彼に内緒のカードの借金のせいで結婚に踏み切れないときの対処法

夢がいっぱいのはずの婚約期間も、彼に内緒のカードの借金が100万も200万もあったのでは台無しです。でも、悩んでいるだけでは解決しないし、気持ちもどんどん落ちこんでいきます。そんなあなたに確実に借金を解消する方法を伝授しますので、ぜひ参考にしてください。

彼に打ち明けるのが本当にベストの対処法?

ネットの相談サイトではこのような相談に「正直に彼に打ち明けて相談しよう」とアドバイスしている例が多いようですが、本当でしょうか?

打ち明けるかどうかを決める前に、現在の借金をどうするのかの対策を立てるのが先です。方針の立たないうちに彼に相談するのは、いたずらに彼を悩ますだけで最悪の場合は破談になることも考えられます。

借金を打ち明けられた彼があなたに不信感を持つのは、借金そのものよりそれをあなたがどうしようといているかはっきりしない場合です。金銭に対するそういう煮え切らない態度は、将来家計を預かる主婦としての能力を彼に疑われても仕方ありません。

もちろん「もしかして俺に肩代わりしてほしいのか」などと思われるのは最悪です。

彼に打ち明けるにしろ内緒にするにしろ、その前に借金整理の対策をきちんと建ててそれに向けてスタートを切っておくことが肝心です。

どうして借金ができたのかをまず考えてみよう

いつの間にかカードの借金が増えてしまった。今いくら借金があるのかもよく分らない。

そんな状態では借金の解消はできません。まずあなたがカードで借金を作ってしまった理由を自覚しておきましょう。

1. リボ払いで買い物

高級店で買い物をしたときのお姫様気分が忘れられないなどで、ついそれほど必要でないものまで買ってしまう人がいます。次々に買い物をしても毎月の返済額があまり変わらないので油断しまいますが、リボ枠がいっぱいになったときにその怖さが分ります。

2. なんとなくお金が足りなくなりキャッシング

節約する気持ち薄く足りなくなると毎月1万、2万と借りていたら、すぐに限度額の50万円くらいにはなってしまいます。

3. 海外旅行費用のキャッシング

友達に旅行に誘われてお金がないのについ行くと言ってしまった。そんな気の弱さや見栄は借金を作る原因になります。

4. パチンコ・パチスロで使った

5万円勝った経験があると、5万円つぎ込んでも元を取り戻せると思ってしまうのがパチンコやパチスロの怖さです。

5. 前の彼氏に貢いだ

自分に自信を失っているときは、男の頼みを拒否して関係が悪くなることを強く怖れます。男の歓心を買おうとして高額なプレゼントをしたりすることもあります。

6. 高額なエステサロンの契約

甘い誘いに弱く、相手の言うことを信じてしまうタイプの女性は、「分割なら」と考えて身分不相応な高額な契約をしてしまうことがあります。

このように借金ができてしまう理由はいろいろありますが、その根本にあるのは「甘さ」です。お金の大切さや怖さに対する認識の甘さ、人づきあいでの甘さ、自分に対する甘やかしが借金を作る最大の理由です。

お説教をするつもりではないので怒らないでくださいね。自分の弱点やお金に対する考え方を自覚しておくことは、借金を作らないためだけではなく、これから幸せな結婚生活を送り家庭を築いていくためにも非常に大切なことです。

親に借金の肩代わりをしてもらうのは?

結婚前に自分の親に借金がばれて「借金を払ってやる」といわれたらどうしますか？

それをお断りしなさいとはちょっと言いにくいのですが、でもそうしたらあなたの借金ぐせは新婚生活まで持ち込まれることを覚悟しておく必要があります。

自分で何もせずに借金をチャラにしてもらうと、心のどこかに「借金してもなんとかなる」という気持ちが必ず住みつきます。両親の有難い申し出がよけいにあなたを甘ちゃんにしてしまうのです。

楽な道には落とし穴があります。ですから「借金を払ってやる」と言われても一件落着と思ってこの記事を読むのを止めてしまうのではなく、どうか最後まで読んでください。親の言葉に甘えるにしても、その前に自分でできるところまではやってみるという気持ちが大切です。

結婚前に直しておきたいのはあなたの借金ぐせ

結婚前に借金をきれいにしておくことはもちろん大切ですが、それよりも大切なのは「借金ぐせ」を直しておくことです。

これは一生の財産になるし、将来夫やあなた自身が稼ぐお金を有効に活用するために最低限必要なことです。

いつの間にか借金が膨らむ理由はほとんどの場合「節約意識の薄さ」が元になっています。ほんの少しのぜいたくとちょっとした節約意識のプラスマイナスの差が、生活を明るくも暗くもする要因になります。

あなたがなかなか借金を返済できないのは「利息」のせい

稼いだお金を借金の利息を払うために使うほどばかばかしいことはありません。

キャッシングやリボルビングの年利15～18％という金利は、現在の0.02％前後の預金金利と比べるととんでもない高水準です。

利息の支払いでなかなか元金が減らない借金返済を楽にするには、これからお話する「任意整理」という方法があります。しかし、借金を整理する前にぜひ認識しておかなければいけないのは、借金の利息の怖さです。

150万円の借金返済の利息

例えば3社のカード会社にそれぞれ50万円合計150万円の借金があると、完済するまでどれくらい利息を支払うことになるのでしょうか。

金利をプロミスの年利17.8％で計算してみると次のようになります。

結婚前の収入で毎月3社に3万円ずつ合計9万円を返済するのは実際は不可能でしょうから、実際は少しずつ長期間の返済ということになります。そうすると支払う利息の総額は上記のように100万円を超える金額になります。

それは、ひとえに毎月の返済で利息の支払いにあてる分が多くて、元金がなかなか減らないからです。

もう利息を払わなくてよくなる「任意整理」とは?

結婚前に借金を何とかしようと決めたら、おすすめしたい手段は「任意整理」です。

任意整理のメリット

任意整理をすると、

という大きなメリットがあります。

任意整理とは、司法書士または弁護士に依頼してカード会社と上記の条件で交渉してもらう方法です。司法書士、弁護士にはカード会社1社につき4～5万円の報酬を支払わなければいけませんが、今後の利息がゼロになることを考えれば安いものです。

任意整理をするとカード会社が加入している信用情報機関に報告が行って、いわゆるブラックリストに載ることになります。ブラックリストに載ると今後5年間くらいはカードが使えず、新たなカードも作れなくなります。

しかしこれはデメリットというより、借金ぐせを治すためにはむしろメリットになります。

任意整理は個人再生や自己破産と違って官報に住所氏名が記載されることはないので、他誰にも知られずに借金の整理ができます。

司法書士や弁護士を探すには

司法書士あるいは弁護士を探すには、ネットなどで債務整理をしている法律事務所を探してまず電話相談してみることです。

相談の結果、整理を依頼しようと思ったらカードと印鑑を持って事務所を訪ねることになります。

事務所を訪れるのはほとんどの場合その1回で済み、持参したカードはたぶんその場でハサミを入れられることになります。後は事務所から電話や郵便で交渉結果や今後の元金の支払い方法について連絡があります。

また事務所が任意整理を引き受けた時点からカード会社の返済の催促はなくなり、返済が一時ストップします。

司法書士や弁護士への報酬の支払いは通常、返済がストップした期間を利用して3回払いくらいの分割で支払います。

借金が300万円以上ある場合は「個人再生」で借金整理を

借金の合計額が300万円以上ある場合は、任意整理では利息がゼロになるとはいえ元金の支払いだけでもたいへんです。

そのいう場合は500万円までの借金の元金が100万円に圧縮される「個人再生」という手段があります。残った元金の金利の支払いも必要なくなります。

個人再生はやはり司法書士や弁護士に整理を依頼しますが、任意整理と違って裁判所も関与するので官報に住所氏名が記載されます。官報を見る人などはあまりいないので実質的なデメリットはほとんどないので、借金の額が多い場合はこの方法も検討に値します。

結婚前に借金を完済してしまう必要はありません

結婚前に借金を完済してしまうのは理想でしょうが、それにこだわると問題を解決しにくくなります。

任意整理などで借金整理の方針が建って無理なく返済を続けることができるなら、結婚を何年も先延ばしにする必要はありません。

ただし、結婚後も返済を続ける場合は必ず自分で稼いだお金で返済するようにしましょう。夫の収入から返済するのは絶対のタブーです。

そして自分の稼いだお金で返済しているという証拠を残しておきましょう。自分の給料やパート代が入った日に返済の振り込みをするなどすれば、それが証拠になります。

自分の収入から返済した証拠を残しておくことは、万一夫に借金の返済中であることを知られたときに役に立ちます。

また、結婚して姓が変わるとカードを作れることがありますが、けっして作らないようにしましょう。ご主人に「君の分のカードも作れるけど」といわれたら「私カードは大嫌い」と返事をするようにします。

夫に借金の返済中であることがばれたときは?

夫に結婚前の借金を返済中であることがばれても、返済の方針と期限をきちんと話すことができれば、あなたに対する夫の信用や評価が大きく下がる心配はありません。

とくに、自分の収入で返済している証拠をそろえて説明すれば、むしろ見直されるかもしれません。

おわりに

結婚しようという彼がいてくれるのに借金のせいで消極的になるのは、幸せへのチャンスを逃してしまうことになります。

カード会社は借りる方が悪いと言うでしょうが、貸す方だって元金が減らないように利息だけをいつまで払わせようというやり方はあまり誉められたものではありません。借金技ぐせを直し、借金を整理する方向に勇気をもて一歩踏み出すことをおすすめします。