うつ病で働けなくて借金があっても死ぬ必要はまったくない

うつ病で借金ができてしまったとしても、自殺など考える必要は全くありません。今の日本はセーフティネットが充実しており、それで食いつなぐことが可能だからです。

うつ病かなと思ったら病院へ

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もしかしたら自分はうつ病かもしれないと思ったときには、すでにうつ病である可能性が高いです。

しかし、うつ病であるかうつ病でないかの診断は医師しか下せませんし、うつ病と症状が似た病気も世の中には存在します。自分がうつ病か疑わしいときは、何はともあれ医師の診断を受けましょう。

うつ病の症状は非常に多岐にわたりますが、その中でも代表的な症状は以下のとおりです。

  1. 憂鬱な気分
  2. 脱力感
  3. 不安感
  4. 絶望感
  5. 食欲不振
  6. 過食
  7. 倦怠感
  8. 頭痛
  9. 肩こり
  10. 動悸
  11. 胃痛
  12. 嘔吐
  13. 性欲減退

これらの症状はうつ病でなくとも出ることがありますが、うつ病の場合はこの気分がずっと続く、もしくは一旦消えたと思ってもすぐに再び現れるという特徴があります。こうした症状が続く場合は、念のために病院で診察を受けましょう。

単極性うつ病と双極性うつ病

うつ病は大きく、単極性うつ病と双極性うつ病に分類することができます。単極性うつ病とは上記のような症状が出たり消えたりする状態のことです。

一方、双極性うつ病はうつ状態と躁状態を交互に繰り返す病気です。双極性障害の患者さんはうつ状態で受診しますが、その後躁状態が確認できれば双極性障害と診断されます。

病院はなるべく精神科を

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うつ病の疑いがあるときに行くべき診療科は「精神科」か「心療内科」、もしくは「神経科」です。精神科はなんとなくハードルが高いからと心療内科を選ぶ方は少なくありませんが、できれば精神科か神経科を選ぶべきです。

心療内科は本来、ストレスが原因で発生する身体的な不調、すなわち「心身症」を診察・治療するための診療科です。心身症とうつ病は類似点もありますが、原則としては違う病気です。うつ病の治療をしたい場合はなるべく精神科か神経科を選んで下さい。

重要なのは「家から近いこと」

うつ病になると、健康な時と比べて気分の波が大きくなります。気分が大きく落ち込んでいるときには、病院に行くことすら億劫になってしまうことがあります。そのため、病院は極力家から通いやすい、気軽に行ける場所にあるところを選ぶようにしましょう。

むろん、医師の評判も大切ですが、今時の精神科にはあまり当たり外れがないので、無理して評判の良い医師のところまで行く必要はありません。症状がそれほどひどくないのならばその限りではありませんが……。

また、会社や学校の近くはできるだけ避けましょう。うつ病の原因が会社や学校にあることも珍しくありません。そのことを思い出しそうなルートにある病院はやめておいたほうが無難です。

うつ病の診察手順は普通の病院と変わらない

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うつ病の診察と聞くとなんだか色々と面倒なことをさせられそう、というイメージをお持ちの方も少なくないかと思いますが、実際のところはうつ病の診断も健康診断も大して変わりありません。

まずは問診で病歴や困っていること、病気の原因になっていそうなことなどを聞かれて、体の状態を検査し、診断を下します。

特に重要なのが体の状態の検査です。本人が自分はうつ病であると思っていたとしても、必ずそうとは限りません。

うつ病かと思っていた症状の原因が全く別のところにあるかもしれません。ガンを筆頭に、危険な病気が隠れている可能性もあります。それを見つけるためにも、体の状態の検査は必ず受けましょう。

最後に診断を下します。診断は本人の話し方、話の内容、態度などから診断を下します。総合病院などでは、CTやMRI、脳、心理検査などが行われることもあります。

うつ病ではないと診断された場合

うつ病ではない都心出された場合は、どうすればいいのでしょうか。精神科には、うつ病ではないけれど病院に通い、治療を受けている人もたくさんいます。

そもそもうつ病というのは骨折やガンのようにわかりやすい形で出ないため、医師の間でも診断が分かれやすい病気です。うつ病でないという診断が出たとしてもつらい症状があるならばそのことを医師に伝えて、適切な治療を受けるようにしましょう。

うつ病の診断が出たら仕事は休職すべき

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うつ病の診断が出たら、社会人の場合は休職をした方がいいでしょう。いきなり休職しろというアドバイスは無責任に聞こえるかもしれませんが、うつ病の診断が出た後も仕事を続けるという選択肢は非常に危険です。

最悪の場合、うつ病がますます悪化して死に至ることもあります。それは本人にとっても、会社にとっても望ましいことではありません。実際、よほどひどい会社に努めているわけでもなければ、うつ病の診断が出た時点で休職を勧めることがほとんどです。

もちろん、これは社員のことを思ってと言うよりは、万が一自殺されて労基署の調査の対象になったり、自殺されたことが取引先や消費者に伝わって会社の信用が落ちることを恐れてのものですが、とにもかくにも会社が休めと言ってくれることはほぼ間違いありません。

万が一うつ病になっても働けと言われたら、そのときは退職した方がいいでしょう。別に退職の意志を伝える必要はありません。会社に行かなければいいだけです。

電話もきって、対応は家族や知人などの頼れる人に任せてしまいましょう。頼る人すらいないという場合は、そのことを医師に伝えてどうすればいいか指示を仰ぎましょう。

退職はひとまず保留しておいたほうがいい

うつ病の診断が出たら休めと言ってくれる程度にはまともな会社に努めている場合は、勢いで退職してしまわないほうがいいでしょう。うつ病のときは判断力が鈍っていますので、そもそも正常な判断を下せていない可能性が高いです。

うつ病患者本人には退職以外の選択肢は残されていないように見えても、周囲の人間から見ればそれがベストな選択肢でないことは明らか、というケースも多々あります。

退職してストレスが減るという確信もありません。むしろ退職したことによる将来不安が発生するケースのほうが多いでしょう。

実際問題、一度うつ病になった人が再就職をするというのは簡単なことではありません。会社との関係を維持しておくというのは、後々何かと有利に働くことが多いです。

どうしても辞めるのならば、休職を満了してから辞めても一向に問題ありません。むしろこっちのほうが金銭的にもお得です。

休職した時に発生するお金の問題

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うつ病で休職するときに、お金のことを気にしない人は殆どいないでしょう。お金が十分にあれば不安なく休職という選択肢を選べれば何の問題もないのですが、実際には生活の心配から仕事を休むに休めないという方も少なくないようです。

また、経済的に豊かな人はそもそもうつ病になりにくい、というデータもあります。精神病の患者に50ユーロを9ヶ月間「投与」したところ、投与していない人に比べて状態が大きく改善したというデータもあります。

この実験はあくまでも「精神病」であり、うつ病と明記されているわけではないのですが、お金を受け取った患者は不安やうつ症状が減り、人間関係も豊かになり、更には生活の質も向上したことが報告されています。

お金があるからと言って必ず幸せになれるわけではありませんが、お金があれば不幸になるのをある程度避けられることは間違いないようです。

さて、前置きがちょっと長くなってしまいましたが、うつ病になったときはどのようにしてお金を手に入れればいいのでしょうか。

お金がない場合は先に有給を取ろう

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有給と休職は全く違う制度です。有給は労働者の意思で取得するもので、給料が出ます。一方、休職は会社が決定するもので、給料は出たり出なかったりします(企業によって異なります)。

給料が出ないならば休職なんてできないじゃないか、と思われるかもしれませんが、健康保険には傷病手当金という制度があるので、無給にはなっても無収入になる心配はありません。

まずは有給について説明します。有給休暇の期間は勤続年数や企業によって規定が違いますが、一般的には1年に20日程度であることが多いです。

うつ病がそんなに短期間で治る事はまずありません。仮に20日全て有給を残していたとしても、それを消化した直後に復職、と言うのは非常に危険です。

一方、休職制度は企業によって用意されていたり、用意されていなかったりします。詳しくは勤務先の就業規則で確認しましょう。休職する際には必ず医師の診断書を提出しましょう。

有給と休職、どちらを先に選んでもいいのですが、お金がなくて困っている場合は、有給から先に取ったほうがいいでしょう。前述の通り休職中は傷病手当金を受け取ることができますが、傷病手当金は給料と同額というわけではありません。必ず給料よりも少なくなります。

また、傷病手当金は4日以上休まなければ支給されないという決まりもあります。そのことを考えると、有給を先に取得したほうがメリットは大きくなります。

しかし、必ずしも有給を先に全部使い切る必要はありません。むしろ、手持ちのお金に余裕がある場合は先に休職した方がいいです。うつ病の再発のリスクを考えると、仮に良くなったとしても復帰後いきなり復帰前と同じように働くという訳にはいきません。

最初は週2日とか、週3日とか、負担があまりかからないように働くべきです。そのことを考えると、有給は残しておいた方が懸命です。

仮に休職した後で復帰せず退職する場合は、残しておいた有給を全て使い果たしてから退職することが認められています。

傷病手当金のルール

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傷病手当金の支給額は、標準報酬日額の2/3です。標準報酬日額とは月給のことと考えていただければ概ね間違いありません。つまり、休職期間中はいつもの給料の2/3がもらえるわけです。

ただし、休業期間中に勤務先から給与の支払いがあったり、障害厚生年金や障害手当金、労災保険などを受け取ったりしている場合は、傷病手当金が減額されることがあります。

支給期間は支給開始から最大で1年6ヶ月です。例えば、2017年1月1日に支給が始まった場合、2018年6月31日まで受給できます。もちろん、その期間中に出勤して給料を得たり、有給をとったりした場合は受給できません。

労災と傷病手当金の関係

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傷病手当金は「業務外の事由による病気やケガによる療養の休業」に対して支払われる給付金です。しかし、うつ病が業務外の事由によるものなのか、それとも業務中の事由によるものなのかは判断しづらいものです。

ひょっとすると、業務内の事由によるもののほうが多いのかもしれません。

業務中に病気や怪我を負った場合は本来、傷病手当金ではなく労災を申請することになっています。労災のほうが傷病手当金よりも給付額が大きくうえ(労災の給付額は8割)、医療費が無料になるなど、受給者のメリットも大きいです。

しかし、労災は傷病手当金と比べて認定に時間がかかります。特にうつ病のような精神疾患は原因が仕事なのか仕事でないのかの判断が難しく、労災認定率も約40%とあまり高くありません。

そのため、たとえ業務内の事由による病気や怪我であっても、傷病手当金を申請することが認められています。傷病手当金はスムーズに支給されるので、たとえ労災と認定される可能性が大きい場合でも、まずはこちらを申請して当座の生活費を得ます。

その後で労災を申請して、待ちます。労災認定を受けた場合は、それまでに支給された傷病手当金を変換し、その代わりに労災を受け取ります。

労災受給開始から1年6ヶ月が経過後、その病気や怪我がどこまで回復しているかの確認作業を行います。病気や怪我が第1級~第3級までに含まれると判断された場合は、その時点で労災の支給は停止し、代わりに傷病補償年金を受け取ることになります。

上記の等級に入らないと判断された場合は、労災の受給が続きます。要するに、労災は被災者の病気や怪我が治るまで支給されるということです。

なお、ここでいう被災者の病気や怪我が治るとは、軽度の作業ができる状態のことをいいます。被災前に重度の労働をしていた人でも、軽度の作業ができる状態まで回復すれば労災は受け取れなくなります。

借金がある場合は法テラスで債務整理を

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借金があるにも関わらず、うつ病になってしまった場合はどうすればいいのでしょうか。仮に傷病手当金や労災が支給されたとしても、収入が減ることには代わりはないので、その中から返済をするというのも難しい話です。

うつ病で借金がある場合には、債務整理をするのが最も確実な手段です。もちろん、手持ちのお金で返済ができる場合はその限りではありませんが、そうでない場合は債務整理を考えたほうがいいでしょう。

※こちらで債務整理でいくら減額できるか診断してみましょう。

↓今の借金がなくなくなる場合もあります

ただ、債務整理というのは本来結構エネルギーが要る作業です。借金に関する情報をまとめて金融機関と交渉をする、というのは元気な時でも結構しんどいものです。

うつ病になっているときにそんな事ができるとは思えません。いきなり弁護士事務所に相談するということに引け目を感じる方も少なくないでしょう(そもそも弁護士事務所が多すぎて、どこに相談に行けばいいのかわからないかもしれません)。

そこでおすすめしたいのが、法テラスの利用です。法テラスは正式名称を日本司法支援センターという準独立行政法人の一つで、法律相談の総合窓口です。

収入が一定水準以下に満たない人しか利用できませんが、弁護士事務所と同じように、現役の弁護士が相談に乗ってくれます。3回までは無料で相談できるため、自分に最適な手段をじっくりと探せます。

弁護士費用については、必要だと判断された場合には一時的に法テラスに立て替えてもらうことが出来るため、借金まみれで弁護士費用がすぐには用意できない、という場合でも安心して利用できます。

返済は毎月少額の分割払いになります。生活保護を受給している場合は、弁護士費用そのものが免除になります。

自己破産を進められることが多い?

借金の状況や弁護士の考え方にもよりますが、うつ病で働けないときの借金については自己破産を進められることが多いようです。自己破産は債務整理の中でもリターンが大きく、唯一借金をチャラに出来る制度です。

反面、20万円以上の資産(もしくは99万円以上の預金)は原則として没収される、弁護士や行政書士、司法書士、警備員など一定の仕事についている場合は手続き中その資格が停止となる、いわゆるブラックリストに掲載され、今後10年間程度借金ができなくなるなどデメリットも小さくありません。

ですがうつ病で休んでいるならば資格が停止しても全く問題はないですし、自宅や車を持っていないならば20万円以上の資産没収も大して痛手になりません。借金ができなくなるのも、無駄な借り入れをしなくて済むという点ではむしろプラスになるとすらいえます。

自己破産をすると会社に通知が行くのでは……と思われるかもしれませんが、自己破産の通知は債権者以外には送られません。

会社から借金をしていない限りは何の問題もありません。借金で特に資産もなく、休職しているような人にとっては自己破産はそれほど大変なことではないのです。

一方、任意整理を進められることも少なくありません。任意整理は自己破産とは対象的に債務整理の中では最もリターンが小さく、それほど大きな減額は期待できません。

一方デメリットもほとんどなく、家や車などの財産も変わらず保持できますし、資格の停止などもありません。ブラックリストに掲載されるのは防げませんが、その期間は自己破産よりも短くなることがほとんどです。自己破産するほどでもないときはこちらを選びます。

任意整理は弁護士と金融機関が任意で話し合いを勧める制度なので、裁判になる心配ありません。

もちろん、話し合いが常にうまくいくとは限りませんが、金融機関は返済が期待できない債務者をいつまでも相手にしてもしょうがないため、任意整理に応じてくれる場合が多いです。

もちろん100%応じてくれるというわけではなく、そうした場合には自己破産を検討する必要があります。

※こちらで任意整理と自己破産のどちらが良いか診断してみましょう。

↓今の借金がなくなくなる場合もあります

3回の無料相談をフルに活用しよう

法テラスでは前述の通り、3回まで無料相談ができます。1回目で焦って結論を出す必要はありません。2回目の3回目の相談でより良い弁護士に当たる可能性は否定できません。

無論、3人全員が同じような提案をしてくることもありますが、それは見方を考えればその提案が自身にとって最善であることを示しているともいえます。

うつ病で借金があっても全く死ぬ必要はない

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最後に念を押しておきますが、仮にうつ病で休職中で、さらに借金があったとしてもまったくもって死ぬ必要などありません。債務整理をすれば、借金問題は簡単に解決することができます。

傷病手当金や労災があれば、借金問題解決後もとりあえず生活していくことができます。生活が安定すればそれだけ精神も安定し、うつ病も回復に向かっていく可能性が高いです。

傷病手当金は1年6ヶ月まで、労災は働けるようになるまで支給されるため、長期的な観点から腰を据えて治療にあたって下さい。