高く家を売るのは意外と簡単!素人でも実践できる「4つのコツ」とは

家を売るのをなんとなく選んだ不動産屋に任せきりにしている方、そのやり方では100万円以上損をするかもしれません。

家というのはもともとの取引額がかなり高いものですので、ちょっとした要素で値段が数百万円上下することもザラです。そのように高く売れる可能性を秘めた家を適当に売ってしまうのは、なんとももったいない話です。

「そう言われても、今まで家を売ったことなんてないからどうすればいいのかわからない……」ご安心ください。今回の記事では、初めて家を売る人でも簡単に実践できる、高く家を売る4つのコツをご紹介いたします。

いずれも大手不動産売買サイト「HOME4U」で実際に家を売った9割以上の人が「やってよかった」と答えているものばかりですので、是非参考にしてください。

家を売る際の大まかな流れ

家を高く売る具体的な方法を紹介する前に、まずは家を売る際の大まかな流れを確認しておきましょう。この流れを知っておくだけで、高く売るのがずっと簡単になります。

  • 手順1:相場を調べる(市場調査)
  • 手順2:不動産会社選び~契約
  • 手順3:内覧
  • 手順4:価格交渉~契約

上記の流れを把握した上で、家を売る際に是非実践していただきたい「4つのコツ」を紹介いたします。

手順1:一括査定サービスを利用する

自分の家がどれくらいで売れるかというあたりを全く付けずに、いきなり街の不動産屋に駆け込むのはとても危険です。そこで提示される価格が適切なのかどうかが判断できないからです。

実際の価値に対して安すぎる価格をつけて損をするのも、高すぎる価格をつけて全く売れないというのも嫌でしょう。そうならないように、相場を調べることが大切なのです。

家の相場を調べる方法はたくさんあります。例えば不動産情報サイトから自分が売ろうとしている家と似たような条件の物件の売り出し価格を調べるという方法もありますし、土地総合情報システム(国土交通省が提供している情報システム)を使って取引事例を調べるという方法もあります。

しかし、これらの方法はいずれも手間がかかりますし、素人がやることなので間違いを犯してしまいがちです。そこで活用したいのが、不動産の一括査定サービスです。

一括査定サービスとは、文字通り一括で複数の不動産会社に査定を無料で依頼できるサービスです。住所などの入力は1回だけで、多数の不動産会社から査定をもらえます。昔は査定は1つ1つ個別に申し込むのが当たり前でしたが、今はこんなにも便利なサービスがあるのです。

一括査定サービスの良いところは、1回の申し込みだけで簡単に不動産価格の相場を調べられることです。例えば、不動産会社5社に査定を申し込めば、その5社の平均価格が大まかな相場であるとわかります。中には極端に高い価格や低い価格をつける不動産会社もいるでしょうが、平均を取ることによってそうしたノイズが緩和されるのです。

高い価格をつけている不動産会社が信頼できるとは限らない

家を少しでも高く売りたいというのは人情ですが、だからといって高い価格をつけている不動産会社が信頼できるとは限りません。

不動産屋がつける査定価格はあくまでも「不動産会社がこれくらいの価格で売れると思っている」という意味の価格であり、実際にその価格で売れる保証はまったくないからです。

むしろやたらと高い価格をつけている会社は査定の能力が低かったり、実際にはありえないくらい高い価格をつけて顧客を囲い込もうとしている可能性があります。高い価格だからといって、無条件に飛びつくのは危険です。

もし高い価格をつけている不動産会社が気になる場合は、なぜそのような価格をつけるに至ったのか、その価格で売るためにどのような戦略を取る予定なのかなどを、しっかりと問いただしましょう。ここで帰ってくる答えが不明瞭なものならば、その会社は信頼しないほうが良いでしょう。

不動産会社にも得意不得意がある

一口に不動産会社と言っても、その能力には差があります。マンションを売るのが得意なところもあれば、戸建住宅を売るのが得意なところもあります。全国にネットワークを持っていることが強みのところもあれば、地域の地主やオーナーとのつながりが強みのところもあります。自分の売りたい物件と、不動産会社の強みがマッチすれば、高く売れる可能性が高まります。

個々の不動産会社が何に重点を置いて商売をしているのかはその会社のホームページに記載されている取引実績などから確認できるはずですので、しっかりチェックしましょう。

おすすめの不動産一括査定サービスは?

不動産一括査定サービスは、ざっと探しただけでも30個以上あります。この中から最適な一括査定サービスを探すのは大変ですよね。というわけで、ここでは私が選んだ、特におすすめの不動産一括査定サービスを理由付きで紹介いたします。

超老舗でNTTグループ運営の「HOME4U」

HOME4Uは、累計売却査定数が35万件を超える大手不動産一括査定サービスです。大手不動産会社から地域密着型の不動産会社まで、全国約1300社をパートナーとして選んでいます。

NTTのグループ会社(株式会社NTTデータ・スマートソーシング)が運営しているので安心感がありますが、運用実績も18年と申し分ありません。大手ならではの安心感を得たいという方におすすめです。

URL:https://www.home4u.jp/

都市部に強い「すまいValue」

すまいValueは、大手不動産会社6社(住友不動産販売、三井のリハウス、東急リバブル、野村の仲介Plus,三菱地所ハウスネット、小田急不動産)だけが参加している不動産一括査定サービスです。

HOME4Uがパートナーの多さを売りにしているのに対して、こちらは厳選されたパートナーを売りにしています。

すまいValueのパートナーは豊富な資金力を背景に全国に販売網を広げており、広告にも積極的なため、安心して依頼できます。都市部の家を売るならばこちらがおすすめです。

URL:https://sumai-value.jp/

地方に強い「イエウール」

イエウールは、全国約1600社以上の不動産会社が参加している不動産一括査定サービスです。大手もある程度参加していますが、注目すべきは地域密着型、あるいは専門特化型の会社の多さです。

大手では拾いきれない、地方ならではの独自のニーズも拾い上げられる不動産会社が多数あります。地方の家を売るならばこちらがおすすめです。

URL:https://ieul.jp/

手順2:複数の不動産会社の「査定の根拠と実績」を比較しよう

不動産一括査定サイトで複数の見積もりをもらったら、その中から特に有望そうな不動産会社を2~3社程度に絞り込みます。この中から実際に依頼する不動産会社を決めるわけですが、具体的にどうすれば良いのでしょうか。

まず、契約方式は以下の3つに分けられます。

契約の種類とそれぞれの特徴
契約の種類 特徴 メリット デメリット
専属専任媒介契約 1つの不動産会社のみを選ぶ方式。買い主を自分で見つけても、その人と直接契約することはできない(買い主を不動産会社に紹介して仲介してもらうことは可能)。 1つの業者に絞るため、熱心な販促活動が期待できる。

週に1度以上のペースで業務内容報告を受けられる。

レインズ(不動産業者向けの不動産データベース)に5日以内に登録してもらえる。

他の不動産会社に仲介を並行して依頼できない。

買い主との直接契約ができない(仲介手数料が必ず発生する)。

専任媒介契約 1つの不動産会社のみを選ぶ方式。買い主を自分で見つけた場合、その人と直接契約できる。 1つの業者に絞るため、専属専任媒介契約ほどではないが、熱心な販促活動が期待できる。

2週に1度以上のペースで業務内容報告を受けられる。

買い主と直接契約ができる。

レインズに7日以内に登録してもらえる。

他の不動産会社に仲介を並行して依頼できない。

専属専任媒介契約ほど熱心に販促してもらえない可能性が高い。

一般媒介契約 複数の不動産会社を選べる方式。買い主を自分で見つけた場合、その人と直接契約できる。 複数の不動産会社に並行して依頼できる。

買い主と直接契約できる。

熱心な販促活動が期待できない。

業務状況の報告義務がない。

レインズへの登録義務がない。

という、3つの契約方法があります。(詳細は家を売る・買うときの専属専任媒介・専任媒介・一般媒介それぞれのメリットをごらんください)。

一見、複数社に同時に依頼を出せる一般媒介契約が最も有利そうに見えますが、不動産会社の立場から見た場合、一般媒介契約は他社に顧客を取られる可能性があるため、販促に対して消極的になりがちです。

基本的には契約の時点で1社に絞り込む専属専任媒介契約可専任媒介契約をおすすめします。

では、1社に絞り込むためにはどうすれば良いのでしょうか。見出しにもある通り、査定の根拠と実績を比較することが大切です。

査定額の根拠を明示できない不動産会社は危険

一括査定サービスでそれぞれの不動産会社から査定を受け取ったら、必ず「なぜその金額をつけるに至ったか」の根拠を確認しましょう。

その家のプラスのポイントだけでなく、マイナスのポイントについてもしっかりと触れ、そのポイントがどれくらい価格に影響を与えるのかを、実際の取引事例も交えながら説明してくれる不動産会社の査定は信頼できる可能性が高いです。

逆に査定額が高くてもプラスのポイントにしか触れなかったり、査定の理由が曖昧だったりする不動産会社は警戒したほうが良いでしょう。とりあえず契約を勝ち取るために高い額を提示しているのかもしれません。あくまでも査定価格の大小ではなく、査定価格の適切さで判断することが大切です。

類似物件の売買実績が豊富な業者は狙い目

前述の通り、一口に不動産会社と言ってもそれぞれ強みは異なります。基本的に大手の不動産会社は都市部に、地方の不動産会社は地方に強い傾向がありますが、もちろんそれに当てはまらないケースも多々あります。

あなたが今売ろうとしている家によく似た物件の売買実績が豊富な不動産会社は、あなたの家もスムーズに、なおかつ高く売ってくれる可能性が高いです。

では不動産会社の実績はどうやって見極めるのか。ある程度規模の大きい不動産会社の場合は、Webサイト上で実績を公開していますので、そちらを参考にします。

そうでない不動産会社の場合も、今までどれくらいの実績があるのか担当者に直接聞けば教えてくれるはずです(もし教えてくれなかったら、その不動産会社は辞めたほうが良いかもしれません)。

営業マンとの相性も意外と大事

不動産会社と契約を結ぶと、その会社の営業マンと長く付き合うことになります。営業マンとの相性が良いことに越したことはありません。査定額の根拠を聞いている際に、明瞭な答えを返そうとしていないな、と感じたら、その人とは相性が悪いのかもしれません。

無理して付き合うとストレスになりますし、早く縁を切りたいという気持ちから安く売ってしまうかもしれないですし、相性は意外と大事です。幸い、不動産会社はたくさんありますので、合わないなと感じたら他の不動産会社を優先させることをおすすめします。

手順3:内覧時にきれいにするとそれだけで契約率がアップする

内覧とは、購入希望者(あくまでも希望者であって、この時点ではかならず買うとは限りません)に実際に物件を見て確かめてもらうためのイベントです。内覧者にとってははじめての実物を確かめる機会ですので、気合を入れて望んでくるはずです。

内覧が来たということは、不動産会社の販促活動がある程度成功している証です。せっかくのチャンスを逃さないためにも、内覧対策はしっかりと行っておきましょう。

ほとんどの買い手は買うか買わないかを10秒程度で決める

人はなにか重要な決断をするときは論理を元に判断する、というイメージをお持ちの方は多いかと思いますが、それは人間の実際のあり方とは異なっています。

多くの研究から、人は重大な判断であっても短い時間で経験則的に判断することがほとんどであることがわかっています。このような人間の判断方法を「ヒューリスティック」といいます。

ヒューリスティックは現代のようにある程度の安全が確保されていない環境に身を置き続けた人間が進化の過程で獲得したものであると考えられています。

厳しい環境では一瞬の迷いが命取りになる可能性が高く、だからこそ「論理的によく考えて確実に正しい結論を出す」よりも「経験則を元に一瞬で考えてそれなりの確率で正しい結論を出す」事ができる者が生き残れたのです。

この判断方法は人間の根底に深くこびりついているものであり、しかも人間自身はそのことに無自覚で「自分は論理的に判断ができている」と思いがちです。内覧者とて例外ではありません。

本人はよく考えた末に買う・買わないの結論を出しているつもりですが、実際のところは最初の10秒でほぼすべてを決めています。残りの時間はおおむね、その判断が正しかったことを確認するための作業に費やされます。

なのであなたは、内覧者が最初の10秒で見るところの印象を良くすることに全力を注ぐべきです。内覧者が後で確認するところは重要度が低いので、余裕があれば対策する程度でかまいません。では内覧者は最初の10秒でどこを見るか。玄関とリビングです。

玄関とリビングがきれいなら、他のところに少々問題があっても特に問題にならないことが多いです。

玄関の清掃方法

一番最初に目につく玄関が汚れていたり、ごちゃごちゃしていたりすると、それだけで内覧者の心象は大きく下がってしまいます。玄関は狭く、清掃も難しくないため、必ず事前に対策しておきましょう。

まず、靴は下駄箱にしまっておきましょう。足元がごちゃごちゃしているのは印象的によくありません。

また、玄関は汚れが入りがちな部分でもありますので、内覧前にしっかりと清掃しましょう。掃除の方法は玄関に使われている素材や汚れ具合によって異なります。

もともとそれなりにきれいな場合はほうきで履いて水拭きすれば十分かと思いますが、かなり汚れている場合は業者に清掃を依頼したほうが良いかもしれません。

基本的に内覧のためにお金をかけるべきではない(賭けた経費>上積みされる代金となりがちなため)のですが、例外的に玄関だけはお金をかける価値があります。

費用自体もそれほど高くない(1万5000円程度、あるいはそれ以下の金額で済むことが多い)ので、客観的に見て明らかに汚い玄関の場合は依頼したほうが良いでしょう。

リビングの清掃方法

リビングで重要なのは「清潔さ」「明るさ」そして「広さ(実際に広くなくても、広く見えればOK)」です。物がごちゃごちゃしているとそれだけで汚らしく見えますし、実際よりも狭く見えてしまいます。

リビングに不要なものがおいてある場合は、一時的にそれを見えない場所(押し入れなど)に避難させるだけで印象が良くなります。

明るさも重要です。蛍光灯が切れかけている場合は、当然交換します。また、内覧中は必ずカーテンを開けておきます。

リビングについては清掃にお金がかかりますので、業者に依頼する必要はありません。自分で掃除機をかけて、水拭きする程度でも十分です。

水回りの清掃方法

基本的に内覧時には玄関とリビングを抑えておけば問題ないかと思いますが、余裕がある場合は水回りにも手を付けておくと良いでしょう。内覧者は水回りが汚くなりがちなことを経験的に知っているからです。

特に風呂・トイレの清潔感は大切です。風呂がカビだらけだったり、便器が黄ばんでいたりすると、それだけで印象は悪くなってしまいます。最近は水回りを簡単に綺麗にできる優れた洗剤やブラシがありますので、内覧前に磨いておきましょう。

売り主の振る舞い方も大切

内覧の際には物件だけではなく、売り主の人柄もチェックされます。不動産会社と契約する時にあなたが担当者を値踏みするのと同じように、内覧者もあなたを値踏みするのです。

ここに問題があると、物件自体の条件が良くても契約に至らないかもしれません。

人間も物件と同じく、最初の10秒で大体の印象が決まります。清潔感のある服装や髪型を心がけましょう。あまり大人数で出迎えると相手に威圧感を与えることになって良くないので、基本的には1人、もしくは2人(本人と配偶者)で迎えるようにしましょう。

手順4:価格交渉は状況によって戦術を変えるべきと心得る

売り手が決めた売り出し価格と、実際の取引で動く成約価格は、多くの場合において一致しません。契約の前に、売り手と書い手の間で価格交渉が行われるからです。家は高額なものであり、交渉で動く金額が100万円を超えることも珍しくありません。

家を売る上で、最も戦略が多岐に渡るのが「価格交渉」です。不動産会社や内覧は上記のいわば「マニュアル」的なものに従っておけば、そうそう大失敗することはありません。

しかし、価格交渉はその内容が多様なため、上記のような確立された戦術が乏しく、その場の状況を見て判断することになります。そんな難しい価格交渉を成功させるためには、どうすればいいのでしょうか。

最初の売り出し価格は多少高めにつけておく

値引きにあっても満足行く価格がつくように、売り出し価格を多少高めにしておくというのは、最も基本的で、なおかつ安全度も高い方法です。

売り出し価格が高くなってしまうので内覧者が来る可能性は低くなってしまいますが、価格交渉に応じることによって相手を満足させつつ、こちらは実利を取ることが可能になります。

ただし、当然あまりにも高すぎる価格をつけると内覧に誰も来ず、価格交渉の場にすら進めなくなってしまいます。この辺の匙加減は不動産会社ともよく話し合って決めると良いでしょう。

値引き交渉に応じる姿勢を見せる

実際に応じるか応じないかは別として、とりあえず値引き交渉に応じる態度だけは見せておいたほうが良いでしょう。一切応じない、という頑なな態度だと、相手は「じゃあいいや」と引き下がってしまいます。そうなった場合に困るのはあなたの方です。

ただし、こちらから具体的な値引き額を提示するのはよくありません。相手の求めに応じてしまうと、相手が主であなたが従であるという関係ができあがってしまうからです。

あくまでも相手にいくらを希望しているのか言わせて、そこからお互いに妥協していくほうが良いでしょう。

端数を利用する

価格に端数を設定すると、実際の価格よりも安く見えます。例えば「998円」と「1000円」では、実際の価格差は2円しかないのですが、消費者心理的にはそれ以上に金額の差があるように思えるのです。

玩具量販店トイザらスが価格の末尾を「99円」にしたり、スーパーが「398円」「698円」といったきりの悪い価格を採用するのは、この効果を狙っているのです。

これは家を売る際にも使えます。例えば「1998万円」と「2000万円」では、実際の価格差は2万円しかないのですが、消費者心理的にはそれ以上の差があるように思えます。あえて切りの悪い価格を設定することで、内覧者を増やすことが出来ます。

また、この端数を価格交渉の余地にする、という手法も考えられます。例えば2000万円で売りたい場合、2198万円という価格設定をして、あとで198万円を割引する、という手法です。2198万円という価格は安く見えるので、内覧が急激に経るということもないでしょう。

ちなみに、長年日本で消費者心理を研究していた小嶋外弘氏によれば、日本では末尾が「8」で終わる価格表示が多く、諸外国では「9」や「5」で終わる価格表示が多いとのことです(参考:日本心理学会 「98円」や「2,980円」などの中途半端な価格設定が多いのはなぜでしょうか?)。

居住用と投資用では価格交渉戦略が異なる

相手の購入理由が居住用である場合、こちらが多少強気に出ても問題ないことが多いです。人間の「気に入った」は多少の価格変動で崩れるものではないからです。強気に出ても相手が応じてくれる可能性が高いです。この場合、交渉期間は長期になることが多いことは覚悟しておきましょう。

一方、相手の購入理由が投資用である場合は、その戦略は通用しないことが多いです。投資家にとってその物件は気に入ったものではなく利益を生むものだからです。

購入を希望した理由はあくまでも利益を上げるためのものであり、物件価格が高く、利益が上がらないとなれば、簡単に下がっていってしまいます。だからといって相手の値引き交渉を丸呑みにするのも危険です。

家を売る際にかかる費用は?

家を売るに当たっては様々な費用がかかります。細かいものまで含めれば霧がありませんので、ここでは金額がある程度大きいものだけを厳選して紹介します(引越し費用など、家を売ることで直接発生したものではない費用は省略しています)。

仲介手数料

仲介手数料とは、不動産の売買を不動産会社に仲介してもらった時にかかる費用のことです。すべての費用の中で最も高額になりがちであり、契約が成立して初めて成功する成果報酬型となっています。計算方法は以下のとおりです。

仲介手数料
成約価格 仲介手数料
~200万円 売買価格×5%
200万円~400万円 売買価格×4%+2万円
400万円~ 売買価格×3%+6万円

例えば成約価格が1000万円の場合、1000万円×3%+6万円=36万円となります。通常は半額(この場合は18万円)を契約締結時に、残りの半額を決済時に支払います。

これはあくまで上限ではありますが、基本的にはこれだけの費用がかかると考えておいたほうが良いでしょう。仲介手数料は高いためついつい値切りたくなってしまいがちですが、しつこく値切ると担当者の心象が悪化して熱心に販促活動をしてもらえなくなる可能性があります。多少の仲介手数料を値切って成約が大きく下がってしまっては本末転倒です。

印紙代

印紙とは、政府が租税や手数料の回収のために発行している証票です。特定の書類に対しては、特定の印紙を定められた金額の分だけ貼り付ける必要があります。不動産譲渡契約書(不動産の売買に関する契約書)の印紙代は以下のとおりです。

印紙代
成約価格 税額
10万円~50万円 200円
50万円~100万円 500円
100万円~500万円 1000円
500万円~1000万円 5000円
1000万円~5000万円 1万円
5000万円~1億円 3万円
1億円~5億円 6万円
5億円~10億円 16万円
10億円~50億円 32万円
50億円~ 48万円

登記費用

家を売却するときには、併せて所有権を買い主に移転するための「所有権移転登記」を行います。所有権移転登記のための費用は通常は買い主が負担しますが、住宅ローンが残っている場合は抵当権抹消登記を売り主負担で行います。

抵当権とは簡単に言えば、住宅ローンが払えなくなった時にローン会社が担保を優先的に受け取る権利です。家を担保に住宅ローンを借りていた場合、家を売却すれば抵当権もなくなりますので、その抹消を行わなくてはなりません。

費用は物件等によって異なりますが、司法書士に依頼する場合実費を含めて2~3万円程度になると想定しておくと良いでしょう。

固定資産税と都市計画税

固定資産税と都市計画税は、どちらも「ある年の1月1日時点」で所有者になっていた人が全てを負担します。たとえ1月2日に売却した場合でも、1月1日に所有者だった以上、その年の固定資産税・都市計画税は全て負担しなければなりません。

ただし、契約で買い主が売り主に対して日割り分の固定資産税・都市計画税を支払う、と定めることは可能です。

所得税と住民税

家を売却して利益が出た場合、所得税・住民税が発生することがあります。ただしこれには特例があり、売却金額が3000万円以下だった場合は、たとえ利益が出ていても非課税となります。3000万円を超えた場合、5年以上住んでいたかどうかで税率が大きく変動します。

5年以上住んでいた場合

税額=(売却金額ー(取得費+売却費用)ー3000万円)×20.315%

5年未満しか住んでいなかった場合

税額=(売却金額ー(取得費+売却費用)ー3000万円)×39.63%

まとめ

  • 家を売る際にちょっとする工夫をするだけで、100万円以上金額が上がることがしばしばある
  • いきなり不動産屋に駆け込むのは危険。まずは自分で相場をチェックする
  • 相場チェックには不動産一括査定サービスが便利
  • 査定額が高い不動産会社が良いとは限らない
  • 不動産会社は一社に絞ったほうが良い
  • 内覧者は買うか買わないかを最初の10秒で決める
  • 玄関とリビングは最もきれいにしておくべきポイント
  • 家の売却にはいろいろと費用がかかるので、事前に見積もっておくと良い

家を売却するのは、そうそう体験できるものではありません。だからこそ対応が疎かになってしまいがちですが、せっかく高く売れる家を安く売ってしまうのは非常にもったいない話です。ここで紹介されている様々なことを実践して、すこしでも高く売っていきましょう。