汚れてしまった硬貨をピカピカにする魔法の裏技とは?洗わないほうがいいケースも!

硬貨は紙幣にすると長持ちするため、今から数十年前に作られたものも当たり前のように流通しています。しかし、いくら頑丈であっても、人の手を減ればそれだけ消耗していきます。

昭和に作られた硬貨ともなればかつての光沢は失われてしまって当たり前です。今回の記事では、こうして汚れてしまった硬貨に元の輝きを与える方法を紹介いたします。

硬貨の洗浄は合法?違法?

日本には「貨幣損傷等取締法」という法律があります。この法律を持って「硬貨の洗浄は違法である」と考える人もいるようですが、実際に硬貨を軽く洗浄したことで逮捕されたり賠償を求められたりすることはまずないでしょう。

そもそも貨幣損傷等取締法とは、「貨幣(かへい)はこれを損傷(そんしょう)し又は鋳(い)つぶしてはならない。」という法律です。少し難しいいいまわしですが、要するに貨幣≒硬貨を損傷させたり、鋳つぶしたり(溶かしたり)してはいけない、という法律です。

例えばお酢で貨幣を洗浄するような行為は、それを行った後でも貨幣として使用できることから、損傷には該当しないという考え方が一般的です。もちろん、すべての法律関係者が同じように考えているわけではありませんが、法律により罰せされるリスクはほぼ0です。

参考:弁護士ドットコム 硬貨の清掃は違法なのか?

一体なぜこんな法律があるのか?

実は、硬貨の中には、その額面金額よりも製造原価のほうが高いものがあります。例えば1円玉の原価は約3円ですし、5円玉の原価は約7円です。10円玉の原価は10円でほぼトントン、それ以上の金額の硬貨、及び紙幣は額面金額のほうが上となっています。

このような性質上、1円玉や5円玉などの硬貨を元の状態に溶かして売れば、それだけで儲けることも可能なのです。しかしそのようなことをやられてしまっては硬貨が十分に流通しなくなり、日本経済に混乱をもたらすことになるため、このような法律が作られたのです。

……ちなみに、硬貨を曲げるのは損傷に該当するため、マジシャンはコインを曲げるマジックをする際には海外のコインを使用するそうです。特にハーフダラー(アメリカの50セント硬貨)はその大きさと手軽さから人気です。

硬貨を綺麗にしてみよう!

日本では現在6種類の効果が流通しており、その材質は効果によって異なります。当然、正しい磨き方も効果によって異なります。例えば、1円玉を綺麗にする方法と、10円玉を綺麗にする方法は別物です。ここを混同してしまうとかえって汚れたり、腐食してしまったりする可能性があるため気をつけましょう。

1円玉をきれいにしよう!

1円玉を綺麗にしたい場合は、歯磨き粉や消しゴム、研磨剤(金属磨き)などを使って表面を磨くのが基本です。中でも日本磨料興業が販売している金属磨きは、金属を手軽かつ安価に綺麗にできるものとして広く使われています。

ピカールには液状のもの、ケアー(クリーム状)のもの、ネリ(更に粘性の高いもの)があります。

これらを用意するのが面倒という場合は、前述の歯ブラシや消しゴムなどでも十分でしょう。汚れを何度もこすっていけば、だんだんきれいになっていくはずです。

1円玉は酸で磨いてはいけない

皆さんも御存知かと思いますが、1円玉はアルミでできています。アルミは総じて酸に弱いため(例えばアルミホイルの上に梅干しを長時間おいて多くと溶けてしまいます)、お酢やサンポールなどを使った方法はうまくいきません。腐食したり変色したりで、かえって劣化する可能性が高いです。

5円玉をきれいにしよう!

5円玉は黄銅でできています。黄銅はアルミと違って酸に強いため、お酢やサンポール、クエン酸などを使った方法が使えます。梅干しや醤油、ソースなどでも磨けないことはありませんが、匂いがついてしまうことを考えるとあまりお薦めはできません。

おすすめはクエン酸です。クエン酸に数分間つけた後に歯磨きで表面をこすると、それだけでかなり綺麗になります。クエン酸自体はドラッグストアやスーパーで売っている他、Amazonでも買えます。

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お酢を使う場合は、そのまま使ってしまうとさんが強すぎて赤く変色してしまうことがあるため、水で薄めて使うといいでしょう。つける時間も短めでOKです。使った後は表面をしっかりと水洗いし、表面を拭き取りましょう。

10円玉をきれいにしよう!

10円玉の磨き方は、基本的には5円玉と同じでOKです。つまり、酸を用いて磨きます。

50円玉をきれいにしよう!

50円玉は白銅でできています。白銅に対しては、酸はあまり聞きません(全く無意味というわけではありませんが)……。したがって、磨くためには前述のピカールや歯磨き粉などを用意する必要があります。磨き方は1円玉とほぼ同じでOKです。

100円玉をきれいにしよう!

100円玉は50円玉と同じく白銅でできています。やはり酸はあまり聞かないので、ピカール派や磨き粉などを使いましょう。

500円玉をきれいにしよう!

500円玉はニッケル黄銅でできています。こちらもやはり酸の漬け置きだけでは不十分なので、ピカールや歯磨き粉を使って磨きましょう。

手で磨くのは面倒!自動で硬貨を磨ける機械ってないの?

世の中には「超音波洗浄機」という機械があります。これは文字通り、超音波を使ってものを綺麗にするための機械です。主にメガネや医療器具、電子機器や機械部品を洗浄するためのものですが(メガネ屋には超音波洗浄機が置いてあることも多いです)、硬貨を綺麗にすることも不可能ではありません。

ただ、当然メガネ屋の店頭の超音波洗浄機で硬貨を洗うわけにも行きませんし、お金を洗うためだけに自ら購入するのももったいないので、基本的には自分で磨いたほうがいいでしょう。

予めきれいに磨かれた硬貨がほしい!

コレクション用の綺麗な効果がほしいという方には、自分で磨くよりも、造幣局が販売しているプルーフ硬貨の購入をおすすめします。プルーフ硬貨とは、貨幣表面を鏡のように磨き上げた特別な硬貨です。通常の硬貨と同じように使えますが、もっぱらコレクションの用途に使われています。

上の画像はAmazonで販売されている平成26年のプルーフ硬貨セットです。ひと目見ただけで、通常の硬貨とは輝きが全く違いのがわかるかと思います。いくら素人が頑張ったところで、個々までの輝きは出せるものではありません。

引用:Amazon

なお、プルーフ硬貨は特別な製造過程を経ていることもあり、その価格は額面金額と比べると高めに設定されています。例えば、最新の平成31年プルーフ貨幣セットは、額面金額は合計666円ですが、販売価格は7560円(年銘板なし)もしくは7714円(年銘板あり)となっています。コレクター商品なので相応の値が張ることは覚悟しておきましょう。

古銭や記念硬貨は洗わないほうがいい!?

古銭や記念硬貨などを売りたい場合は、自分の手では洗わずにそのまま買取業者に持ち込むことをおすすめします。理由は簡単で、買取業者はそれぞれ専用の洗浄機を持っており、そちらで綺麗にしてくれるからです。

素人が下手に綺麗にしようとすると、表面に傷がついたり変色したりして、価値が下がるかもしれません。特に金貨は金属では比較的柔らかいため、激しくこすると変色・変形の原因になります。より高い買取価格を目指すのならば、そのまま査定に出すのが最も合理的です。

まとめ

  • 硬貨を綺麗にしたい場合は、それぞれの硬貨に合った磨き方を実践する
  • 予めきれいに磨かれた硬貨が欲しいという場合は、造幣局からプルーフ硬貨を購入すると良い
  • 古銭や記念硬貨の高価買取を目指す場合は、下手に磨かずにそのまま買取業者に持ち込んだほうが良い

硬貨は実は意外と簡単に磨くことができます。手元にある効果をピカピカにするのは、意外と達成感があります。まずは試してみてください。