借金の取り立てが守るべき「7つのルール」とは?

「借金取りは24時間365日こちらの都合などお構いなしにやってきて、大声で怒鳴り立ててくる……」そんなイメージをお持ちの方は少なくないかと思います。

しかし、ご安心ください。あれはあくまでも「ドラマの中での話」です。実際の借金の取り立ての方法、時間帯などは法律で厳しく規制されているため、正規の金融機関から借りたのなら怖い目に合うことはまずありません(もちろん、返済をしなくていいというわけではありませんが)。

今回の記事では借金取りが守らなければならないとされている8つのルールと、万が一それに違反する取り立てにあったときの対処法をまとめて紹介いたしますので、取り立てに関して悩んでいるという方はぜひご一読ください。

借金の取り立てが守るべき「7つのルール」

借金取りの取り立ての方法については「貸金業規制法」という法律で規制されています。

これは貸金業者(消費者金融、カードローン会社、クレジットカード会社など)を対象とした法律であり、ここに該当する業者は以下の8つのルールを守らなければならないとされています。

威迫するような言動の規制

威迫とは他人を脅したり、不安を感じさせたりすることです。具体的に言えば

  • 暴力的な態度をとること
  • 大声を上げたり、暴言を吐いたりすること
  • 大人数で押しかけたりすること

などはすべて禁止されています。また、債務者が返ってほしいと意思表示をしたにもかかわらず、居座ることも規制されています。

「威迫」に該当する言動を正確に定義することは難しいのですが、大きな消費者金融等では「取り立てに行くときは最大で2名まで」などの厳しい社内ルールを適用しています。威迫とみなされないように最新の注意を払っているのです。

大手はたいてい、このようなかなり厳し目の社内ルールを持っています。たかが少額の取り立てのために強引な手法を使って、その結果行政処分など受けることになってしまっては溜まったものではないからです。

時間帯の規制

借金の取り立てをしていい時間帯は午前8時~午後9時までと定められています。ここで言う取り立てとは自宅報恩の他に電話などによる連絡も含まれています。

ただし、正当な理由があるとき、例えば債務者が上記の時間帯に全く連絡が取れないときなどは連絡が来ることもあります。「正当な理由」は明確に定義されているわけではないので、ケースバイケースで判断することになります。

自宅以外の場所への取り立ての規制

借金取りが直接訪問してもいい場所は原則として債務者の自宅のみと定められています。勤務先に訪問することはありません。ただし、勤務先への電話などでの連絡は、正当な理由がある(何回連絡をしても返してこない場合など)場合は認められます。

債務者以外に借り入れの事実を明らかにすることへの規制

借金取りは、債務者がお金を借りているという事実を第三者(家族や勤務先なども含む)に知らせてはいけないということになっています。立て看板や張り紙などで「金返せ」と伝えるのももちろんアウトです。

ただし、債務者が自分の意志で、もしくはうっかり債務の事実を第三者に知らせた場合は、当然ながら借金取りの責任にはなりません。

他の業者の利用を勧めることへの規制

借金取りは、他の業者から借り入れをして、そのお金を使って返すように債務者に要求してはいけないと定められています。その業者が正規の金融機関であったとしてもです。

ただし、債務者が自分の意志でおまとめローンなどを利用し、もとからあった債務を返済することは禁止されていません。

債務者および保証人以外への取り立ての規制

借金を返す義務を追うのは、債務者および保証人のみです。そのどちらにも当てはまらない人は、たとえ家族や親友であったとしても返済の義務を全く負いません。借金取りがそうした第三者に対して返済を求めるのは明確なルール違反です。

債務整理後の取り立ての規制

債務者が弁護士や司法書士に債務整理を依頼した場合、業者側にはその旨を知らせる通知が行きます。この通知を受け取った業者は、一切の取り立てをしてはいけないことになっています。

合法な取り立てはどのような流れで行われる?

上記の通り、借金の取り立ては厳しく規制されているわけですが、だからといって全ての取り立て行為が違法というわけでもありません。正規の金融機関は慈善事業でお金を貸しているわけではないため、返済が遅れれば当然合法的な形で取り立てを行います。

では、正規の金融機関はどのような流れで取り立てを行うのでしょうか。取り立ての順序は金融機関ごとに微妙に異なりますが、大まかには以下のような手順を踏みます。

まずは電話で連絡する

大抵の消費者金融は直接訪問の前に電話で取り立てを行います。返済遅れの大半は悪意のない払い忘れによるものであり、そうしたものにまでわざわざ人を派遣するのは非効率であり、印象も悪くなるからです。

連絡先は基本的には携帯電話ですが、つながらない場合は固定電話に掛けられることもあります。固定電話に掛けられるのが嫌だという場合は、携帯電話に必ず出ましょう。見落とした場合は、すぐに折り返しの連絡を入れましょう。

電話の頻度は基本的に毎日、1日あたりの回数は3回としているところが多いです。3回というのは短時間に連続でかかってくるという意味ではなく、朝・昼・夜に1回ずつ、といった塩梅です。担当者は債務者の生活スタイル(=電話に出られる時間)をよく知らないので、とりあえずいろいろな時間帯に連絡して様子をうかがうのです。

電話の内容は至って事務的です。担当者から支払いが遅れているという旨が伝えられますので、いつ支払うか話せばOKです。質問や相談がある場合は応じてもらえますが、なんにせよ延滞した以上は遅延損害金を支払うことになります。

自宅に書類送付

債務者が電話に出なかった場合、金融機関は自宅に書類を送付することが多いです。封筒には銀行や信用金庫の場合は社名が記されることが多いようですが、消費者金融の場合はそれとはわからない名前で送ってくることもあります。

書類の内容は基本的には上記の電話のそれと同じで、延滞が発生していること、支払い金額、支払期限などが記されています。延滞が長引くほど、文面も厳しいものになります。無視し続けてどうにかなるものでもないため、なるべく早く支払うべきですし、それが難しい場合は弁護士に相談しましょう。

勤務先に電話をかける

書類の送付に対しても反応しなかった場合、金融機関は勤務先に電話をかけてきます(前述の通り、勤務先への電話での連絡は正当な理由がある場合は認められます)。電話の内容などは、携帯電話の場合と特に変わりないようです。

自宅訪問

上記の手段をとってもなお効果がなかった場合、金融機関は自宅への訪問を行います。本人以外が出たとしても、要件を明かすことはありません。

これらの取り立ても無視していると、やがて法的措置→裁判、そして差し押さえとなることもあります。延滞を放置しても何もいいことはありませんので、必ず初期の段階で対応するようにしましょう。

違法な取り立てにあった場合はどうすればいい?

銀行や大手の消費者金融が違法な取り立てを行うことはまずありませんが、それでも万が一違法な取り立てにあってしまった場合は、警察か弁護士に相談しましょう。緊急を要する場合は警察に、それほどでもない場合は弁護士に連絡してください。

まとめ

  • 借金取りは取り立てにおいて様々なルールを守る必要がある
  • 最も、取り立てのすべてが禁止されているわけではない
  • 違法な取り立てにあった場合は警察や弁護士に相談する

正規の金融機関で借りたのならば違法な取り立てに合うことはまずないかと思いますが、それでも万が一あってしまった場合はどのように行動すればいいのか知っておくことは非常に大切です。今回の記事の内容は、よく抑えておきましょう。