借金の債務整理の種類とそれぞれのメリット・デメリット

借金で首が回らなくなった時には通常、債務整理を行うことになります。しかし、債務整理と一口に言ってもその種類はたくさんあります。それぞれメリットとデメリットが異なるため、自分に適していない債務整理を選んでしまうと、却って苦境に立たされることになります。

今回の記事では今の日本に存在する債務整理の種類と、それぞれのメリット・デメリットを解説していきます。

債務整理とは「合法的に借金を減らしたりなくしたりする制度」のこと

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債務整理とは簡単にいえば、合法的な手続きによって、今ある借金を減らしたりなくしたりできる制度のことです。

現在、日本には借金で悩む人は数百万人以上いるとされています。借金で追い詰められて判断力を失い、自殺や夜逃げなどの間違った選択肢を選んでしまう人も少なくありません。

しかし、本来、借金が返せなくなったからといって自殺や夜逃げをする必要は全くありません。借金は債務整理という、世の中に認められた方法で減らすことができるのですから。

それを知らなかったばかりに自殺や夜逃げを選んでしまうのはとても悲しいですが、悲しいかなこの世の中は基本的に自己責任の世界。知らなかったほうが悪い、で片付けられてしまいます。自分の身を守るには、正しい知識が必要不可欠なのです。

※債務整理の前にこちらで借金が減額できるか診断してみましょう。

↓今の借金がなくなくなる場合もあります

債務整理にはデメリットも有る

債務整理は借金問題で悩む人にとっては素晴らしい制度ですが、債務整理にももちろんデメリットは有ります。そのことをよく知らないまま手続きをしてしまうと、思わぬ損をすることがあります。

債務整理を行う前に、債務整理のメリットとデメリットを学んでいただきたいと思います。

債務整理を行うタイミングは?

債務整理を行うタイミングは人それぞれですが、基本的には毎月の返済が苦しくなってきたら債務整理を考えたほうが良いでしょう。

何を持って返済が苦しいと判断するのかは非常に難しいところですが、一般的なカードローンの場合、返済負担率(年収に占める返済額の割合)が3割を超えたら危険水準とされています。

もちろん、年収が高ければ返済負担率が高くても問題ないこともあるので、この辺はケースバイケースです。とにかく、返済が苦しいと感じ始めたら、債務整理を検討することが大切です。

債務整理の種類

現在日本で使える債務整理は「任意整理」「特定調停」「個人再生」「自己破産」の4つです。それぞれにメリットとデメリットが有りますが、基本的には前者ほどリスクが小さい代わりに借金の減額幅も小さいです。

自身の借金額や所有している財産の状況、職業などに応じて最適な債務整理を選ぶようにしましょう。

任意整理は最もリスクが少ない債務整理

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任意整理は上記の4つの債務整理の中でも、最もリスクが少ないとされている債務整理です。任意整理とは簡単にいえば、債務者もしくは弁護士が債権者(銀行などの金融機関)と話し合いを行って、毎月の返済額や利息をカットしてもらう手続きのことです。

金融機関がそんな債務者にとって一方的に有利な話し合いに応じてくれるの?と思われるかもしれませんが、実際には応じてもらえるケースが殆んどです。

金融機関が最も避けたいのは、債務者の自己破産です。自己破産をすると債務がすっかりチャラになってしまうからです。自己破産をされるよりは任意整理される方がまだマシということで、多くの金融機関は任意整理を認めてくれるのです。

任意整理のやり方

任意整理は自分で行うことも可能ですが、債務者個人で話し合いを進めようとしてもなかなかうまくいかないため、基本的には弁護士を立てて進めます。債務が少ない場合は、司法書士に依頼することもできます。

弁護士や司法書士に任意整理を依頼すると、その直後から支払督促が止まります。任意整理をすると表明した人に対しては督促を行ってはいけないという決まりがあるからです。

その後、弁護士や司法書士は金融機関と話し合いを行います。彼らの腕が良ければよいほど、減額幅が大きくなります。話し合いは彼らが行ってくれるので、基本的に債務者は何もする必要はありません。

交渉がまとまったら、和解契約を締結して、減額された借金を返済ていきます。

任意整理の費用

任意整理を弁護士に依頼する場合は、当然報酬を支払う必要があります。報酬は弁護士事務所によって多少異なりますが、相場は以下のとおりです。

  1. 着手金が債権者一件当たり4万円程度
  2. 事務手数料が2~4万円程度
  3. 成功報酬が債権者一件当たり2万円程度
  4. 過払い金請求などで借金を減額できた場合はその金額の10%

着手金とは、依頼を受けるにあたってかかる初期費用のことです。弁護士の係る案件は長期になりやすいため、多くの弁護士が着手金を請求しますが、最近は着手金無料の事務所もかなり増えてきています。

着手金は依頼をして初めて発生するので、その前の相談は無料で行えます。

事務手数料はその名の通り、事務手続きにかかる手数料です。着手金が無料になっていても事務手数料がかかる弁護士事務所は少なくありません。実質的には事務手数料が着手金代わりになっているようなものです。

逆に着手金が有料で、事務手数料が無料という事務所もあります。この辺りの料金体系は弁護士事務所ごとにまちまちなので、各弁護士事務所のウェブサイトをよく確認してください。

成功報酬は、債務整理が成功した時に初めて発生する費用のことです。失敗した場合は発生しません。

また、過払い金請求(過去に支払い過ぎていた利息を取り戻す請求)に成功した場合は、その金額の10%程度を成功報酬として支払います。

任意整理のメリット

任意整理の一番のメリットは、当然債務が少なくなることです。任意整理を行えば、借金の支払はうんと楽になります。現在借金の支払に苦しんでいる人は、任意整理が第一の選択肢になります。

なお、任意整理は私的な手続きなので正確な統計はないのですが、毎年100万人以上の人が任意整理を行っていると推測されています。

二つ目のメリットは、一部の債務だけを整理できることです。後述する自己破産では基本的に、すべての債務を整理しなければなりません。

カードローンは整理したいけれど、住宅ローンはそのまま払い続けるというようなことはできないのです(それ故に基本的に自宅は失うことになります)。その点、任意整理は整理する債務を選べるので、自宅を変わらず維持し続けることも可能です。

三つ目のメリットは、手続きが比較的簡単なことです。任意整理は裁判所を通さない私的な手続きなので、個人再生や自己破産などと比べると手続きが簡単です。

しかも面倒なことはほとんど専門家に任せることができるので、債務整理をする本人がやらなければならないことはほとんどありません。

任意整理のデメリット

一方、任意整理のデメリットとしては、一度任意整理をすると個人信用情報機関という民間の機関に事故情報が記録されることが挙げられます。

これはいわゆる「ブラックリスト」です。ブラックリストというリストがあるわけではありませんが、債務整理を行ったことは個人信用情報機関に保存され、金融機関は審査の際にその情報にアクセスします。

つまり、任意整理を行ったという情報は、金融機関に筒抜けになってしまうわけですね。金融機関は基本的に、事故情報がある人に対しては融資を行いません。つまり、任意整理を行うと新たに借り入れができなくなってしまうわけです。

ただし、個人信用情報機関に登録された事故情報は一定期間が経つと抹消されます。任意整理の場合は通常、5年で抹消されることが多いようです。抹消後は再び借り入れができるようになります。

二つ目のデメリットは、借金の減額幅が大きくないことです。後述する個人再生や自己破産と比べると借金の減額幅は限定されているため、借金の額があまりにも大きすぎる場合は任意整理を行っても毎月の支払があまり楽にならないことがあります。

そのような場合は個人再生や自己破産など、別の手段を選ぶことになります。

三つ目のデメリットは、ある程度年収がないと任意整理はできないことです。任意整理を行ったあとも、変わらず借金は返済していかなければなりません。

そのため、基本的に任意整理は収入がないとできません。無職の場合は基本的に、借金が0になる自己破産を選択することになります。

四つ目のデメリットは、任意整理に応じてくれない金融機関もあるということです。任意整理は任意の話し合いなので、金融機関は必ずしも応じる必要はありません。話し合いに応じてもらえない場合は、強制力のある個人再生や自己破産を行うことになります。

※こちらで任意整理した時、いくら減額できるかわかります。

特定調停は簡易裁判所が仲介する債務整理

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特定調停は、簡易裁判所が金融機関と債務者の話し合いを仲裁して、返済条件を軽減する制度のことです。話し合いによって借金を減らすという点では任意整理と同じですが、特定調停は簡易裁判所を通すという違いがあります。

特定調停のやり方

特定調停を行う場合は、裁判所に何回か出向く必要があります。まず、借りている金融機がある地域の簡易裁判所に特定調停を申し立てます。裁判所の窓口で特定調停を申し立てたいと言えば、必要な手続きを進めさせてくれるはずです。

簡易裁判所は、申し立てを受けて金融機関に通知書を送付します。通知が送付されたあとは金融機関が債務者に対して債務の返済を求めることはできなくなります。通知書を送付された金融機関は、簡易裁判所に対して取引履歴を提出します。

次に調停の準備を行います。裁判所から呼び出しがあるはずですので、それに出向きます。裁判所では調停委員が返済能力などを確認し、特定調停で借金問題が解決できるのかの判断を行います。

債務者は調停委員の判断を助けるたために、なるべく多くの資料(家計簿や収入証明など)を用意します。

調停本番では、調停委員が話し合いに入るため、債務者が金融機関と直接話し合いをする必要はありません。

調停委員は金融機関と返済条件について交渉を重ねて、合意を引き出して調停調書を作成します。調停調書には今後の支払いの方法などが書いてあるので、それにしたがって返済を進めていきます。

特定調停の費用

特定調停の費用は基本的に収入印紙代と郵便切手代のみです。収入印紙は申立書に張ります。収入印紙の額は訴状の金額(借金をいくら減らすか)によって異なりますが、仮に訴状が100万円の場合、収入印紙代は5000円となります。

ただし現実的には特定調停をはじめなければいくら借金が減るかはわからないため、1社につき500円で行なうことが多いです。

また、それとは別に郵便切手が必要になります。郵便切手代は裁判所が郵便物を金融機関に対して送付するための費用で、通常は1450円です。複数の金融機関から借りている場合は更に多くかかることもあります。

特定調停のメリット

特定調停の一番のメリットももちろん、借金が減ることです。

特定調停による借金の減額幅は基本的に任意整理と同じですが、任意整理の場合は手続き中の利息を支払わなくて済むので、正確にはちょっとだけ任意整理のほうが有利です。と言っても全体で見れば誤差のようなものです。

二つ目のメリットは、弁護士や司法書士を介さなくても行えることです。むろん、任意整理もやろうと思えば専門家なしでも行うことができるのですが、実際にそうするのはほぼ不可能です。任意整理は交渉力が大切だからです。

一方、特定調停では交渉は調停委員が行ってくれるので、専門家に依頼する必要はありません。もちろん依頼しても良いのですが、専門家に依頼する場合は特定調停よりも任意整理を選んだほうが良いでしょう。

三つ目のメリットは、他の債務整理と比べて時間がかからないことです。任意整理は私的な話し合いなので時間がかかります。それに対して、特定調停は簡易裁判所を通じた話し合いなので、スピーディーに物事が進むことが多いです。

特定調停のデメリット

一番のデメリットは、特定調停を行ったことが個人信用情報機関に保存されるということです。保存期間は通常5年間です。

二つ目のデメリットは、調停調書が作成されることです。特定調停が成立すると、「調停調書」という書面が作成されます。調停調書は簡単にいえば「調停成立後に返済が滞った時には裁判無しで債務者の財産を差し押さえる権利を金融機関に認める書面」です。

つまり、特定調停後に返済遅れが発生した場合、給料や財産などを差し押さえられてしまう可能性があるわけです。これは任意整理には無いデメリットです。

三つ目のデメリットは、合意が必要なことです。特定調停は任意整理と同様に話しあいであるため、決裂することもあります。

四つ目のデメリットは、調停委員の良し悪しに左右されやすい、ということです。特定調停員は基本的には中立な立場ですが、場合によっては金融機関よりの態度を取ったり、あるいは逆に債務者よりの態度を取ったりすることがあります。

どんな調停委員に当たるかは時の運です。弁護士のようにこちらから選ぶことはできません。

個人再生は借金が大幅に減額できる制度

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個人再生は、任意整理や特定調停と比べてかなり大きく借金を圧縮できる制度です。個人再生は基本的に、借金が100万円以上なければ選ぶことができませんが、借金が多ければ多いほど借金の減額幅は大きくなります。基本的に借金は5分の1になると思っておいてください。

個人再生の手続き

個人再生の手続は通常、弁護士を立てて行います。債務者から依頼を受けた弁護士は、金融機関に対して受託通知を送付します。これを受け取った金融機関は以後、債務者に対して採りたてができなくなります。

次に債務者は弁護士に必要書類を提出し、弁護士はそれを元に申立書を作成し、地方裁判所に手続き開始の申し立てをします。裁判所はそれを受けて、債務者のチェックを行います。

債務者が個人再生をする必要があると判断した場合、裁判所は「個人再生手続開始の決定」をして、官報(国の機関誌)にそれを掲載します。

申し立てから暫くの間、債務者は家計収支表(家計簿のようなものです)を作成し、通帳に一定の額を積み立てていきます。これは将来返済が始まった時のための練習のようなものです。また、債務者は弁護士を通じて債権者一覧表と、再生計画案を提出します。

裁判所は各金融機関に対して再生計画案を送付し、それに同意しないか、それともそうでないかの回答を求めます。回答がなかった場合は同意したものとみなします。再生計画案に過半数の同意が得られた場合は、再生計画の認可を行い、債務者はそれに従って支払いを進めていきます。

債務者は再生計画案に従って、3年から5年掛けて少なくなった債務を支払っていきます。3年から5年で返済できそうにない時は、原則として個人再生は認められません。

個人再生の費用

個人再生の費用は、任意知りのそれと比べて高いとされています。任意整理と比べて借金の減額幅が、多いため、それに比例して費用が増えるのは仕方のないことといえます。

個人再生の場合は通常弁護士に依頼することになりますが、その費用は概ね合計で50万円程度です。事務所によって多少の違いはありますが、弁護士の腕の善し悪しによって大幅に左右されることはありません。

また、裁判所に払う予納金など、その他諸経費が3万円程度かかります。

といっても、借金で苦しんでいる人がいきなり50万円も用意するのは難しいでしょう。多くの弁護士事務所では分割払いや後払いを認めていますので、相談してみましょう。

個人再生のメリット

個人再生の一番のメリットは、任意整理や特定調停と比べると債務の圧縮幅が大きいところです。個人再生の場合は、原則として以下のように借金が減額になります。

借金 最低弁済額
100万円未満 そのまま
100万円以上500万円未満 100万円
500万円以上1500万円未満 借金額の5分の1
1500万円以上3000万円未満 300万円
3000万円以上5000万円未満 借金額の10分の1

例えば、借金の額が750万円の場合、個人再生後に残る返済額はその5分の1、つまり150万円となります。ただし、所有している財産の合計額がこれを超えている場合は、返済額がその額まで増えます。

例えば、300万円の自動車を所有している場合は、返済額は300万円まで引き上げられます。

任意整理や特定調停でこれだけ借金が少なくなることはまずありません。債務が大きい時は、まずは個人再生が第一の選択肢となります。

二つ目のメリットは、マイホームを残せることです。自己破産の時は原則として、時価20万円以上の財産は没収になります。

20万円以下の価値しか無いマイホームはまず存在しないので、現実的にはほぼすべてのケースでマイホームは没収されてしまいます。しかし、個人再生の場合はマイホームを残すことが可能です。

三つ目のメリットは、借金の理由を問われないことです。自己破産には免責不許可事由というものが定められており、それに該当する場合は自己破産ができないのですが、個人再生にはそのような決まりがありません。

個人再生のデメリット

一番のデメリットは、個人再生を行ったことが個人信用情報機関に保存されるということです。保存期間は通常5年~10年間です。

二つ目のデメリットは、認められるための条件があることです。個人再生は借金をチャラにする制度ではないため、収入がなければ原則的に行なえません。また、借金の総額が5000万円より多い場合も行えません。

三つ目のデメリットは官報に載ることです。官報とは国が発行している機関紙のことです。任意整理や特定調停をしても官報には掲載されませんが、個人再生をすると官報に名前が乗ってしまいます。

とはいえ、官報に目を通す一般人は非常に少ないので、あまり心配する必要はありません。

自己破産は唯一借金をチャラにすることができる制度

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自己破産はすべての債務整理の中でも最も効果が大きく、唯一借金をチャラにすることができる制度です。任意整理、特定調停、個人再生のいずれを選んでも借金は残ってしまいますが、自己破産を選べば借金はすっかり0になります。

もちろん、それに見合ったデメリットもあるので、借金があるからといって何も考えずに自己破産を選んでしまうのは危険です。よく比較検討を行ってから選びましょう。

自己破産のやり方

自己破産は一般的に弁護士を通して行います。まず、弁護士を通じて自己破産申立の書類を作成し、地方裁判所に提出します。書類作成には戸籍謄本、住民票、車検証の写しなど様々な書類が必要になりますので、弁護士の指示に従って用意しておきましょう。

書類を提出したら、破産の審尋が行われます。審問とは面接のことです。審問は通常弁護士のみが出席するので、債務者本人がすることは特にありません。

問題がなければ挟んてつづが開始となりますが、この際に所有する財産があるかないかでその後の対応が変わってきます。自己破産では原則として、20万円以上の財産、もしくは99万円以上の預金は原則として没収となります。

こうした財産が特にない場合は同時廃止、ある場合は管財事件という手続きを取ります。同時廃止の場合は比較的短期で手続きが終了しますが、管財事件となった場合は半年以上の期間がかかることが多いです。

管財事件の場合は債権者集会がその後、行われます。債権者集会とは破産手続きに債権者(金融機関)の意見を反映させるための手続きです。債務者が持っている財産をどのように配当するか、財産を隠し持っていないかなどが確認されます。

債権者集会と名がついていますが、実際には債権者は出席しないことが多いです。たとえ出席しても、債権者は何も質問しない事が多いです。仮に質問があったとしてもせいぜい1つか2つで、罵倒が飛び交うようなことはまずありません。

同時廃止の場合、もしくは管財事件の債権者集会終了後には免責審尋が行われます。これは弁護士と同伴で、裁判所で行う面接です。面接では書類の内容に間違いないかなどが確認されます。基本的には裁判官の質問に答えているだけでOKです。

通常は免責審尋から1週間程度で免責許可がおります。免責許可は降りないこともありますが、その場合は弁護士と話し合って今後の対応を考えましょう。免責許可が降りてから1ヶ月経つと、法的に免責許可が確定し、晴れて借金はチャラになります。

自己破産の費用

自己破産をする場合は通常、弁護士に依頼することになります。また、裁判所を通した手続きなので、裁判所にもお金を払わなければなりません。弁護士費用は同時廃止の場合約30万円、管財事件の場合は35万円程度です。

裁判所に支払う費用は予納金といいます。予納金は同時廃止事件の場合は数万程度で済みますが、管財事件の場合は最低でも20万円以上かかります。財産がある場合はその分予納金も高くなってしまうわけですね。

予納金以外にも切手代や収入印紙代がかかりますが、これは多くても1万5000円程度です。

ちなみに、自己破産のうち、同時廃止の割合は60~70%程度、管財事件の割合は30~40%程度です。

仮に弁護士に管財事件を依頼する場合、弁護士報酬35万円+予納金20万円+諸費用がかかることになります。自己破産をしようとしている人にとっては結構厳しい額です。最近の弁護士事務所は分割払いや後払いを認めていますので、相談してみましょう。

自己破産のメリット

自己破産の一番のメリットは、借金がチャラになることです。他の債務整理は借金が残るので、債務整理後も借金を返済しなければなりませんが、自己破産の場合にはそれがありません。

二番目のメリットは、収入がなくてもできることです。自己破産は借金が残らない手続きなので、収入がなくても行えます。

自己破産のデメリット

自己破産の一番のデメリットは、自己破産を行ったことが個人信用情報機関に保存されるということです。保存期間は通常5年~10年間です。

二つ目のデメリットは、一定以上の財産を処分しなければいけないことです。所有している財産の内、時価が20万円以上のもの、あるいは99万円以上の預金は原則として手放さなければなりません。マイホームやマイカーなどは原則として没収されてしまうわけですね。

三つ目のデメリットは、官報に掲載されることです。官報とは国が発行している機関紙のことです。任意整理や特定調停をしても官報には掲載されませんが、自己破産をすると官報に名前が乗ってしまいます。

とはいえ、官報に目を通す一般人は非常に少ないので、あまり心配する必要はありません。

四つ目のデメリットは、自己破産の手続き中は一定の資格が制限されることです。具体的には弁護士、税理士、公証人、古物商、警備員などの仕事に就くことができなくなってしまいます。手続きが終了すれば、資格の制限はなくなります。

五つ目のデメリットは、免責が必ず認められるわけではないことです。自己破産が認められなくなる事由をを免責不許可事由といいます。免責不許可事由には

  1. 財産を隠匿する
  2. 財産を損壊する
  3. 浪費や賭博によって財産を著しく減少させる

などがあります。これらの行為を行った場合は免責が原則として許可されません。

ただし、実際にはこれらの免責不許可事由に当てはまったとしても、裁判所の裁量によって免責が行われるケースが大半です。裁判所の裁量で行われる免責を裁量免責といいます。

選択肢で迷ったら弁護士に相談!

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どの債務整理を選べば良いのかわからなくなってしまった場合は、とりあえず弁護士に相談してみましょう。求めている答えがきっと返ってくるはずです。

※相談前にこちらで借金がどこまで減額できるか診断できます。

↓今の借金がなくなくなる場合もあります