ビットコインを安全・快適に保管できるウォレットの選び方と使い方

近年話題となっている仮想通貨「ビットコイン」。新たな投資対象として非常に有望なものであることは間違いありませんが、できてからの歴史が浅いため、投資家保護の仕組みが十分に進んでいない面もあります。このような環境下では、自分の資産は自分で守るしかありません。

ビットコインを安全に・快適に保管するためには、使いやすいウォレット(財布)が必要不可欠です。今回はビットコインを保管するウォレットの種類と選び方、使い方を解説します。現状、ウォレット選びに悩んでいる方必見です。

ビットコインのウォレットはビットコインを安全に保管するための財布

ビットコインのウォレットとは、ビットコインを保管するために作る、オンライン上の財布のことです。ビットコインは取引所の口座に保管することも出来ますが、現状、ビットコイン取引所には信託保全が義務付けられていない上、セキュリティ面に不安があるところも多いです。

2014年には大手取引所「マウントゴックス」でビットコインが不正に詐取されるという事件もありました。

小額を頻繁に取引するのならば、利便性向上のために取引所に預けっぱなしにしていてもいいかと思いますが、多額のビットコインを取引所に長期的に保管するのは危険と思われます。必ず取引所とは別に別途ウォレットを作成して、安全にビットコインを保管しましょう。

ビットコインのウォレットは5種類にわけられる

ビットコインウォレットは何十何百とありますが、そのいずれも以下の5つのいずれかに分類できます。

安全性 利便性
デスクトップウォレット 中~高
モバイルウォレット 低~中 中~高
Webウォレット
ペーパーウォレット
ハードウェアウォレット

こちらの表を見ていただければわかるかと思いますが、安全性と利便性は概ね反比例する傾向があります。安全性を優先すればセキュリティが強固になる分だけどうしても使いにくくなり、逆に利便性を優先すればセキュリティが手薄になって安全性に問題が出てくる、というわけです。

デスクトップウォレットとは

デスクトップウォレットとは、パソコン上に保管して使うタイプのウォレットです。専用のソフトウェアをパソコンでダウンロード・インストールして使います。ビットコインの公式ウォレットである「Bitcoin Core」も、デスクトップウォレットの1つです。

デスクトップウォレットの良いところは、安全性も利便性もそれなりに高いところです。ウォレットをダウンロードする瞬間はインターネット環境が必要になりますが、その後はオフラインでも使用できます。

そのため、普段はインターネット回線に接続されていないパソコン上に保管すれば、ハッキングの被害に合うリスクはなくなります。多くのデスクトップウォレットはWindowsのみならずMacやLinuxにも対応しています。インターネットに接続すればオンラインでも使えるようになるため、利便性もそこそこです。

ただし、インターネットに常時接続しているパソコン上に保管した場合は、当然安全性は低くなってしまいます。また、パソコンが故障してしまった場合、ウォレットが永久に使えなくなってしまう可能性があります。

モバイルウォレットとは

モバイルウォレットとは、モバイル端末=スマートフォン場に保管して使うタイプのウォレットです。Google PlayやApp Soreなどから専用のアプリをダウンロード・インストールして使います。

モバイルウォレットの基本的なメリットやデメリットは、デスクトップウォレットのそれとあまり変わりありません。端末をインターネット回線から切り離せば安全性が高まりますし、回線に繋げばオンラインで使えるようになります。

デスクトップウォレットにはない大きな特徴としては、スマートフォン上に保管するため持ち運びが便利なことがあげられます。現状ではあまり多くありませんが、ビットコインでの支払いを受け付けている店での会計時などには、モバイルウォレットが役に立ちます。また、外出先でのトレードも用意になります。

ただし、持ち運びができる反面、紛失もしやすいことについては注意が必要です。万が一誰かに拾われてしまった場合の対策として、本人確認の認証などを設定しておくと良いでしょう。また、スマートフォンのセキュリティはパソコンのそれと比べてあまり注意されない傾向があります。

Webウォレットとは

Webウォレットとは、Web上に作成できるウォレットです。Google Driveなどのオンラインストレージサービスをビットコインに特化したものと考えるとわかりやすいかもしれません。

Webウォレットの一番のメリットは、初心者にも使いやすいことです。デスクトップウォレットやモバイルウォレットと違って、最初にソフトウェアをダウンロード・インストールする必要がなく、そうした知識に疎い人でも使えるというのは大きなメリットと言えます。

また、Webに接続できる環境さえあれば、どの端末でも管理ができるというのも大きなメリットです。たとえ端末が壊れてしまっても、Web上に保管されているビットコインには何の影響もありません。

一方、セキュリティはWebウォレットの運営側に一任されるため、安全性はウォレットによってばらつきがあります。個人で管理するよりはプロの運営に任せてしまったほうが良いというのは考えたかとしては間違いではありませんが、一口にプロの運営と言ってもそのサービスの質はピンきりです。

外部からの攻撃に対してどのような対策を行っているか、万が一ハッキングの被害にあった場合どのような回復手段を摂るのかなどは事前に調べておきましょう。

ペーパーウォレットとは

ペーパーウォレットとは、その名の通り紙でできたウォレットです。紙にビットコインアドレスと秘密鍵を印刷し、紙ベースのまま保管するという形を取ります。

ペーパーウォレットのメリットは、安全性が極めて高いことです。今まで紹介してきたウォレットはいずれもWebに接続する際にリスクを追うことになりますが、ペーパーウォレットはインターネットからは完全に切り離された、接続不可能な紙なので、ハッキングに合うことはありません。

反面、一度使ったビットコインアドレスは繰り返し使用できないため、頻繁にビットコインをやり取りするのには全く適していません。あくまでも長期的な保管を目的とする人のためのウォレットと言えます。

また、紙でできている以上、紙をなくしたり、他人に見られたりするリスクはあります。ハッキングにあうリスクと紙をなくすリスク、どちらが大きいと見るかは難しいところですが……。

ハードウェアウォレットとは

ハードウェアウォレットは、ビットコインを保管するために作成された専用端末(ハードウェア)です。感覚的には外付けハードディスクのビットコイン特化バージョンと言ったところです。ペーパーウォレットと同じくオフラインでの長期保管に適していいます。認証システムによって厳重に保管されているぶん、ペーパーウォレットよりも安全とすら言えるでしょう。

一方でパソコンやスマートフォンに簡単に接続できる利便性も備わっており、総じてスキの少ないウォレットであるといえます。欠点は端末の価格がやや高いことです。優秀なハードウェアウォレットは軽く1万円を超えます。また、各種操作が面倒という欠点もあります。

なお、ハードウェアウォレットは様々なウェブサイトで販売されていますが、必ずメーカー直販のものを利用しましょう。それが一番安全です。

現状でおすすめできるウォレット2選


最後に、安全・快適に使えるウォレットを2つ紹介します。

Electrum

Electrumは軽量・多機能なデスクトップウォレットです。公式ウォレットのBitcoin Coreと違い、ブロックチェーン(取引台帳)をすべてダウンロードする必要がなく、インストール後すぐに利用できるのが評価点です。

オフライン環境で取引を行える「コールドストレージ」も備わっており、セキュリティ面も優秀です。日本語対応済なので安心して使えます。

ダウンロード~インストール

ダウンロードの方法はとても簡単です。まず、Electrumの公式サイトにアクセスして、Webサイトの右上の「Download」をクリックします。ウェブサイトは英語ですが、ソフトは日本語対応なので気にしないでも大丈夫です。

ダウンロードしたら、ファイルを実行してインストールします。作成するウォレットを尋ねられた場合は「Standard Wallet」を選んでください。

手続きをすすめると、ウォレットのseedと呼ばれる12種類の英単語が表示されます。これはパスワードのようなものであり、非常に重要なため、他人に見られない方法でメモしておきましょう。メモをとるのが面倒という場合は、コピーアンドペーストでメモ帳にコピーして保存しても良いでしょう。

インストールが終了したら、忘れずに日本語化をしておきます。タブの「Tools」から「Preference」を選択し、「Appearance」タブの「Language」欄を「Japanese」して再起動すればOKです。

TREZOR

TREZORはビットコインはもちろん、それ以外の幾つかの仮想通貨(アルトコイン)も保管できるハードウェアウォレットです。値段は通常で1万5000円前後とやや高価ですが、安全性も利便性も十分で、価格に見合った価値は十分にあります。設定がちょっとややこしいですが、当サイトにあるとおりに実行すれば大丈夫です。

まず、TREZORの端末を購入します。公式サイトからも購入できますし、Amazonでも購入できます。

届いたらまず、箱の上下に貼ってある銀色のシールを確認しましょう。これは一度剥がすと貼り直せないシールで、外部の者によって勝手に開封されていないことを証明するためのものです。万が一個のシールが剥がれていた場合は至急メーカーに連絡しましょう。

シールが剥がれていなかった場合は自らそれを剥がして箱を開封し、TREZOR本体とパソコンを付属品のUSBケーブルで接続します。

次に、Google ChromeでTREZOR公式サイトにアクセスして設定を進めていきます。ブラウザは必ずしもGoogle Chromeである必要はないようですが、Google Chromeを使うのが一番確実なようです。言語が英語になっている場合は、右上の「English」をクリックして日本語に変更してください。

ChromeでTREZOR公式サイトを開いたら、中央あたりに表示されている「Chromeにインストールする」をクリックすればインストールされます。

まとめ

  • ビットコインを安全に保管するためにはウォレットが必要不可欠
  • ウォレットの安全性と利便性は反比例する
  • 安全に保管したいのならばハードウェアウォレットがおすすめ

ビットコインはFXなどと比べて消費者保護が進んでいないため、自分の身は自分で守るしかありません。ウォレットを活用して、資産を守りましょう。