カードローンの借入件数は借入残高よりも重要!4件以上は要注意

カードローンの審査基準は金融機関によって多少異なりますが、基本的にはどこの会社もその人の職業や収入、借入残高や借入額などを判断材料とします。

この中で意外と重視されるのが借入件数です。だいたいどこの金融機関でも、借入件数が4件になると審査に通りづらくなり、5件以上だと審査にはほぼ通らなくなります。今回の記事では

  • なぜ借入件数が多いと審査に通りづらくなるのか
  • 金融機関はどうやって借入件数を調べるのか
  • 借入件数を減らす方法
  • 借入件数ごとに見た最適な金融機関

についてお話したいと思います。

借入件数が多い人は「他社からの信頼がない」とみなされる

借入件数が多い人が審査において不利になる理由は、その人に信頼がないとみなされるためです。例えば、

  • Aさん:借入額が100万円、借入件数が1件
  • Bさん:借入額が100万円、借入件数が4件(4社から25万円ずつ借りている)

の2人が居た場合、どちらのほうがより信頼できると思いますか?(年収や職業など、他の条件は全く同じだとします)。おそらく多くの人は、Aさんのほうが信頼できると答えるのではないでしょうか。

Aさんはたった1社から100万円も借りています。つまり、Aさんにお金を貸している金融機関は、Aさんが100万円を返済する能力があると思ってお金を貸したわけです。

一方、Bさんは4社からそれぞれ25万円ずつ借りています。つまり、Bさんにお金を貸している金融機関は、Bさんには25万円を返済する能力しかないと思ってお金を貸したわけです。だからこそAさんは高く評価され、Bさんは低く評価されるわけです。

各金融機関は審査の基準を公開していないので絶対とはいえませんが、おそらく殆どの金融機関は借入件数が一定の数値を越えた時点で自動的にその人を落としているものと思われます。

借入件数が4件ある場合は要注意5件ある場合はまずアウトと考えて問題ないでしょう。全体的に中小の消費者金融はやや審査が甘い傾向がありますが、それでも借入件数が多すぎるとアウトになります。

住宅ローンや自動車ローンは借入件数の対象外

なお、ここでいう借入件数には、消費者金融や銀行のカードローン、あるいはキャッシングなどの担保のない借金のみが含まれます。住宅ローンや自動車ローンなど、担保がある借金については、滞りなく返済を行っていれば審査に影響はありません。

金融機関は申込者の嘘を簡単に見抜ける

では、仮に申込者が審査時に借入件数を過少申告したらどうなるのでしょうか。結論から言えば、そのような嘘は絶対にバレます。何故かと言うと、金融機関は申込者の借入件数を調べられるシステムにアクセスできるからです。

クレジットカードやキャッシングなどの利用履歴、返済履歴は、すべて信用保証機関に登録されています。情報を記録することに合意した覚えはない、と思われるかもしれませんが、クレジットカードやカードローンの申込書には、必ずその旨が記載されています。それが嫌ならば、借金は一切しない現金生活を送るしかありません。

現在の日本には信用情報機関が全部で3つあり、大部分の金融機関はいずれか1つに所属しています。

  • 株式会社日本信用情報機構:主に消費者金融や信販会社などが所属しています。
  • シー・アイ・シー:主にクレジットカード会社や信販会社が所属しています。
  • 一般社団法人全国銀行協会:主に銀行、銀行系カードローン会社などが所属しています。

金融機関は申込者の情報を元に、信用情報機関の情報にアクセスします。信用情報機関は申込者が申請した情報と信用情報機関に記録されている情報を紹介し、両者が一致していることを確かめます。

もし一致しなかった場合は申込者が嘘をついているということであり、その時点で審査に通る可能性はほぼ0になります。(完全に0と言いきれないのは、申込者がうっかり記入ミスをしてしまった可能性も考えられるからです。)

なお、信用情報機関には借入件数だけでなく、今までどんな借金をしたか、どのように返済したか(返済遅延はないか)、債務整理をしているかなどももれなく記入されています。

たとえ借入件数が少なくても、過去に返済遅れや債務整理をしている場合、当然審査には落ちますこれらの情報は一定期間立てば抹消されるので、その時まで審査を受けるのは辞めましょう。

借入件数で嘘をつき続けると絶対に審査に通らなくなる

借入件数で嘘をつくと、その時点でまず審査には通りません。そして、それを何回も繰り返すと、短期間に何件も申し込みをしている人としてマークされてしまいます。

この状態を申し込みブラックと言います。短期間に何回も申し込みをしている人は金融機関から見れば相当お金に困っている人であるため、絶対に審査に通らなくなります。

申し込みブラックの情報は半年程度で抹消されるため、現時点で申し込みブラックの可能性がある人は何もせずに半年間待ちましょう。

信用情報機関の情報は申込者本人も開示できる

ちなみに、信用情報機関に記録されている情報は、金融機関だけでなく申込者本人も開示することが可能です。

ただし、開示にあたり500円~1000円程度の費用がかかります(信用情報機関によって微妙に費用が異なります)。どこからどれくらい借金をしているのかがよくわからなくなってしまった場合は、信用情報機関に開示請求をしましょう。

借入件数を効率的に減らす方法は「おまとめローン」

借入件数が多い場合は、それを減らすことによって審査に通りやすくなります。例えば25万円ずつ4社から借りている状態を、100万円を1社から借りている状態に換えられれば、それだけで審査に通る確率は間違いなく上がります。借入件数を減らしたい場合は、おまとめローンと呼ばれる金融商品を利用するといいでしょう。

おまとめローンとはその名の通り、既存のローンをまとめられるタイプのローンです。(参考:おまとめローンは総量規制の対象外!一本化で借金が増えるケースも)。

まず、現在借り入れている金融機関とは別の金融機関から、現在の借金の合計額と同じ額だけお金を借りて、そのお金で現在の借入を全て返します。すると別の金融機関1社からの借金だけが残るので、それを返済していく、という仕組みになっています。

おまとめローンを利用すると、借入件数が少なくなるので審査に通りやすくなります。また、借入件数が減るので毎月の返済の煩わしさが減ります。より低い金利のところで借りられれば、返済総額も少なくなります。おまとめローンは多数の銀行、消費者金融が用意していますので、探してみてください。

おまとめローンが利用できない借入額は債務が少ないところだけでも返済しよう

おまとめローンは便利な金融商品ではありますが、借入額が大きくなりがちなため審査は比較的厳しいです。おまとめローンを利用できるほどの信頼がない場合は、とりあえず借入額が少ないところだけでも一括返済してしまうといいでしょう。

例えば、A社から50万円、B社から30万円、C社とD社から5万円ずつ借りている場合は、まとまったお金を工面して、C社とD社からの借金を返します。これにより、借入件数が4件から2件になるため、審査に通る確率は高くなります。

借入件数別に見た最適なカードローン

借入件数によって、選ぶべきカードローンは異なってきます。

0~1社の場合は銀行系カードローンがおすすめ

借入件数が0社、もしくは1社と非常に少ない場合は、審査で高く評価される可能性が非常に高いため、銀行系カードローンを選ぶことをおすすめします。

銀行系カードローンは消費者金融のそれと比べて審査合格率が低い(一般的には25~30%程度と言われています)ですが、その分金利が低く、借り手側に有利になっています。また、銀行系カードローンは、借入残高を年収の3分の1にまで抑える総量規制の対象になりません。

2~3社の場合は消費者金融のカードローンが使いやすい

借入件数が2~3社の場合、あまり高く評価されないため、銀行系カードローンの審査に通る可能性はあまり高くありません。その場合は、消費者金融を選ぶといいでしょう。銀行系カードローンと比べると金利は高いですが、審査合格率が高い(大手消費者金融で40~45%程度。中小の場合はもう少し高い)ため、借りられる可能性があります。

4件以上場合はおまとめローンを利用するか、返済に専念するとよい

借入件数が4件以上の場合は、そもそもこれ以上当たらに借り入れをしようとしないほうが良いでしょう。おまとめローンを利用して借入件数を絞るか、返済に専念して借入件数を減らすように努めてください。返済がままならないという場合は、債務整理を検討したほうがい以下もしれません。(参考:借金の債務整理の種類とそれぞれのメリット・デメリット

 まとめ

  • 借入件数が多いと、信頼性が低いとみなされるため審査に通りづらくなる
  • 金融機関は信用情報機関から借入件数を調べられる
  • おまとめローンを使うと効果的に借入件数を減らせるが、審査は厳しい
  • 借入件数に応じて使うべき金融機関は異なる

借入件数が多い場合は、まずはそれを減らすのが先決です。現時点で借入件数が3~4件ある場合は、おまとめローンを利用したほうがいいでしょう。