ドコモのブラックリストや特価BLってなに?その原因と対策を解説

携帯電話会社と聞くとドコモ、ソフトバンク、auの3大キャリアをイメージする人が多いでしょう。現在は格安simの登場により徐々にシェアを奪われつつあるとは言え、まだまだ圧倒的な契約者数を誇っています。

しかし、これら3大キャリアは顧客のブラックリストを作成、管理していると言われており、このブラックリストに登録されてしまうと、そのキャリアでは契約ができなくなってしまいます。

ブラックリスト入りしてしまう明確な条件は明らかにされていませんが、ある程度の予想はついています。また、ブラックリストから抜ける条件についてもさまざまな予想が飛び交っているようです。

3大キャリアのうち、とくにドコモはブラックリスト入りの条件が厳しいとされ、頻繁に回線を契約、解除しているとあっという間にブラックリストの仲間入りしてしまうと言われています。

さらに、ドコモでは通常のブラックリストの他に「特価BL(ブラックリスト)」と呼ばれるリストが存在すると言われており、これに登録されてしまうとあらゆる割引サービスを受けられなくなってしまう可能性があるのです。

この記事では主にドコモのブラックリスト事情について解説していきます。また、ブラックリスト入りしてしまう条件や、それが解除される条件や方法についても詳しく説明していきますね。

携帯会社のブラックリストとは?

携帯会社のブラックリストに登録されると、そのキャリアでは携帯電話の契約ができなくなります。もちろん、他のキャリアからの乗り換え(MNP)も不可です。

ちなみに、ブラックリストと言う名称が正しいかどうかはわかりません。最もわかりやすく、イメージしやすい名称であるため、巷では一般的にブラックリストと呼ばれることが多いですが、キャリア側では違う名称で管理している可能性も当然あります。

ブラックリスト入りしてしまう条件は大きく分けて3つあると言われています。このうち1つでも満たしてしまうとブラックリストに掲載されてしまうようです。

これら以外にも他の条件があるのかもしれませんが、とりあえずこの3つはほぼ確実であると考えられているため、条件を満たしてしまわないよう注意しましょう。

それでは以下でブラックリスト入りしてしまう3つの条件について解説していきますね。

条件1:契約後、短期間で解約する

あるキャリアと契約したあと、すぐに解約するとそのキャリアのブラックリストに掲載されてしまう可能性があります。

具体的な期間はわかりませんが、おそらく180日以内、つまり6ヵ月以内での解約は危険だと言われています。また、ドコモでは90日以内だと特に危ないとされています。「90日ルール」なんて言われたりもしていますね。

短期間での解約は高額な違約金が発生するため、6ヶ月以内に解約することはあまりないとは思いますが、短期間で解約する予定がある人は注意しておきましょう。

ただ、短期間で解約したからといって、一発アウトかどうかはわかりません。2回、3回と解約してもブラックリスト入りしなかったケースもあるようで、他にも条件があるのではないかと予想されています。

いずれにしても、契約から短い期間で解約するとブラックリスト入りしてしまう可能性があることは覚えておいてくださいね。

条件2:携帯電話料金の未納がある

携帯電話料金の未払いがあると、そのキャリアはもちろん、他のキャリアでも新規契約ができなくなります。

また、多くのキャリアでは未払いの期間が1ヵ月以上になると強制解約となりますが、未払金を支払うまではどのキャリアでも新たに携帯電話契約ができません

どうして料金の未払い状況が他のキャリアにも伝わっているのか気になりますよね。実は、料金未払いの情報は「電気通信事業者協会」と呼ばれる団体を介して、全ての携帯電話会社に共有されているのです。

未払いの情報とともに、その顧客の個人情報も共有されているので、全てのキャリアで一斉にブラックリスト入りしてしまうのですね。

未払いの情報は強制解約後5年に渡って保管されるので、料金を支払わない限り、長期間に渡って新規契約ができなくなってしまいます。

未納料金を支払えばすぐに情報は抹消されるので、新規契約が可能になります。他にも、自己破産や任意整理などの債務整理で未払い料金がなくなった場合にも、未納情報は抹消となります。

ただ、債務整理を行った場合、未払い料金があったキャリアとは二度と契約できなくなると言われています。

というのも、電気通信事業者協会を介した情報は全て抹消されますが、契約していたキャリア自身には当然未払い情報は残るためです。

料金を延滞したどころか、債務整理によって結局支払ってくれなかったわけですから、そんな顧客とは二度と契約したくありませんよね?

債務整理を行って携帯料金が免責になった場合は、以前契約していたキャリアと別のところで契約するようにしましょう。

条件3:債務整理で端末代金の分割料金が免責になった場合

現在、ほとんどのキャリアで端末(スマホ)代金の分割払いが可能です。2年間の24回払いのケースが多いですね。

もし、この分割払いを行っている途中に債務整理を行い、端末代金が免責、つまりチャラになった場合、やはりブラックリスト入りしてしまいます。

ただ、このケースでのブラックリスト入りの場合は新規契約そのものは可能です。それではなにが不可能になるかというと、端末代金の分割払いができなくなります。

これはどのキャリアにも適用されますから、以前と違うキャリアで契約したとしても分割払いは不可能です。

このケースでもやはりある団体を介して情報が保管、共有され、その結果全てのキャリアで分割払いができなくなるわけですが、今回は情報を保管する団体が異なります。

条件2の場合は「電気通信事業者協会」でしたが、今回の場合は「信用情報機関」と呼ばれる団体が情報を管理しています。

信用情報機関とは主に銀行や消費者金融の顧客情報を管理している団体です。そして、端末代金の分割払いに関しての情報もこの団体で管理されています。

もし、債務整理によって端末代金が免責になると、その情報が信用情報機関によって各キャリアに共有され、ブラックリスト入りしてしまいます。

債務整理による免責情報は最短で5年、最長で10年保管され、この期間中は端末の分割払いができなくなるので注意してくださいね。

ブラックリストはいつ解除される?

新規契約や分割払いが制限されるやっかいなブラックリストですが、永遠に登録されるわけではありません。一定期間が過ぎると解除され、以前と同じように契約ができるようになるとされています。

では、ブラックリストの解除はいつになるのでしょうか?上記の条件2、3の場合は解除のタイミングははっきりしていますが、条件1の場合は具体的に書かれていませんね。

実は条件1によるブラックリスト解除のタイミングは人によってまちまちなのです。1年ほどで契約できるようになったという人もいれば、2年近く経ってもまだ契約できないという人もいます。

おおよその目安として「2年」がブラックリスト解除のタイミングとされていますが、確実に確認するには店舗に行って問い合わせるしかありません。

それが面倒なら、現在ブラックリスト入りしているキャリアでは今後契約しないのも一つの手ですね。

ドコモの特価BL(ブラックリスト)とは?

ここまでで解説したブラックリストはドコモ、ソフトバンク、auの全てのキャリアで適用されるものでした。

しかし、ドコモにはこの通常のブラックリスト以外に「特価BL」と呼ばれるブラックリストが存在し、リスト入りしてしまう条件や制限される内容も全く異なります。

以下では特価BLについて詳しく解説していきますね。

特価BL入りによって何が制限される?

特価BL入りしてもドコモとの新規契約は可能ですし、端末代金の分割払いも問題ありません。

では、特価BL入りによって何が制限されるかと言うと、ほとんどの割引サービスが受けられなくなります。

ドコモはさまざまな割引サービスを展開しています。有名なものでは「家族割」や「月々サポート」、「端末購入サポート」ですね。

それくらいなら・・・と思うかもしれませんが、これらの割引サービスを利用できなくなると月額基本料金は大きく上がります。人によっては3,000円近く値上がりしてしまうこともあるでしょう。

ドコモを利用していくうえでそこまで大きな問題にはなりませんが、地味にダメージが大きいブラックリストだと言えるでしょう。

特価BLにリスト入りしてしまう条件は?

特価BL入りしてしまう条件や基準は明らかになっていません。そのため、リスト入りしてしまった人の状況から推測するしかありません。

現時点では、以前にあまりに多くの割引サービスやキャッシュバックサービスを利用しすぎるとリスト入りの対象になってしまうのではないか、と考えられています。

一人で5回線など多くの契約をして、その全てでキャッシュバックを受けたり、割引サービスを適用すると特価BLリスト入りしてしまうようです。

これら以外にも条件はあるのではないかと予想されていますが、普通に使う分には問題ないはずなので安心してくださいね。

特価BLが解除される条件は?

特価BLが解除される条件は発表されていませんし、明らかにもなっていません。通常のブラックリストが2年ほどで解除されることから、特価BLも2年で解除になるのではないかと言われています。

ただ、特価BLがスタートしたのが2015年の9月なので、2年で解除なのでは?という仮説はいまだ検証できていないのが現状です(2017年3月現在)。

2017年9月になれば解除の条件がある程度はっきりするかもしれませんね。

まとめ

携帯、スマホを普通に使い、月額料金もしっかり払っていればブラックリスト入りすることはまずありません。

また、どうしても短期解約しなければならない場合は仕方ありませんが、契約したら最低6ヵ月以上は解約しないようにしましょう。

といっても、最近は格安simの種類も増え、携帯キャリアの選択肢も増えているので、一つのキャリアでブラックリスト入りしてもそこまで困ることはないかもしれません。

それでもブラックリスト入りすると後々面倒になることもあるので、月額料金の延滞などはしないようにしましょうね。