借金が返せない学生が一刻も早く債務整理すべき理由とは

最近、借金を抱える学生が増えてきています。その理由は学費の高騰や親からの仕送りの低下から単なる遊び過ぎやソーシャルゲームへの過剰な課金までさまざまですが、なんにせよ学生だからという理由で借金が免除されるわけもありません。

どんな理由があるにせよ借りたものは返すのがこの世の大原則ですが、一方でそうは言われても無い袖は振れない、という方もいらっしゃることでしょう。そうした悩みは一人でいつまでも頭を抱えていたり、イライラしたりしているだけでは全く解決しません。

そこで今回は、そういった悩みをお持ちの方のために今回の記事では借金を合法的に減らす「債務整理」について紹介いたします。

債務整理は合法的な手続きであり、メリットが大きく、デメリットも学生という立場なら気になりません。

就職でのトラブルや親バレにはどう対処すれば良いのかなどもまとめて解説いたしますので、今借金で悩んでいる方は是非参考にしてください。5分間読むだけで、解決の糸口が見つかるはずです。

なお、ここで言う「学生が抱えるローン」に奨学金は含みません。奨学金の返済で悩んでいる方は、以下の記事を参考にしてください。

学生が借金をするのはおかしなことではない!


「もしかして学生なのに借金しているのは自分だけなのでは……?」という疑念を抱いている方は少なくないかと思いますが、ご安心ください。学生でも借金をする人はじつは少なくありません。

そもそもそういう需要があるからこそ学生ローンという金融商品があるわけです。実際にどれくらいの学生が借金をしているのかという明確な統計はありませんが、少なくともわざわざ企業が特定の金融商品を用意する程度の市場規模があり、そこには借りる人がいるのです。

「そんな人は周りに見当たらない」と思われるかもしれませんが、それはただ単に借金の存在を隠しているからです。あなたもわざわざ周りに借金していることを伝えたりはしないでしょう。ただそれだけの話しです。

このような傾向は日本に限った話ではなく、例えばアメリカでは4400万人が学生ローンを抱えており、その合計金額は170兆円(日本の国家予算の1.7倍!)にも登ることがStudent Loan Heroの調査によってわかっています。(参考記事:学生ローンが離婚の原因に? 最新調査で分かった、結婚生活への影響)日本でもアメリカでも、学生が借金をするのは当たり前のことなのです。

ついつい借りすぎてしまい、借金の返済が滞ってしまう学生もまた少なくありませんが、その殆どは無事に借金問題を乗り切り、進学・就職しています。債務整理という、合法的に借金を整理・減額できる制度を使っているからです。学生で借金があるからと言って、過剰に将来のトラブルを恐れる必要はまったくないのです。

債務整理って何?

学生は社会人と比べて収入が少ないため、借入額が少ない場合でも返済が滞ってしまうことがままあります。こうした場合には、無理をせずに債務整理をするのが最善手です。

債務整理と聞くと「なんだかハードルが高そう」「財産をすべて没収されそう」「就職時に不利になりそう」とイメージされる方も多いかと思いますが、実際の債務整理はそこまで難しいものではありませんし、その内容も人道的です。

就職活動で借金の存在がバレることもまずありません。債務整理は一般的なイメージよりも遥かにリスクが少なく、それでいてメリットが大きいものなので、返済に悩んでいる学生は今すぐ検討すべきです。

債務整理を後回しにしても、良いことは何もありません。むしろ債務がジリジリと増え続け、金融機関からの取り立てに悩まされ、その結果精神バランスにも悪影響が出るなど、ろくでもないことばかりがおき続けるはずですので、この記事を読み終わったらすぐに手続きに向けて動き出しましょう。

債務整理の種類は実質3種類

債務整理には

  • 任意整理
  • 特定調停
  • 個人再生
  • 自己破産

の4種類があります。このうち特定調停はほぼ任意整理の下位互換であるため、実質的な選択肢は

  • 任意整理
  • 個人再生
  • 自己破産

の3つとなります。それぞれの主な特徴を表にまとめると以下のようになります。

各債務整理の特徴
債務整理の名称 概要 メリット デメリット
債務整理 債権者と債務者の私的な話し合いによって将来の利息支払いを免除する。
  • 比較的短時間で終了する
  • 債務が複数ある場合、一部の債務だけを選択して整理できる
  • 債務の減額幅が少ない
  • 収入がないと選べない
  • いわゆる「ブラックリスト」に掲載され、一定期間借り入れができなくなる
個人再生 裁判所を通じた手続きによって、借金を原則5分の1に減らす。
  • 債務が大幅に減額できる
  • 住宅や自動車がある場合、それを手放さなくても済む
  • 手続きに時間がかかる
  • 収入がないと選べない
  • 借金額が少ない場合、メリットが小さくなる
  • いわゆる「ブラックリスト」に掲載され、一定期間借り入れができなくなる
  • 官報(国の機関誌)に名前と住所が掲載される
自己破産 裁判所を通じた手続きによって、借金を原則0にする。
  • 債務が0になる
  • ある程度の財産を手元に残せる
  • 収入がなくても選べる
  • 手続きに時間がかかる
  • いわゆる「ブラックリスト」に掲載され、一定期間借り入れができなくなる
  • 官報(国の機関誌)に名前と住所が掲載される
  • 高額な財産を持っている場合、差し押さえられる
  • 免責決定が下されるまでの間、弁護士や警備員など一部の職業につけなくなる

任意整理とは

任意整理は、債務者と債権者の私的な話し合いによって将来の利息支払いを免除してもらう方法です。元本がそのままなので一見あまりメリットが無いようにも見えますが、実際のところ毎月の負担はかなり減ります。

例えば金利18%、返済期間3年(36回払)、元利均等方式で50万円を借り入れた場合、合計で65万721円を返済しなければなりませんが、債務整理するとこれを50万円まで減らせます。毎月の返済額も1万8076円から1万3889円にまで減ります。

問題は任意整理がうまくいくのか、ということですが、大抵の場合はうまくいきます。債権者である金融機関が一番困るのは、債務者に元本そのものを減らす個人再生や自己破産をされることです。下手に任意整理を突っぱねると、困窮した債務者がそれらを選びかねないため、大抵の場合は任意整理に応じてもらえます。

個人再生とは

個人再生とは、裁判所を通した手続きによって、借金を原則として5分の1にまで減らす制度です。具体的には、以下のように減額されます。

借金の金額と最低弁済額
合計借金額 最低弁済額
100万円未満 借金全額
100万円以上500万円未満 100万円
500万円以上1500万円未満 借金額の5分の1
1500万円以上3000万円未満 300万円
3000万円以上5000万円以下 借金額の10分の1
5000万円を超える 選べない

個人再生の最大のメリットは、任意整理と比べると借金の減額幅が大きいことです。利息しかカットできない任意整理と、元本まで大幅にカットできる個人再生では、後者のほうが圧倒的にメリットが大きいです。裁判所を通すため、債権者の意見に左右されることもありません。

一方で収入がないと選べない、借金額が少ない場合はメリットが少なくなるなど、見逃せない欠点もあります。学生の場合は借金額が100万年を超えることはほぼないため、個人再生をしても意味がないケースが多いです。

自己破産

自己破産とは、裁判所を通した手続きによって、借金を0円にする仕組みです。個人再生をより極端にしたようなものであり、その圧倒的な減額幅が最大のメリットです。裁判所を通すため、債権者の意見に左右されることもありません。

一方で他の債務整理と比べるとデメリットも大きく、中でも高額な財産を持っている場合は差し押さえられてしまうというのは無視できません。効果が大きいぶん、デメリットも多岐にわたるため、慎重に選ぶべきです。

学生に最も向いている債務整理はどれ?

基本的には任意整理が最も穏当な選択肢です。デメリットが最も少ないですし、手続自体も短くて済むからです。ただし、任意整理の減額幅は小さいため、その程度の減額では同しようもない、ということもまああるでしょう。そのような場合には自己破産が最もおすすめです。逆に個人再生は、学生ができる程度の借金額の場合には硬貨をほとんど発揮しないため、選択肢に入ることはまずないでしょう。

自己破産は債務整理の中でももっともメリットが大きく、バイトをしていなくても選べるからです。反面デメリットも大きいため、通常はそう簡単には選べないのですが、学生の場合はそのデメリットがほとんど気になりません。

手続きに時間がかかる

自己破産は裁判所を通した手続きであるため、任意整理と比べると時間がかかりますが、社会人と比べて時間に余裕がある学生ならば特に問題にはならないでしょう。

いわゆる「ブラックリスト」に掲載され、一定期間借り入れができなくなる

自己破産をすると通常、5年~10年の間はブラックリストに掲載され、新たな借入ができなくなります。しかし、これは任意整理や個人再生にも言えることです。自己破産の場合は少しだけブラックリスト掲載期間が長くなりますが、どの債務整理を選んでも一定期間借り入れができなくなることには変わりないのです。

官報(国の機関誌)に名前と住所が掲載される

自己破産をすると国の機関師である官報に名前が記載されますが、官報を読む人などほとんどいません(この記事で初めて官報というものの存在そしった方も少なくないのでは?)。官報の主な読者は

  • 一部の市役所職員や税務署職員
  • 金融機関の融資担当者など
  • 闇金業者

などです(闇金業者が官報を読むのは、正規の金融機関から借りられなくなった自己破産者にDMを送るため)。これらに知り合いがいない、という場合は、特に気にする必要はないでしょう。

高額な財産を持っている場合、差し押さえられる

自己破産をすると原則として時価20万円以上の財産は没収されてしまいます。実際に没収されることが多いのは家、土地、そして自動車ですが、学生はこれらの効果な財産を殆ど持っていないため、実質的にはすべての財産を守れることになります。

免責決定が下されるまでの間、弁護士や警備員など一部の職業につけなくなる

自己破産の手続き中は弁護士、司法書士、行政書士、警備員、建設業、宅地建物取扱業など、一分の仕事につけなくなってしまいます。社会人にとってはそれなりに大きな問題ですが、学生の方にとっては特に関係のない話です。

債務整理をすると就職活動に影響が出る?

債務整理をしても、就職活動に影響が出ることはまずありません。債務整理をしたことが記載されているのは、いわゆるブラックリストと官報(個人再生・自己破産)ですが、どちらも一般企業の担当者はまず目にしないからです。

ブラックリストというのは正確に言えば、金融機関の間で共有されている信用情報です。あなたの信用情報を参照できるのはあなた自身と、あなたが借金の申し込みをした時に審査を行う金融機関だけです。どちらでもないあなたの就職活動先の企業がブラックリストを合法的に手にすることはありません。採用の際に信用情報の提出を求められることもありますが、極めて稀なことです。

一方、官報は全国で販売されており、Webでも公開されているため、誰でも読もうと思えば読めますが、一般企業の担当者が目にすることはまずありません。それどころか官報の存在すら知らない、知っていても債務整理車の情報が載っていることは知らない、という人が大半でしょう。

例外として、自己破産をした場合は手続き期間中は特定の職業に就けなくなるので注意が必要です。ただしこの場合も、手続きが終われば問題なく(自己破産の経験がない人と同じように)すべての職業に就けるようになるので過剰に心配する必要はありません。

自己破産にかかる期間(免責決定までの期間)は概ね半年程度ですので、少しでも早めに手続を始めることが大切です。

親や友人に借金がバレることはない?

親や友人の場合も、ブラックリストや官報からバレることはまずありませんが、親の場合は別ルートからバレることもあります。

親が保証人になっている場合

親が子供の保証人になっている場合、子供が債務整理をすると親元に請求が行きます。保証人とは債務者が返済できなくなった場合にそれを肩代わりしなければならない人のことです。

保証人には通常の「保証人」とより大きな責任を持つ「連帯保証人」があります(参考:借金の連帯保証人になることは地獄への片道切符)。基本的に他人の保証人にはなるべきではありませんが、親が子供の保証人になるケースは多々あります。

ただし、最近は保証人不要な学生ローンも増えてきています。保証人不要のローンを使っている場合は、当然債務整理をしても保証人の元に請求は行かず、必然的に親バレも防げます。

親と同居している場合

債務整理を始めると、金融機関や裁判所などから郵便物が届くことがあります。また、債務整理の手続きを始める前に債権者から督促が自宅にかかってくることもあります。このようなルートから親に借金の存在がバレるケースは実は少なくありません。

これを防ぐために有効なのが弁護士ですが、自己破産で弁護士を雇おうとするとそれだけで数十万円の着手金がかかることも珍しくありません。自己破産まで追い詰められている学生がこれだけの費用を用意するというのは難しいでしょう。親と同居しているという場合はバレるのを覚悟で話してしまったほうが良いかもしれません。気は乗らないかもしれませんが……。

費用がない場合は法テラスへ相談

任意整理でも自己破産でも、債務整理には費用がかかります。この費用をどうしても捻出できないという場合は、法テラス(日本司法支援センター)に相談することをおすすめします。法テラスとは様々な法的トラブルへの解決方法を案内してくれる相談窓口です。無料相談や弁護士費用の建て替えなどもあるため、一人で立ち行かなくなった場合はとりあえずでいいので相談してみましょう。

まとめ

  • 学生が借金をするのは日本でもアメリカでも珍しくないこと
  • 債務整理には3つの方法があり、学生におすすめなのは任意整理か自己破産
  • 債務整理をしても就職活動で不利になることはまずない
  • 親が保証人の場合、同居している場合はバレる可能性がある
  • 解決方法が見つからない場合は法テラスに相談すると良い

借金問題は早いうちに着手したほうがその解決を早められます。今悩んでいるという方は、早速法テラスに相談するなどして解決に移りましょう。