引っ越し前はさまざまな手続きや準備などがあり、とても忙しい時期ですよね。なにか忘れ物がないかチェックリストを作って入念に準備する人も多いでしょう。
そして多くの人が忘れがちなのですが、NHKにも住所変更の届け出を出さなければいけません。受信料をクレジットカードや銀行口座からの引き落としにしている人は特に忘れやすいので要注意です。
でも、引っ越しで住所が変わってしまえば、NHK受信料の請求も止まるのではないか?だったらこの機会にNHK受信料の支払いをやめることができるかも・・・?と、考えるかもしれませんね。
NHK受信料は月2000円程度とはいえ、長い目で見るとなかなか馬鹿にならない金額です。そもそも、NHK放送を見ない人にとっては受信料を払っていることすら不満に感じているでしょう。
しかし、残念ながら引っ越しをしてもNHK受信料の支払いがストップすることはありませんし、自動解約にもなりません。むしろ正しい手続きを行わないと大きな損をしてしまう可能性があります。
この記事では引っ越しの際にNHKに移動を知らせる手続きを怠るとどうなってしまうのか?また、忘れていた場合に二重請求があった場合にどう対処すればいいのかについて解説していきます。
途中で引っ越し時にすべきNHKへの手続き方法も解説するので、近いうちに引っ越しを考えている人は参考にしてくださいね。
NHKは受信者の引っ越しを把握している
引っ越しをしたのにNHKの担当者や集金人が突然家にきて驚いたことはありませんか?NHKに移動を知らせていないのにどうして?と思ったのではないでしょうか?
実はNHKは移動の手続きをされなくても受信者の引っ越しを把握しているのです。新しい住所への訪問は手当り次第に行っているのではなく、確信をもって行っています。
では、NHKはどこから情報を仕入れているのでしょうか?あまり知られていませんが、引っ越し業者や不動産屋から受信者の引っ越し情報を入手していると言われています。
不動産業者や引っ越し業者に渡す書類の多くはカーボン紙になっていますよね?あれは相手に渡す用とこちらの控え用に用意されているのですが、どうやらその一部がNHKに渡されているようです。
それって法律的にどうなの?個人情報の流出問題になるんじゃないの?と思うかもしれませんが、NHKがこれらの業種と提携していることは公的に公表されています。
さらに、NHKとの契約内容にも情報の受け渡しについての文面が明記されています。ですから、NHKが引っ越し業者から契約者情報を入手することは問題にならないのですね。それでも名前などの特に個人の情報にあたるものの受け渡しは制限されていますが。
そのため、引っ越しを機にNHKから姿をくらます、といったことはできません。諦めて正規の手続きを踏みましょう。
引っ越しをしてもNHKは自動解約にならない?
先ほどの解説と少し被るのですが、引っ越しをしてもNHKとの契約は自動解約になりません。というのも、NHKは基本的に届出制で手続きを行っており、受信者から届出がない限り契約内容を変更することはほぼありません。
そのため、自動解約ということ自体、NHKではあまりないのですね。解約する場合はしっかり解約手続きを行う必要があります。
解約方法は以下のページで詳しく説明しています。テレビが壊れたなどの理由で解約したいと考えている人はぜひ参考にしてくださいね。
引っ越しの際に手続きを忘れるとどうなる?
もし、自動解約を狙ってわざと手続きを行わずに引っ越しをしようと考えているなら、ぜひ考え直してください。
上述したとおり、引っ越しをしたからといって自動解約になることはありませんし、もちろん請求が止まることもありません。それどころか受信料を二重請求されてしまう可能性があります。
引っ越しの際に手続きを行わないと、以前の住所で受信料が発生し続けます。また、引っ越し先でもNHKと契約を結ぶと、当然その住所でも受信料が発生します。
傍目から見ると明らかにおかしい状況ですが、NHK側は引っ越しを知らないことになっているので、両方の住所に請求書を送り続けます。
NHKに文句の一つでも言ってやりたくなりますが、基本的に引っ越しの手続きを怠ったこちらのミスなのでどうすることもできません。
手続きミスによる二重請求は実際よくあることなので、引っ越し前後で必ず手続きを行っておきましょう。
特に、子供が大学生活を終え、実家に帰ってきたときや、夫が単身赴任から帰ってきたときに要注意です。家族全員が移動する場合よりも忘れやすくなりがちです。
また、受信料を口座からの自動引落にしている場合は二重請求されていないかのチェックをしておくとより安心です。
引っ越しの際のNHKへの手続き方法
引っ越しの際の手続きは電話だけでなく。インターネットからも行うことが可能です。検索バーに「NHK 引っ越し」などと入力し、NHK公式サイトのページへアクセスしましょう。
引っ越しの種類によって手続き方法、受付窓口が異なります。
・家族全員(世帯全員)が移動する場合
・同居している家族から誰かが独立する場合
・離れて暮らしていた家族が再び同居する場合
などに分かれているので、正しい手続き方法を選んで住所変更手続きを行いましょう。手続き自体は公式サイトの案内に従って行えば問題ないはずです。
手続きを忘れて二重請求されてしまったら?
もし、引っ越しの手続きを忘れて二重請求されてしまったらどうすればいいのでしょうか?
残念ながら、ほとんど打つ手はありません。というのも、手続きを怠ったこちら側のミスなので、非はこちらにあるとみなされるためです。
たとえ二重請求されていてもNHKは何も通知してくれません。そのため、気づいたら数年間二重請求されていた、なんてことも珍しくないのです。
どうしても納得がいかない場合は消費者センターや弁護士に相談するなど、いくつか対応策はありますが、事態が改善することはあまりないでしょう。
やはり引っ越しの際に正しい手続きを行うことが最善と言えます。
まとめ
NHK受信料はそこまで高額ではありませんが、二重請求をされると悔しいですよね。後になって後悔しないように引っ越し手続きは確実に行うようにしましょう。