カードローンやキャッシングで借りすぎて、返済はおろか利息分すら払えない、人生詰んだ・・・そんな風に考えているあなた、まだやりなおす方法はいくらでもあります。
とはいえ、今まで通りに過ごしていたらそれは無理です。人生をやり直すレベルで一念発起し、利用できる制度や仕組みはなんでも利用していく、そんな心構えが必要です。
今回は、借金の返済地獄から逃れる方法を全部で3つご紹介します。あなたの状況によってどの方法がベストかは変わってくるでしょうから、自分に合った方法で借金のスパイラルが抜け出してくださいね。
まず前提として・・・
まず初めに、毎月の支出を見直してみてください。無駄な支払いはないでしょうか?すでにカツカツなら仕方ありませんが、無駄使いが多いのならそれを削りましょう。
無駄使いが多い限り借金地獄から脱出することはできませんし、仮に完済できてもまた借金してしまう可能性が高いです。
修行僧のような厳しい生活をする必要はありませんが、遊ぶお金はいくらまでと決めて、それを守るようにしましょう。
それでは、以下からは具体的な借金の返済方法をご紹介していきます。
借り換えローンを利用する
一部の賃金業者は、一般的なローンとは別に借り換えローンというサービスを提供しています。おまとめローンと呼ばれることもありますね。
借り換えローンとは文字通り、現在の借金をまとめてそちらに鞍替えしてしまうことです。たとえば、複数社から合計で300万の借金をしているなら、借り換えローンで300万を借り、とりあえずそれらへの返済を終わらせてしまうのです。
これにより、バラバラだった返済日がまとめられ、経済的にも精神的にも楽になります。また、現在と比べてより金利が安い借り換えローンに乗りかえれば、毎月の支払い額も減らせますし、支払う利息の最終的な合計額を抑えることも可能です。
借り換えローンは消費者金融だけでなく、一部の銀行も行っているので、なるべくならそちらを利用したいところです。銀行のほうが金利が安いケースも多いですからね。
銀行のローンは審査が厳しい印象がありますが、借り換えローンに関してはその限りではありません。借り換えローン利用者は銀行にとって優良顧客ですから、銀行側もできるだけ利用してもらいたいと考えています。
大きな金融事故を起こした経歴があると厳しいかもしれませんが、そうでないならそこまで審査について心配する必要はないでしょう。
ただ、返済期間がどうなるかについては注意が必要です。利息は返済期間に応じて高くなるので、完済までに時間がかかってしまうとそれだけ多くの利息を払うことになってしまいます。
それよりはとにかく毎月の返済額を少なくしたい!という人もいるでしょうが、多少は気にしておきましょう。現在の返済額と変わらないペースで返済していけば、返済期間は延びることはありません。
当然ですが、借り換えローンを利用する場合は、現在の平均金利よりも安いところを利用しましょう。金利が高いところで契約してしまうと、借り換えたら毎月の返済額が高くなってしまった、なんてこともありえますよ。
親にお金を借りる
これは完全に人頼みになりますが、親にお金を融通してもらうのも一つの選択肢です。よほど関係がこじれていない限り、全額とまでは言わないまでもある程度はなんとかしてくれるのではないでしょうか?
もちろん、親でなくても親戚でもいいですし、なんなら友人でもいいと思います。ただ、お金の貸し借りは大きなトラブルの元になりうるので、しっかり約束は守りましょう。
プライドが邪魔して・・・という人もいるかもしれません。しかし、そんなことは言ってられない状況なのではないでしょうか?頼れる相手がいるなら素直に頼るべきです。
ただ、親や知人からお金を融通してもらう場合、贈与税に注意が必要です。贈与税と言えば遺産の相続時にかかる税というイメージがあるかもしれませんが、実は普通にお金を渡すだけでも発生する可能性があるのです。
贈与税が発生する基準は?
贈与税がかかるかどうかは、お金の受け渡しが貸し借りではなく贈与されたものであるか、また、1年間でいくら贈与されたかが主な問題になってきます。
贈与税には基礎控除というものが設定されていて、1年間に110万円までの贈与なら税金はかかりません。これを一つの目安にしましょう。
次にお金がどういった形で受け渡されたか、についてですが、これは借金という形でお金をもらうなら問題はありません。ただ、借金というからにはそれに準じた形態でお金の受け渡しを行う必要があります。
具体的に言えば、たとえ親から借りたものであっても利息をつけて返済しなければなりません。利息についても、1%程度は設定しておく必要があります。低すぎると利息として認められず、その結果贈与税がかかってしまう可能性があるためです。
また、返済についての記録を残しておくために、相手の銀行口座に振り込んで返済を行うようにしましょう。手渡しでは記録が残らないので、本当に返済したのかどうかを立証できないためです。
そもそも、税務署は個人間のお金の受け渡しを把握していないのでは?と思うかもしれませんね。確かに税務署は個人同士でのお金の移動まで追うことはできません。しかし、本来のの収入に対して不自然なお金の移動があれば、第三者からの贈与を疑います。
借金で資金繰りに苦しんでいた個人が、ある日突然一括返済したとなれば、誰もが不思議に思うでしょう。もちろん、それで100%税務調査が入るわけではありませんが、いざというときのためにしっかり証拠は残しておきましょう。
債務整理をする
債務整理とは、法的な手段で借金を大幅に減額、もしくはチャラにしてもらうことです。テレビのCMでもたまにこの言葉が流れているので、知っている人もいるかもしれませんね。
債務整理と一言に言っても、その手段はいくつかあります。任意整理、個人再生、自己破産の3つが有名なもので、よく行われる手段ですね。以下でそれぞれについて解説していきます。
任意整理
任意整理は、債権者(お金を貸している人)と直接交渉して、減額をお願いする方法です。交渉するだけで借金が減るなんて嘘みたいですが、実際にありえることなのです。
どれだけ減るかは借金の状況にもよるので一概には言えません。それでも半分以下になるケースが多く、場合によっては3分の1まで減額されることもあります。
任意整理は自分一人でもできないことはないですが、具体的にどうすればわからない人のほうが多いでしょう。ですから、弁護士に依頼して、代わりに交渉してもらうのが一般的です。
弁護士は借金問題に関するプロであり、さらに交渉に関してもプロですから、任意整理を依頼するにうってつけです。もちろん依頼費用がかかりますが、成功報酬として減額分の一部を支払うのが慣例なので、損することはほぼありません。
個人再生
個人再生は、裁判所を介して借金の減額を訴え出る方法です。個人再生の手続きを行うと、借金の額やその人の収入を参考に、裁判所が現実的に返済可能な額を算出して、その額を超える分についてはチャラにしてくれます。
具体的にいくらまで減額されるかはおおよその目安が定められおり、以下の通りになっています。
・100万円から500万円未満:100万円まで減額
・500万円から1500万未満:総額の5分の1まで減額
・1500万円から3000万円未満:300万円まで減額
・3000万年から5000万円未満:総額の10分の1まで減額
これらはあくまで目安なので、必ずしもこうなるとは限りません。参考として捉えておきましょう。
個人再生の手続きは法的な知識が必要になるので、弁護士の協力が必要になります。やはり依頼費用がかかり、相場は40万円から50万円程度です。
そんな大金、すぐには用意できないという人には、分割支払いで対応してくれることも多いので、まずは相談してみましょう。
自己破産
最も有名な債務整理方法ですね。自己破産の手続きを行うと、ごく一部の借金を除いて、全ての債権が消滅します。上述した2つの方法とは違い、借金を完全にチャラにできるのが特徴です。
ただその分、自己破産にはいくつかのデメリットが存在します。その中でもとくに大きいデメリットは、財産をいくらか処分しなければならない可能性がある、というものです。
自己破産を行うと、生活に必要最低限なもの以外は手放さなければなりません。車や土地はもちろん、高価な家電や家具もその対象になりえます。
さらに、現金も99万円を超えるものについては没収されてしまいます。口座に預金している現金も当然対象です。
また、自己破産の手続きが完了してからしばらくの間、特定の職業に就けなくなるというデメリットも存在します。ただ、これは弁護士や税理士といった仕業、またはごく一部の公務員だけが対象なので、そこまで気にする必要はないでしょう。
自己破産の手続きも法的な知識が必要になるため、素人が一人でできるものではありません。やはり弁護士に依頼することになるでしょう。依頼費用の相場は50万円前後です。
この費用は上述した99万円のうちには入りません。つまり、依頼費用を支払ったうえで、99万円を超えるものは没収される、ということです。
一括で払えない・・・という人は、分割支払いを相談してみましょう。弁護士も依頼人にお金がないことはよく知っているので、快く分割支払いを認めてくれることが多いですよ。
自己破産は強力な債務整理手段ですが、デメリットも大きいです。どの債務整理方法が自分にはベストなのかを、弁護士とよく相談して決定してください。
債務整理を行うとローンを組めなくなる!?
債務整理に共通するデメリットとして、手続き後、5年間もしくは10年間は各種ローンの利用やクレジットカードの作成ができなくなります。
これは、債務整理を行ったという情報が信用情報機関という団体で保存され、さらにその情報が全ての金融機関、賃金業者で共有されるためです。踏み倒すリスクがある人には、誰もお金を貸したくありませんよね。
幸い、債務整理を行ったという記録は5年または10年で抹消されるので、それ以降は以前と同じように各サービスを利用できるようになります。
債務整理を依頼する費用がない場合は法テラスを利用しよう
債務整理を弁護士に依頼すると、ある程度の費用がかかります。依頼する債務整理の種類にもよりますが、40万円から50万円程度は見積もっておいたほうがよいでしょう。
しかし、こんな大金を用意できない、という人もいるはずです。多くの弁護士事務所は分割払いで対応してくれますが、それでも厳しいときはどうすればいいのでしょうか?
そんなときは法テラスを利用しましょう。法テラスは弁護士費用を捻出できない人のために設置、運営されている公的な機関で、一般的な弁護士事務所より格安で債務整理を依頼できます。
もちろん、分割払いも対応してくれるので、どうしてもお金が用意できない人は利用を検討してみましょう。
まとめ
たとえ高額な借金を背負ってしまっても、しっかり対処すればなんとかなるものです。ある程度の不都合や不利益は被ってしまいますが、返済地獄の中で生活していくよりはよっぽどマシでしょう。
借金まみれでもうどうしたらわからない・・・という人は、ぜひ一度弁護士に相談してみてください。どう対処すべきなのか、具体的で適切なアドバイスをもらえますよ。借金に関する相談なら費用は無料の事務所も多いので、お金がない人でも安心です。
精神的にやられてしまう前に、誰かに頼るようにしましょうね。