夫がギャンブルで借金を作った!ただちに離婚するべきか?

夫婦は元々は赤の他人です。別々の環境で育った2人が結婚をして、夫婦生活を営めば、必ずと言っていいほどトラブルは起きます。

それが小さいものならば2人で協力をして乗り越えることができますが、大きなトラブルともなると、離婚を考えることもあります。

夫がギャンブルで借金を作ったのでただちに離婚をしたいと考えている女性にとって大切なことは、まずは冷静になることです。離婚をするときには、慰謝料や養育費など、大きなお金が動きます。とても重要なことなので、知識を身につけてください。

離婚原因は民法で定められている

民法

一度結婚をしてしまうと、離婚ができなくなるなど、考える人は少ないかもしれません。しかし、民法で定められている離婚原因は、意外とシビアです。

労働契約と比較してみる

「就職とは結婚である」などと言われることがありますが、両者はたしかに似ている部分があります。

例えば、労働契約ならば、労働者は2週間前に申告をすれば、いつでも会社を辞めることができます。アルバイトや派遣社員でも、契約期間は満了まで働くことが社会人としてのマナーですが、法律上は2週間前申告さえしていれば、ペナルティなしで辞めることができます。

会社が労働者を解雇する場合には、ハードルが上がります。正社員を解雇するとき、正当な理由がなければ解雇ができません。企業が正社員を採用した場合、原則として定年まで働き続けることを保障しなければなりません。

契約社員や派遣社員の場合でも、契約期間中には正社員とほぼ同じ保障があります。

労働契約の場合、労働者が契約を解除することは簡単ですが、会社側から労働者に対して契約解除を言い渡すためのハードルはかなり高めです。

結婚は正社員と同じ?

契約社員や派遣社員の場合、契約には期限がついています。しかし、結婚には期限がついていませんね。

結婚は期限がついていないので、正社員とよく似ています。

しかし、正社員でも60歳の定年になれば契約は終了します。結婚は、死ぬまで続く契約です。

正社員としての労働契約よりもシビアかもしれません。

お互いの意思があれば自由に離婚ができる

正社員の場合でも、会社が「辞めてくれませんか?」と言って、労働者が「はい、辞めます」と言えば、なんの問題もなく、労働契約は解除できます。もちろん、労働者にとってデメリットが大きいので、通常は退職金にいくらか上乗せをするなどして、交渉がされます。

離婚の場合でも、夫もしくは妻が、「別れてくれ」と言って、一方が「はい、別れます」と言えば、離婚は成立します。お互いの同意があるなら、いつでも、どんな条件でも、法律に違反をしていない限りは、離婚は有効に成立します

しかし、多くの場合、そう簡単にはいきません。子供がいる場合には特に、シングルマザーとなってしまった女性は正社員として働くことが難しいので、貧困に陥ることになります。離婚をすることに関して、夫婦の利害は対立していることが多いのです。

お互いの同意がない場合には、裁判をして離婚を強制的に成立させる必要があります。

民法で定める5つの離婚原因

民法で定める離婚原因は、5つあります。この5つの離婚原因に該当していなければ離婚ができないので、一方的に離婚をするためのハードルは一般的に考えられているよりも高いです。

1.不貞行為
2.悪意の遺棄
3.生死不明(3年以上)
4.重度の精神病
5.その他婚姻を継続し難い重大な事由

これらの離婚原因は、民法770条1項で定められています。

このうち、夫がギャンブルで借金を作ったということが関係していそうなのは、2の悪意の遺棄と、5の「その他婚姻を継続し難い重大な事由」になります。

悪意の遺棄にあてはまる?

悪意の遺棄というのは、なにも配偶者を山などに捨てて帰ることを意味するのではありません。「妻に生活費を渡さない」ということが、悪意の遺棄として代表的なケースです。

ギャンブルにハマっているだけでは悪意の遺棄にはなりません。ギャンブルにハマって、なおかつ妻に生活費を渡さないときに、悪意の遺棄になります。

悪意という条件がつくので、夫婦関係の破綻を招く程度の行為であることが必要です。

その他婚姻を継続し難い重大な事由にあてはまる?

夫がギャンブルにハマって借金をしていることは、「その他婚姻を継続し難い重大な事由」にあてはまるのでしょうか?

その他婚姻を継続し難い重大な事由には、さまざまなケースが含まれます。

代表的なのは、暴力・虐待などです。

性格の不一致、性の不一致などもこれにあてはまります。

ギャンブルにハマって借金をしていることも、これにあてはまる可能性があります。

しかし、性格の不一致などでも「その他婚姻を継続し難い重大な事由」にあてはまるのであれば、ほとんどすべてのケースで離婚が認められてしまうでしょう。実際には、この判断はかなり厳しくされているようです。

素人では判断が難しい問題なので、弁護士などの専門家に相談をしてみましょう。

重度の精神病は?

パチンコにハマっている場合、パチンコ依存症である可能性があります。

パチンコ依存症、ギャンブル依存症は精神病の一種です。

しかし、重度の精神病というのは回復の見込みがないレベルのものを言いますので、離婚原因にはなりません。

「病気ならば治療ができる」と前向きに考えるようにしましょう。

まずは夫婦関係の修復を考えてみるべき

夫婦

夫がギャンブルで借金を作ったら、「裏切られた」と感じる妻は多いでしょう。そもそも、ギャンブルで借金を作るようなダメな男性と結婚をしたいと感じる女性は少ないと思われます。

多くの女性は、そのようなとき、「結婚する前からギャンブルで借金を作るような人だとわかっていたら結婚をしなかった」とぼやきます。

しかし、人間の魅力は総合的に決まります。優秀な人間でも病気にかかることはありますし、精神的に落ち込んでミスをしてしまうこともあります。

1度や2度の失敗ですぐに離婚をしていたら、世の中のほとんどの夫婦は離婚をしてしまうことになります。

寛容な心を持って、夫婦で協力をして一緒に乗り越える努力をしてみましょう。

ほとんどの借金は債務整理で解決ができる

金融機関からの借金はもちろん、個人からの借金などについても、債務整理で解決ができます。

任意整理

任意整理では、遅延損害金と将来にかかってくる利息をゼロにできます。

個人再生

個人再生では、元本も大幅に減額できます。500万円の借金なら、100万円まで圧縮できます。

住宅ローンの特別条項があり、マイホームを残せることも特徴です。

自己破産

自己破産をすると資産をすべて失いますが、借金をすべてゼロにできます。最後の手段と考えましょう。

債務整理をしても減額できない債務

債務整理で減額できない債務としては、延滞税があげられます。滞納をしている所得税や住民税については、いっさい減額ができません。税金の支払いは優先的にしておきましょう。

悪意による損害賠償債務も債務整理では減額ができません。酔っ払い運転をしてひき逃げをしてしまった事故による損害賠償債務などは、その例です。

浮気による慰謝料などは、自己破産をすると免除される可能性が高いです。

債務整理のデメリット

債務整理をするとブラックリストにのってしまいます。夫がブラックリストにのってしまうと、夫の収入でクレジットカードを作ったり、ローンを借りたりすることができなくなりません。

ブラックリストにのる期間は任意整理なら5年間、個人再生・自己破産なら5年~10年間と長いです。

マイホームの夢を諦める必要はありませんが、5年~10年間は住宅ローンを組めません。

しかし、賃貸での生活が必ずしもマイホームに劣るわけではありませんので、工夫次第で幸せをつかむことはできます。

子供がいる場合には慎重に

子供がいる場合には、子供の利害にも関係してきます。子供は父親と母親の両方からさまざまなものを受け取ります。

お金だけの問題であるなら、父親から十分な養育費をもらえたら解決します。

しかし、子供が父親から受け取るものはお金だけではありません。「父親がいない」ということが精神的な負担となることもあります。子供が父親から学ぶことは多いので、子供の成長にも影響します。

養育費に関しても、必ずしも十分な金額を受け取れるとは限りません。

子供がいる場合には、特に慎重に考えましょう。

シングルマザーの貧困率は高い

シングルマザーの貧困率は高いですが、その理由として、子供が病気になったり、トラブルが起きたときに傍にいてあげなければならないということがあげられます。

子供を優先しなければならないので、責任の重いポジションにつくことは難しく、正社員として働くことのハードルは高いです。

運よく理解のある会社に就職できたとしても、「あの人は特別扱いされている」と陰口をたたかれてしまうかもしれません。

アルバイトやパートで働くにしても、生活がギリギリとなってしまい、子供に大学進学を諦めさせなければならないと悔しい思いをすることになるかもしれません。

貧困の連鎖とは

シングルマザーの人は生活保護のお世話になる確率も高いですが、貧困の連鎖という問題もあります。

親が働かずに生活保護を受けて楽に生活をしているのを見てきた子供は、努力をして働くことがバカバカしくなり、子供も貧困に陥ってしまうというものです。

浮気を疑ってみる

カップル

夫がギャンブルにハマって借金を作ったと言い出してきたとしても、すぐに鵜呑みにすることは危険です。

浮気をしていて、妻と別れたいと考えている夫は、素直に「他に好きな女性ができたから別れてくれ」とは言いません。

正直に浮気をしていることを告白してしまえば、自分はもちろん、浮気相手の女性にも高額な慰謝料を請求されてしまう可能性があります。

浮気をしているという事実を隠して、妻に別れたいという気持ちにさせるために、ダメな男を演じている可能性もあります。

浮気に気づけなければ損をする?

夫が浮気をしたときの離婚慰謝料の相場は、100万円~500万円です。これは離婚をした場合の慰謝料の相場ですが、100万円~500万円というお金をもらえるかもらえないかで、離婚後の生活に大きな影響が出るでしょう。

離婚をしない場合でも、浮気相手の女性に対して慰謝料を請求できます。離婚をしない場合には慰謝料の金額は小さくなってしまいますが、それでも100万円以上をもらえる可能性もあります。

浮気は不法行為であり、あなたは精神的な損害を受けているわけですから、きっちりと慰謝料を請求しましょう。

交通事故で車を壊されて、修理代を出してもらうことと同じです。精神的な損害は目に見えないものですが、心に痛みを感じたのであれば、損害賠償を請求する権利はあります。子供がいる場合には、父親が浮気をしたことで、子供の心にも傷がついています。

慰謝料を請求するためには証拠が必要

夫の浮気に早く気づくことが重要なのは、夫に早く浮気をやめさせるためという理由もありますが、証拠を入手するためという理由もあります。

浮気の証拠をつかむためには、早い段階で探偵や弁護士に相談をしておくことが重要です。裁判になっても勝てるような証拠を入手するとなると、多くの場合、探偵を雇う必要があります。

素人ではどのような証拠が裁判で使えるかということがわかりません。必ず専門家の意見を聞いておきましょう。

証拠として主なものは、「ラブホテルに男女で入っていく写真」などですが、ホテルの領収書やコンビニのレシートなどが証拠となることもあります。できるだけ証拠となりそうなものは集めておくようのがよいです。

ただし、違法な手段で入手した証拠は裁判で使えないどころか、逆に訴えられる可能性もあるので、証拠をつかむためにリスクは犯さないようにしておきましょう。

タイトルとURLをコピーしました