旦那が死亡しても借金生活に陥らないための仕組みを紹介します

人間はいずれ死ぬ生き物ですが、いつ亡くなるかは誰にも予想ができません。余命数か月を宣告された人が思いのほか長生きすることもあれば、昨日までぴんぴんしていた人が突然交通事故で亡くなることもあります。

いつ来るか分からない一家の大黒柱(主に夫)の死に備えるうえで有効なのが保険商品です。稼ぎ頭が亡くなった時に備えて、適切な保険に入っておくことが大切です。

住宅ローンを組む場合は必ず「団体信用生命保険」に入る

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人生の中で最も大きな買い物といえば住宅です(そうじゃない方もいらっしゃるかもしれませんが)。住宅ローンの金額は大体年収の4倍程度にまで抑えるといいとされています。

仮に旦那の年収が500万円、妻の年収が300万円の夫婦の場合、合計年収は800万円なので組んでもいい住宅ローンの額は3200万円までということになります。ここでは計算を楽にするために、3000万円のローンを組んだことにします。

仮に金利が2.0%の固定金利、返済期間は25年間、元利均等方式による返済とした場合、毎月返済分は約12万7000円となります。合計年収800万の夫婦ならば、問題なく返していける額です。

しかし、仮にローンを組んだ直後に夫が亡くなったらどうなるでしょうか。800万だった夫婦の年収は一気に300万に激減。毎月12万7000円のローンを返し続けていくのはほぼ不可能になってしまいます。

このような万が一の事態に備えて必ず入るべきとされているのが「団体信用生命保険」です。この保険は金融機関が加入者、借入人が被加入者となる保険です。

これは住宅ローンの返済中に借入人が死亡するか、もしくは生命保険会社の定めている高度障害になった場合、住宅ローンの残額を生命保険会社が肩代わりして払ってくれる商品です。

わかりやすくいえば、借入人が死亡するか、高度障害となった時点で、住宅ローンがチャラになるわけですね。

通常、住宅ローンを組む場合は団体信用生命保険に強制的に加入させられることになります。フラット35など、団体信用生命保険の加入が強制でないローンもありますが、その場合でも必ず加入すべきです。

団体信用生命保険はローンの利用者をまとめて生命保険会社に申し込むことから、保険料は割安です。通常、保険料は住宅ローンの金利に含まれているので、別途保険料を支払う必要はありません。

また、更新なども必要なく、年齢に関係なくいつでも保険料は一定と、借入人にとってはメリットばかりです。(フラット35などの場合は別途保険料が必要)。

また、最近は三大疾病保障付保険、七大疾病保障付保険、八大疾病保障付保険など、団体信用生命保険に別の保障をプラスした保険商品も次々登場しています。

たとえば、三井住友銀行の八大疾病保証付き住宅ローンは、八大疾病(がん、脳卒中、慢性膵炎、糖尿病など)になり、就業不能期間が12か月を超えて継続した場合、住宅ローンがチャラになります。

高度障害が残らなくても住宅ローンがチャラになるため、単純な団体信用生命保険よりも安心度はより高いといえます。

ただし、こちらは保証が充実している分、保険料も高いので注意が必要です。将来病気にならないと思う場合、もしくはほかの保険商品でカバーできるという場合は、無理して保証付きの団体信用生命保険に入る必要はないでしょう。

健康状態に難があると団体信用生命保険に入れない?

団体信用生命保険は生命保険なので、加入する際には健康状態を告知する必要があります。告知項目自体は一般的な生命保険よりも少ないですが、ここで虚偽の報告をすると万が一の際に保険金が下りないので気を付けましょう。

告知義務に関して最近の保険会社は非常に厳しい態度で臨んでいます。虚偽の報告で合格するくらいならば、最初から落ちたほうがよっぽどマシです。最悪の場合途中で契約を解除されることもあるので、絶対に嘘をついてはいけません。

審査自体は厳しいものではなく、多少の病気があっても入ることは不可能ではありません。告知のポイントは、とにかく詳細に記入することです。飲んでいる薬や通院歴などを詳細に記入すればするほど保険会社は公正な判断が下せるようになります。

逆にぼかして書くとリスクを嫌う保険会社は「あいまいな書き方をするってことは何かやましいところがあるのかもしれない。もしかしたら重い病気なのかも……」と判断します。告知は正直に、詳細に行ってください。

団体信用生命保険の審査に落ちても住宅ローンを組む方法はある

持病が原因で団体信用生命保険の審査に落ちた場合は、ワイド団信の審査を受けることをお勧めします。ワイド団信とは、緩和型保険の一種で、ある程度大きな持病があっても入ることができるという点で優れています。

保険料は高くなる(ローン金利に0.2~0.3%程度上乗せされる)という欠点はありますが、入れないよりはずっといいでしょう。

また、告知期間がもうすぐ終わりそうという時は、それまで待つというのも手です。たとえば、過去3年以内に心筋梗塞で治療を受けたという項目に引っかかって落ちた場合は、治療を受けてから3年たつまで待てばいいのです。

そうすれば告知義務は消滅するので、審査にぐっと受かりやすくなります。この方法は時間はかかるものの、ワイド団信と違って保険料が上乗せされないというメリットがあります。

団体信用生命保険に加入しただけでは不十分!死亡保険や収入保障保険も検討しよう

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団体信用生命保険はあくまでも、万が一の際に住宅ローンをチャラにできる保険です。前述の夫婦の例の場合、確かに借金の3000万円はチャラになりますが、収入が800万円から300万円に減ってしまったことにはこれでは対処できません。

一人暮らしなら300万でも何とかなるかもしれませんが、子供がいたりすると厳しいでしょう。そこから生活苦に陥って借金生活に突入してしまうようでは、団体信用生命保険に入った意味がないというものです。

万が一が起きた後の生活再建のための保険には、「死亡保険」と「収入保障保険」があります。

死亡保険はその名の通り、加入者が死亡したときに保険金を受け取れる商品です。死亡保険と名前がついているものの、ほとんどの商品は高度障害が残った時にも保険金を受け取れる仕組みになっています。

平成24年に行われた調査によれば、残された家族が一生を暮らしていくためには平均で5513万円が必要とされています。これを賄うのが死亡保険の基本的な仕組みです。

死亡保険には様々な種類のものがあります。毎月の保険料が安い代わりに掛け捨てのもの、貯蓄としての性能を持っているものなど……。

また、最近は健康体(タバコを吸っていないなどの一定の条件を満たしている)と保険料が安くなったりするような、ユニークな商品も登場し始めています。商品が多いので選ぶのも大変かもしれませんが、きちんと比較を行ってから選ぶようにしましょう。

必要保障額とは?

死亡保険を比較する際には、必要保障額に注目するといいでしょう。必要保障額とは、死亡保険で準備しておきたいお金の目安金額です。独身よりも子なし夫婦の方が、子なし夫婦よりも子供のいる夫婦の方が必要保障額は大きくなります。

独身で残される家族もいないという場合は、そもそも加入する必要性も低いでしょう。

必要保障額が大きければ大きいほど、死亡時の保険金が高い保険に加入することになります。また、結婚、出産、子供の独立、離婚、住宅購入などに伴い、必要保障額は変動します。必要保障額に変動があった時には早急に保険そのものを見直すことが大切です。

収入保障保険は保険金を分割で受け取れる保険

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収入保障保険は生命保険の一種です。加入者が死亡したり、高度障害になったりすると保険金が支払われるという点では、死亡保険と変わりありません。両者の最大の違いは、保険金の支払われ方です。

死亡保険は、加入者に万が一のことがあった際に、死亡保険金が一括で支払われます。加入した直後に亡くなっても、保険期間満期の直前に亡くなっても、必ず同じ額が支給されます。葬儀などの死亡に伴う出費にも柔軟に対応できるのがメリットです。

一方、収入保障保険は、加入者に万が一のことがあった際に、死亡保険金が分割で支払われます。受け取り回数は年数回だったり、月1回だったりと様々です。毎月一定額が入ってくるので、安心して生活を送ることができます。

そのため、年数が経過するとともに受け取れる死亡保険金の総額は一定筒減少していきます。加入直後に亡くなると保険金は多くなりますが、保険期間が経過するごとに少なくなっていきます。

収入保障保険に入ったら、定期的に保険を見直したほうがいいでしょう。収入保障保険は若くして稼ぎ頭が亡くなった場合に備えるための保険なので、ある程度歳を取ったのに死亡保険金を必要以上に高額に設定して、毎月高い保険料を支払うのは非合理的といえます。

年を取るごとに、死亡保険金を徐々に減らしていく方がいいでしょう。

死亡保険と収入保障保険、必ずしも両方入る必要はない

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死亡保険はライフプランに対応しやすく、収入保障保険は保険料が変動しないというメリットがあります。どちらのメリットをより強力に感じるかはその人次第かと思います。

むろん、両方に入るというのも一つの手ではありますが、それでは保障が過剰になってしまうことがあります。保険料と保障のバランスを十分考慮して、入る保険を決めましょう。

公的遺族年金ってなに?

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公的年金制度には、万が一配偶者が亡くなった場合の生活を保障する機能があります。国民年金や厚生年金に加入している人が亡くなった場合、その人によって生計を維持されていた遺族に対して遺族年金が支払われます。

遺族年金には「遺族基礎年金」と「遺族厚生年金」があります。前者は国民年金を払っている人(会社員、公務員、自営業、フリーターなど)が対象です。

一方、遺族厚生年金は厚生年金に加入している人(会社員、公務員)が対象です。遺族基礎年金が1階部分、遺族厚生年金が2階部分と考えるといいでしょう。会社員や公務員は2階部分まで受け取れるので、自営業やフリーターよりも手厚く保護されているといえます。

遺族基礎年金の対象者は以下の通りです。

(1)子供がいる妻、若しくは夫
(2)子供

子供がいない妻や夫は対象ではないので注意しましょう。また、子供がいる場合も全員が18歳の年度末を過ぎるともらえなくなります。

一方、遺族厚生年金の対象者は以下の通りです。

(1) 妻、夫、子供
(2) 父母
(3) 孫
(4) 祖父母

年金額の計算は非常に複雑になっているので一概にいくらとは言えませんが、仮に国民年金と厚生年金の両方に入っていて、子供が3人いる場合でも受給額は年間で190万円程度です。

子供が3人いる家庭がこれだけの金額で生活していくのはかなり厳しいでしょう。やはりこの穴埋めをするという意味でも、死亡保険や収入保障保険は必要不可欠であるといえます。

正しい知識が借金生活を防ぐ

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死亡保険や収入保障保険は知らなければ入ることができませんし、公的遺族年金は申請しなければ受け取ることはできません。こうしたセーフティネットに関する知識を身に着けていくことによって、借金生活への突入を防ぐことができます。

こうしたお金に関する知識を身に着けることは、人間社会を生きて行く上で必要不可欠です。誰かに教えてもらうのを待つのではなく、自分で調べるという姿勢を持つことが大切です。

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