東急ホームズの土地活用の評判は?特徴とポイントをまとめました!

土地活用のパートナーとなる業者を探していると、「東急ホームズ」という名前を目にする機会が多くなると思います。東急ホームズは、その名の通り200以上もの会社から構成される東急グループの一部である住宅会社です。

土地活用のサポートも行っているので、現在活用方法の依頼先を検討しているオーナーにとっては選択肢の一つとなる業者だといっていいでしょう。

とはいえ、具体的にどんなサービスを提供している会社なのか、どんな特徴があるのかを知らなければほかの業者と比較することもできません。そこで今回は、東急グループの特徴やその強みと弱み、ネット上での評判などを解説していきますので業者選びの参考にしてください。

東急ホームズってどんな会社?

株式会社東急ホームズは、1969年、東急グループの不動産部門として産声を上げた会社です。主な事業は新築・注文住宅の建設や戸建の住宅リフォームなど。それらの一環として賃貸住宅による土地活用サポートも行っています。

東急ホームズの特徴

東急ホームズは、土地活用の中でも特に賃貸住宅に特化した会社です。賃貸住宅の建設には、注文住宅で培ってきたノウハウが活かされています。

東急ホームズの注文住宅は「ミルクリーク」と呼ばれるブランド名を持っています。このミルクリークという名前は、アメリカ・ワシントン州にあるミルクリーク市が由来。その名の通り、北米住宅から設計・デザインの思想を取り入れた輸入住宅です。

ミルクリークの特徴は、「国際水準の暮らしやすさ」、そして「時が経っても色褪せないデザイン」。家族と一緒に長い間住み続けても暮らしやすく、年月が経過しても美観が損なわれにくいのが売りです。

東急ホームズの賃貸住宅には、この「ミルクリーク」の設計思想が取り入れられているため、快適でデザイン性の高い住宅を造り、ライバルに差をつけることができます。

東急ホームズの強み

続いて、東急ホームズの土地活用業者としての強みを見ていきましょう。東急ホームズでは、主に木造賃貸住宅による土地活用を請け負っています。プランには一部鉄骨造に対応したものもありますが、契約すると基本的にはミルクリークで培った知見が活かされる木造住宅を主体とした土地活用を行うことになるでしょう。

木造賃貸住宅の土地活用としての利点のひとつが、減価償却期間が短いということです。建物は「年月の経過とともにだんだん価値が低下していく」と見なされます。そのため、一般的に建物の建設費用を計算する際は、建設した年に費用を全額計上するようなことはしません。

その代わり、建物の価値がなくなると見なされるまでの期間、費用を分割して計上していく「減価償却」という処理方法を取ります。そうすることで、計算上「毎年一定額の費用がかかっている」ように扱うことができるので、その分課税対象となる利益の額を抑えることができるのです。

この減価償却を行える期間は、建物の構造によって変わってきます。たとえば、軽量鉄骨造は27年、重量鉄骨造は34年、RC造の建物は47年と定められているのです。なかでも木造住宅は最も減価償却期間が短く22年と定められています。

減価償却期間が短いということは、その分「土地活用を初めて間もない時期の税負担を抑えられる」ということです。しかも、減価償却は単に税制上の処理方法の問題なので、22年を経過したからといって本当に住宅の価値がなくなってしまうわけではありません。

木造住宅と言えば、RC造に比べて気密性が低く、耐震性能・遮音性・断熱性・耐久性などが劣っていますが、工事期間が短く、コストも低いといったメリットがあります。とはいえ、近年の技術では耐震性能も高くなり、地震にも強くなっています。

先にご説明したとおり、東急ホームズの「ミルクリーク」は、年月が経過しても美観が低下しないのが大きな特徴になっています。そのため「税負担を抑えつつ、長期的に賃貸経営を行いたい」という人には大きな利点があるといえるでしょう。

東急ホームズでは、賃貸アパートや賃貸マンションなどの経営のほかにも、店舗・店舗併用住宅による土地活用もサポートしています。たとえば、「住宅の一室を店舗のスペースにして自宅でお店を開く」「3階建ての住宅を建てて、1階部分を店舗、2階より上を住宅スペースにする」といった活用方法が可能です。

こうしたサポートの背景には、同じ東急グループであり、雑貨販売で有名な「東急ハンズ」の存在があります。このように東急グループに属するほかの企業からと連携したサポートが受けられるのも東急ホームズの魅力です。

このほか、土地活用の標準的なサービスには含まれませんが、商業施設開発の一環としてホテルやビル、商業施設などのリニューアル、空間デザインに対するコンサルティングも行っています。賃貸経営を行う場合、これらのサービスを直に利用することはありませんが、そうした実績・ノウハウが存在するということは確かな強みだといえるでしょう。

東急ホームズの弱み

今度は逆に、東急ホームズの弱みといえる点をご紹介したいと思います。最初に挙げられるのは、「対応エリアが狭い」という点です。

東急ホームズが対応しているのは、全国の中でも、関東圏に加えて秋田・栃木・福岡・佐賀の4県のみ。それ以外の地域で土地活用したい方はサービスを利用することができません。

また、木造住宅には確かな利点もありますが、それ以外の構造に対応できないという点もマイナスです。活用したい土地が置かれている周辺環境によっては、木造住宅以外の構造を選んだほうが大きな利益が得られる可能性もあるでしょう。そのような場合に他の工法を選択肢として提供できないのは弱みといわざるをえません。

さらに、デザイン性に優れているという利点はあるものの、その分、価格がやや高めになってしまいます。具体的な費用は立地などによるため一概にはいえませんが、「同規模の周辺にある住宅より、価格が高めになってしまう可能性がある」ということは覚えておく必要があるでしょう。

住宅そのものは長持ちする造りになっていますが、建築後のサポートがそれに見合わない部分もあります。東急ホームズでは、建物の保証期間は10年。住宅の品質確保の促進などに関する法律(通称、品確法)によって定められる最低限の保証があるだけです。この点はより長い期間の保証を提供している大手ハウスメーカーなどに比べて弱みといえるポイントになります。

東急ホームズの評判

ここからは、実際に東急ホームズを過去利用した人々の声をチェックしていきましょう。ネット上で特に多かった口コミをピックアップしてまとめてみました。

良い口コミ

デザインが豊富で予算別にプランを提案してくれる

強みの部分でご紹介してきたとおり、デザイン性に優れているという点が東急ホームズの大きな利点です。とはいっても、単に決まりきったプランのまま建物を建てるのでは同じような賃貸住宅が何棟もできてしまうことになります。

そうではなく、オーナー一人ひとりの希望に合わせて間取り図やデザインを調整してくれるという点を評価する声がありました。

たとえば、「内装をこういう感じにしたい」、「床材にはこれを使いたい」といった提案に対して、オーナーの予算に応じた提案を返してくれる、という点が評価されているようですので、安心して相談できますね。

毎年、建築後のフォローを入れてくれる

弱みの部分で「建築後の保証に難あり」とお伝えしましたが、いい意味でその点を裏切る口コミが見つかりました。「住宅ができた後も、毎年電話を入れてくれて困りごとがないか尋ねてくれる」という部分を評価する声があります。

もちろん、こうしたアフターフォローをどの程度行うかは担当者によって変わってくるため「標準的なサービスとしてここまでやってくれる」と断言はできません。しかし、少なくともそうした営業担当者が存在すること、そしてそうした担当者に当たる可能性があるという点は確かなメリットだといえそうです。

構造以外、やりたいことはほぼ実現できる

「無理を承知で頼んだら、やりたいことが実現できた」「取り入れてほしい要望はすべて伝えたが、ほとんど実現できた」という声がいくつも見つかりました。このように、提案に対して優れた対応力があるところが高く評価されています。

建物の構造変更を伴うような要望にはもちろん対応することは不可能ですが、デザインや設備、間取りなどそれ以外の部分に関してはかなり幅広く対応してもらうことができるようです。利用する側にも、自分のやりたいことをうまく伝えるコミュニケーションの努力が求められることになるでしょう。

悪い口コミ

信頼できない営業担当、職人に当たってしまった

これは東急ホームズに限ったことではありませんが、土地活用業者の印象は担当者の印象によって大きく変わってきます。東急ホームズにおいても「担当営業マンのスキルが不十分だった」「サポートがいまいちだった」という声がいくつか見つかりました。

ネット上には「営業担当者がこちらの要望に十分に応えてくれなかった」「現場監督や職人の施工がいい加減で、ちゃんとやるよう伝えても改善しなかった」といった口コミがあります。

デザインによっては予算オーバーしてしまう可能性がある

特にデザインに関して対応力がある東急ホームズですが、オーナーが実現したいことの内容によっては当初想定していたよりも多くの予算がかかってしまう場合もあります。このとき、内容に納得できればいいのですが、そうでなければ「契約するため、当初の見積りを甘くしていたのではないか」という業者への不信感につながってしまうでしょう。

このあたりの問題は、事前に業者と念入りに打ち合わせを行うことで予防するしかありません。さらに、のちのちデザイン変更の要望を出すことなどをあらかじめ計画に入れて予算配分を考えておくといいでしょう。

遮音性に難あり

東急ホームズの「ミルクリーク」は、輸入住宅のため、リビングやキッチンなど家族と過ごす空間には極力壁や扉をつけないよう設計されています。そうした構造が原因で、壁などの遮蔽物が少ないためか、「遮音性に難がある」という声が少なくありませんでした。

これらは基本的に戸建て・注文住宅に関する問題ですが、土地活用を行う場合も無視できない問題です。遮音性が低ければ、入居者の居住性も低下してしまうため、賃貸住宅としての価値が低下してしまいます。

また、自宅の一部を店舗とする「店舗併用住宅」を建てる場合も問題です。店舗部分の音がそのまま住宅部分に伝わり、家族の日常生活が害される恐れがあり、住まいとしては大きな問題点です。

事前に遮音性がどの程度か担当者に確認しておき、許容できない範囲なら間取りの変更を含めて改善策を考えておいた方が良いでしょう。

輸入住宅なのでメンテナンスがしづらい

東急ホームズの住宅は輸入住宅。つまりは海外仕様の住宅をそのまま日本で建設するものです。部品などには日本製のものもありますが、製品の規格そのものが海外に合わせてあるため、「日本では修理の手段が限られる」というデメリットがあります。

たとえば、老朽化により窓やドアのような建具を変更したいと考えたとしても「国内に同じ規格の製品がない」といった事態も考えられるわけです。

もちろん、東急ホームズに依頼して修理を行うことは可能です。リフォーム事業を行っている東急ホームズなら、丁寧に修理してくれるでしょう。しかし逆にいうと、それ以外の方法でメンテナンスするのは難しくなってしまうでしょう。

東急ホームズの土地活用を利用する際の注意点

「輸入住宅」のメリット・デメリットを事前にチェックしておく

東急ホームズの輸入住宅には、デザイン性や間取りの自由度などほかにはないメリットがあります。しかし、同時にメンテナンスのしづらさなどデメリットがあることも事実です。これらの店をあらかじめよく理解しておき、納得した上で利用しましょう。

理想のデザイン、間取りのイメージを固めておく

どのような賃貸住宅・店舗併用住宅を建てたいのか、理想の形をあらかじめまとめておくことによって、イメージと異なる建物ができてしまうのを防ぐことができます。そうすることで、「さまざまな要望にも柔軟に対応してもらえる」という東急ホームズの強みを遺憾なく発揮することができるでしょう。

余裕を持って予算を見積もる

そうはいっても、いざ建設計画を進めていく途中で「ここはやっぱりこうしたい」と変更したい点が出てくることもあるでしょう。そうした不測のデザイン・設備の変更などで予算が超過するのを防ぐためにも、あらかじめ余裕を持った資金計画を立てておきましょう。

まとめ

東急ホームズは、輸入住宅の賃貸経営に特化した土地活用業者です。デザイン・設備・間取りへの対応力に定評があり、長く住み続けても美観が損なわれない建物を建てることができます。公式サイトにはデザインスタイルや建物形態、延床面積ごとに分けて実例も紹介されていますので、チェックしてみると良いでしょう。

木造住宅には減価償却期間の長さなど税制上の利点もあるので、対応エリアに活用したい土地を持っている方はぜひ利用を検討してみてはいかがでしょうか?