営に向いている人

  • 田舎の遊休地を活用したい人
  • 安定した収益を得たい人
  • 維持費用を払いたくない人

まとめ

  • 遊休地の活用方法と一口に言ってもいろいろな方法がある
  • 活用方法ごとにメリットやデメリットが異なる
  • 賃貸住宅経営は最も基本的な活用方法で節税効果が高い
  • ロードサイド店舗経営は利回りを高くしやすい
  • トランクルーム経営は市場自体の成長余地が大きい
  • 高齢者向け施設経営は補助金がもらえることがある
  • 太陽光発電は田舎のほうが成功しやすい

どの活用方法にもそれぞれメリットとデメリットがあるため、自分のニーズに合ったものを選びましょう。

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