カードローン完済後、新たな借入は行っていないが契約自体は続いている(解約していない)という方は多いかと思います。一度解約すると再契約が面倒ですし、いつでも借りられる状態を維持しておきたいというのもわかります。
しかし、今後住宅ローンや自動車ローンを組む予定がある方は、四の五の言わずにすぐに解約すべきです。
これらのローンを組む上で、解約していないカードローンがあることはマイナス評価になるからです。たとえその予定がなくても、カードローンを使う予定もないのならば、やはり解約した方がいいでしょう。
今回の記事では、カードローンを解約することにより得られるメリットと、具体的な解約のための手続きについてお話いたします。
目次
カードローンは完済しただけでは解約にならない
カードローンの残債を完済しても、それだけでは解約になりません。手元に借入用のカードは残りますし、そのカードを使えばいつでも追加で借りられます。
カードローンを解約する場合は、完済後にカードローン会社に解約の意思を伝えた上で、手順に沿って手続を行う必要があります。
完済後に解約するかしないかは個人の自由です。解約するという選択にも、解約しないという選択にもそれぞれメリットがあります。しかし、全体的に見れば解約するメリットのほうが大きいです。
カードローンを解約するメリット
カードローンを解約することによって得られるメリットは以下の3つです。
- 解約したことが信用情報機関に掲載される
- 第三者にカードを悪用される可能性がなくなる
- 借り過ぎを防げる
解約したことが信用情報機関に掲載される
カードローンを解約する一番のメリットは、解約した事実が信用情報機関に掲載されることです。信用情報機関とは、あなたの借入時期、借入額、返済遅れの有無、完済歴など、借金の情報に関する情報を管理し、金融機関やあなた自身からの要請に従って情報を開示している機関です。各金融機関は、信用情報機関の情報を元に、新規の申込者の返済能力を判断します。
カードローンを解約すると、そのことも信用情報機関に掲載されます。このことは新たな借入の審査を受ける時、特に住宅ローンや自動車ローンなど、比較的高額の審査を受けるときに大いにプラスに働きます。
自由に借りられる状態を維持している人と、借りられない状態にいる人では、後者のほうが高く評価されるのは当然の話です。解約から5年経過すると、カードローンを使っていたという事実自体が信用情報機関から削除されるため、審査でさらに有利になります。
住宅ローンや自動車ローンなどを借りる予定があるという方は、なるべく早く解約することを強くおすすめします。
第三者にカードを悪用される可能性がなくなる
カードローンを解約するとカードが使えなくなるため、第三者による悪用を防げるようになります。長年新たに借り入れをしておらず、これから借りる予定もないという場合は、カードを持っていてもリスクがついて回るだけで何のリターンも得られませんので、なるべく早く解約することをおすすめします。
借り過ぎを防げる
カードローンを解約しない限り、いつでも自由に借りられる状態は続きます。これは便利な半面、借り過ぎや多重債務に繋がる恐れもあります。
目の前にいつでもお金を借りられるカードがあると、まずいとわかっていてもついつい借りてしまうのが人間という生き物です。将来借りる予定があるという場合でも、2つ以上のカードローンを契約している場合は、1つを除いてはすべて解約することをおすすめします。
カードローンを解約しないメリット
カードローンを解約しない事によって得られるメリットは以下の1つです。
- いつでも借りられる状態を維持できる
いつでも借りられる状態を維持できる
カードローンを解約すると、将来またお金を借りるときに再審査を受ける必要があります。
一度は受かった審査ですから新たに落ちる可能性は高くないかと思いますが、前よりも収入が減っていたり、不安定な仕事に転職していたりすると落ちる可能性もあります。受かるにしても時間がかかるため、「すぐに借りる」ことはできなくなります。
住宅ローンを組む際にはカードローンの解約は必須
住宅ローンの申込では、かなりの確率でカードローンの契約の有無を聞かれます。その時点での借入がなくても、住宅ローン会社は念のため、今後申込者が利用限度額分借りたと仮定して審査を行うので、審査そのものに通りにくくなりますし、仮に通っても融資額が少なくなる場合が多いです。
住宅ローンを組もうと考えている場合は、絶対にカードローンは解約すべきです。
カードローンの解約手続きはインターネットだけでは完結しない
カードローン会社によって解約手続きの方法は異なりますが、現状大手のカードローン会社はインターネットでの解約手続きを認めていません。
電話、書面郵送、窓口、無人契約機などでの手続きが必要になります。詳しくは各カードローン会社のホームページを参考にしてください(特にこだわりがない場合は、電話が一番ラクかと思います)。
解約の証明をする場合は解約証明書を発行してもらおう
カードローンを解約したことを外部に認めさせる場合は、カードローン会社から解約証明書を発行して貰う必要があります。解約証明書を受け取る方法もまちまちなので、事前にカードローン会社に相談しましょう。
なお、消費者金融に解約証明書を郵送して貰う場合、郵便物が消費者金融からのものであるとわからないように工夫してもらえるケースが大半です。
家族に内緒で借りていたという場合は、事前にお願いしておくといいでしょう(必ず対応してもらえるわけではないので気をつけましょう)。
まとめ
- カードローンを完済しただけでは解約したことにならない
- カードローンを解約するには別途手続きが必要
- カードローンを解約しないと、住宅ローンの審査などで不利になる可能性がある
- カードローンの解約手続きはインターネットでは完結しないことが多い
- 解約証明書があれば解約を外部に証明できる
使わないカードローンはいつまでも契約し続けず、さっさと解約してしまったほうが何かと安全です。解約手続きは難しいものではないので、すぐに始めましょう。