いまさら聞けないビットコインの発行の仕組みは?

久々にビットコインが1BTC=100万円を超え、にわかに活気が戻ってきた仮想通貨業界。これを機会に仮想通貨投資に対して興味を持ったという方も少なくないでしょう。しかし、仮想通貨がどのようなものなのかをよく知らないままに投資をしてしまうのは非常に危険です。特に仮想通貨の新規発行の仕組みについては、最低限知っておくべきです。

今回の記事では仮想通貨が新たに発行される仕組みと、その上限についてお話いたしますので、それを理解した上で投資を行うようにしましょう。

多くの仮想通貨には「発行上限」がある

法定通貨には見られない仮想通貨ならではの特徴に、「発行上限が予め定められていること」が挙げられます(一部上限がないものもあります)。例えばビットコインの発行上限は2100万枚、ライトコインは8400万枚、モナコインは1億512万枚、リップル(XRP)は1000億枚です。

発行上限があると、インフレが起こりづらくなります。法定通貨では通貨を発行しすぎてインフレになることがありますが、多くの仮想通貨は予め発行上限を定めておくことによってそれを防いでいるのです。

仮想通貨には半減期があり、そのたびに発行ペースが低下する

多くの仮想通貨は発行上限と同時に、半減期も定められています。半減期とは、仮想通貨の新規発行のペースが半分になるタイミングのことです。

例えば、ビットコインの新規発行ペースは当初「約10分につき50BTC」でしたが、2012年に来た最初の半減期の後には「約10分につき25BTC」となり、2016年の2回目の半減期の後には「約10分につき12.5BTC」となりました。

次回の半減期は2020年頃に来る見通しであり、その後は「約10分につき6.25BTC」となります。半減期が来るたびに新規発行のペースは半分になり、2140年にすべての通貨の発行が終了します。このことは確定事項であり、将来変わることはありません。

半減期が設定される理由はいくつかあります。1つ目の理由は「最初に速いペースで発行して市場に十分に普及させるため」です。仮にビットコインが半減期を設定せず、2140年まで常に一定のペースで供給される仮想通貨だった場合、2019年7月時点での発行枚数は約180万枚となります。これでは十分に多くの人に行き渡りません。

しかし、実際にはビットコインは半減期を設定しているため、2019年7月時点ですでに約1700万枚が発行されています。それ故に多くの人に行き渡っています。多くの人に行き渡ればそれだけ知名度も向上しますし、取り入れようとする店舗や企業も増えます。最初に速いペースで発行すると、市場に定着しやすくなるのです。

2つ目の理由は「半減期によってインフレを抑制し、価格を安定・上昇させるため」です。あくまでも一般論ですが、仮想通貨は半減期が来ると価格が上昇する傾向にあります。市場が新規発行ペースが鈍ることを反映させるためです。価格の上昇、あるいはそこまで行かずとも安定は、ビットコインホルダーにとっては望ましいことです。

新規発行されたビットコインはどのように市場に放出される?

2019年現在、ビットコインは約10分に月12.5BTC新規発行されているわけですが、このビットコインは一体誰に与えられているのでしょうか。答えは「マイニングに成功したマイナーに与えられている」です。

この仕組みをより詳しく理解するためには、ビットコインのマイニングという仕組みを知る必要があります。

ビットコインのマイニングとは、ブロックチェーンのブロックを新たに生成し、その見返りとして報酬をもらう行為のことです。ビットコインの健全性はブロックチェーンによって支えられており、この健全性を支える作業を手伝った見返りとして、報酬が与えられるのです。

マイナーに支払われる報酬は「新規発行されたビットコイン」と「ビットコイン利用者が支払った手数料」から成り立っています。マイニングに成功すると、新規発行されたビットコインも受け取れるのです。

なお、マイニングとは具体的にはどのような作業かといいますと「極めて複雑で難しい計算」です。その詳しい内容については、別記事で解説していますので、そちらも参考にしてください。

ビットコインの新規発行分を獲得する「マイニング」が儲からない理由

仮想通貨に投資するなら発行上限が決まっている通貨のほうがいい?


前述の通り、仮想通貨には予め発行枚数が決められているものもありますが、そうでないものもあります。仮想通貨を投資の対象として考えるのならば、発行枚数が決められているものを選んだほうがいいようにも思えますが、実際のところはどうなのでしょうか。

これについてはなんとも言えません。確かに発行枚数が決められていたほうが、価格が上昇しやすい一面はあります。

しかし、当然ながら仮想通貨の価値は発行枚数だけによって決まるものではありません。発行枚数とはいわば仮想通貨の供給面だけにスポットを当てたものであり、実際には需要がなければ意味がないからです。

例えばイーサリアムは発行枚数の上限が定められていませんが、その仕組に対する期待から多くの需要を集めており、結果として仮想通貨の時価総額ランキング2位に収まっています。逆に発行枚数が定められているにもかかわらず、時価総額ランキングが100位以下、というものも珍しくありません。

発行枚数の有無はあくまでもファクターの1つに過ぎず、実際の仮想通貨の価格はもっと複雑な複数の要因をもとに決まる、と考えましょう。

まとめ

  • ビットコインを筆頭に、多くの仮想通貨には発行上限が定められている
  • ビットコインは半減期が来るたびに発行ペースが半分になる
  • 半減期は仮想通貨の普及を促進すると同時に、インフレを防いで価値を安定・上昇させる効果がある
  • 発行枚数の上限は投資に有利に働くこともあるが、実際の仮想通貨価格はそれ以外の要因にも大きく左右される

仮想通貨の仕組みを知ると、仮想通貨投資がもっとはかどります。よく学んだ上で、投資を行いましょう。