間違いだらけの借金返済方法で、あなたの生活は苦しくなる

  • 頑張って借金を返しているつもりなのに、いつまで経っても返済が終わらない
  • 返済を始めてからだいぶ経つのに、元本がまだまだたくさん残っている
  • 繰り上げ返済のし過ぎで生活が苦しい

このような借金返済に関する悩みはなぜ生まれるのかおわかりですか?理由は簡単で、借金の返済方法が間違っているからです。

実は借金には様々な返済方法があり、どれを選ぶかによって金銭的、あるいは心理的な負担というものが全く変わってきます。間違いだらけの借金返済は、総支払利息を増やすばかりでなく、精神的にもあなたを追い詰めます。逆に借金の返済方法さえ正しければ、そうそう苦しむことはなくなります。

今回の記事では普通の人がよくやりがちな間違った返済と、それを回避するための方法をまとめて解説いたします。借金返済中の方必見の内容となっていますので、是非参考にしてください。

あなたを苦しめる「間違った借金返済方法」5選

間違った借金返済方法と一口に言ってもその種類は多岐にわたりますが、その中でも代表的なものは以下の5つです。

  • リボ払いの仕組みを把握しないまま返済する:間違い度★★★★★
  • よく検討せずに借り換えを行う:間違い度★★★★
  • 毎月の返済額が多すぎるor少なすぎる:間違い度★★★★
  • 無理のある繰り上げ返済をする:間違い度★★★
  • 口座振替以外の返済方法を選ぶ:間違い度★★★

いずれも借金返済のときにしてしまいがちで、なおかつちょっとした工夫をすれば問題なく避けられるものばかりです。これらのことを知らず知らずのうちにやってしまっていたという方は、すぐにストップしましょう。

リボ払いの仕組みを把握しないまま返済する

リボ払いとは、カードローンやクレジットカードの返済方法の1つです。カードローンの主流な返済方法であり、更にいくつかの方法に細分化できます。いずれも基本的には毎月の支払い額を一定にする、という仕組みになっています。この金額を約定返済額といいます。

リボ払いの主な種類
名称 概要 特徴
元利定額リボルビング方式 毎月の返済額(利息と元金の合計)が一定になるように計算する。返済が進むにつれ、毎月の返済額に占める利息の割合が小さく、元金の割合が大きくなる
  • 毎月の返済額が常に一定になるため、返済計画が立てやすい
  • 最初のうちは利息の割合が大きいので、元金が減りづらい
元金定額リボルビング方式 毎月の返済額のうち元金返済分を固定し、利息返済分を残高に応じて調整する。返済が進むに連れて利息が減り、なおかつ元金は固定されているため、毎月の返済額も小さくなる。
  • 元利定額リボルビング方式と比べて総利息負担を少なくできる
  • 最初のうちは毎月の返済額が大きくなりやすい
残高スライド元利定額リボルビング方式 元利定額リボルビング方式に、残高スライドという仕組みを付け加えたもの。残高スライドとは、残高に応じて段階的に約定返済額が少なくなる仕組み。

例えば「残高が30万円以上なら毎月の返済額は3万円、10万円~30万円なら毎月の返済額は2万円、10万円未満なら毎月の返済額は1万円」といった感じになる。

  • 返済が進むと毎月の返済額が減る
  • 返済期間が伸びるため、総利息負担が増える
残高スライド元金定額リボルビング方式 元金定額リボルビング方式に、残高スライドという仕組みを付け加えたもの。
  • 残高スライド元利定額リボルビング方式と比べて総利息負担が減る
  • 最初のうちは毎月の返済額が大きくなりやすい
  • 返済が進むと毎月の返済額が減る
  • 返済期間が伸びるため、総利息負担が増える

現状、多くのカードローンは残高スライド元利定額リボルビング払いを採用しています。繰り返しになりますが、これは残高に応じて毎月の返済額が変動するシステムです。例えば、オリックス銀行カードローンの場合、以下のような仕組みになっています。

借入残高 毎月のご返済額
30万円以下 7,000円
30万円超50万円以下 10,000円
50万円超100万円以下 20,000円
100万円超150万円以下 30,000円
150万円超200万円以下 35,000円
200万円超250万円以下 40,000円
250万円超300万円以下 45,000円
300万円超400万円以下 50,000円
400万円超500万円以下 60,000円
500万円超600万円以下 70,000円
600万円超 80,000円

リボ払いは何が問題か?

ここまで読んできて「リボ払いは毎月の返済額が一定だからわかりやすくて便利そうだ」と思われた方は多いかと思います。たしかに、リボ払いがわかりやすいことは確かです。

しかし、実はリボ払いには、それを補ってあまりある大きなデメリットがあります。総利息負担が大きくなりやすいのです。特にメジャーな残高スライド元利定額リボルビング払いはその傾向が強いです。

残高スライド定額リボルビング払いは、返済が進み、残高が減ると毎月の支払額も少なくなる仕組みです。一見、返済負担が減るのでありがたいようにも思えますが、毎月の支払額が少なくなるということは、言い換えれば返済期間が伸びるということでもあります。

返済期間が伸びれば、当然利息の発生期間も長くなります。そうなれば最終的に得をするのは返済を受ける側、すなわち金融機関です。

また、毎月の返済額が減ってくると、返済する人はどうしても油断します。毎月の支払いに余裕ができたからまた借りられる、と思ってしまうのです。もしかすると、カード会社の主な狙いはこちらなのかもしれません。

リボ払いを漫然と受け入れず、繰り上げ返済などをしっかり行おう

なんにせよ、リボ払いは総利息負担が大きくなりやすい返済方法です。漫然と返済しているだけでは、その返済の多くが利息に当てられ、残高はなかなか減っていきません。繰り上げ返済の利用などを通じて、より効果的に残高を減らしていくことが大切です

よく検討せずに借り換えを行う

借り換えとは、借金の借入先を変更することです。例えばA社から50万円、B社から50万円借りている時に、C社から100万円借りてA社とB社の借金を返済し、その後C社からの借金を返済する行為のことを言います。複数社からの借金を1つにまとめる借り換えは「おまとめ」と呼ばれます。

借り換え・おまとめは、適切に行えば借金返済をスムーズに行う上で有効な手段と言えます(当サイトでも基本的には推奨しています)。借り換えれば1社あたりの借入額が増えるぶん金利が低くなりますし、複数のローンを1つにまとめれば毎月の返済も簡単になるからです。

しかし、借り換えはうまく行わなければ帰って負担を増やすことになります。まず、借り換え先選びは、かなり慎重に行わなければいけません。借り換え前より借り換え後のほうが金利が高くなるようなケースを避けなければいけないのは当然として、毎月の最低返済額にも注意が必要です。

毎月の最低返済額が少なくなると、それだけ返済期間が伸び、総支払利息も大きくなります。毎月の負担が減ったからと言って、軽々しく喜ぶのは危険です。

また、借り換えをする場合は借り換え専用のローン(通常のカードローンとは別に用意されているもの)を利用することも多いですが、消費者金融の借り換えローンは返済専用となっている(通常のカードローンのように枠の範囲高したり返したり出来ない)事が多いので注意が必要です。もっとも、これは新たな借金を作らずに済むという点では好都合だったりするのですが……。

それから、借り換えには手間がかかります。まず、審査に合格しなければ話になりませんが、借り換えは借入額が高額になりやすいため、審査は厳しくなりがちです。通常のカードローンには通っても、借り換えには通らない、などというのは珍しい話ではありません。

借り換えを過信せず、メリットとデメリットを比べる

借り換えは総支払利息や手間を多少減らす効果がありますが、借金を劇的に減らしてくれるようなものではありません。借り換えという手段に安易に飛びつかず、それを行ったときのメリットやデメリットを良く比較することが大切です。

毎月の返済額が多すぎるor少なすぎる:間違い度★★★★

前述の通り、多くのカードローンは残高スライド元利定額リボルビング方式を採用しています。この仕組みでは、残高に従って約定返済額も減るわけですが、金融機関によってその返済額は異なります。以下は主要な銀行、及び消費者金融の約定返済額を比較した表です。

主要金融機関の約定返済額
金融機関名\残高 10万円 50万円 100万円 200万円
 三井住友銀行 2000円 1万円 1万6000円 2万5000円
みずほ銀行 1万円 1万円 2万円 4万円
横浜銀行 2000円 1万円 1万5000円 3万円
モビット 4000円 1万3000円 2万6000円 4万6000円
プロミス 4000円 1万3000円 2万6000円 4万円

このように、金融機関によって約定返済額はまちまちです。特に残高が減ってきたとき(10万円)の金額は大きな差が付きやすいです。この場合、毎月の返済条件が最も緩いのは三井住友銀行と横浜銀行(2000円)、最もきついのはみずほ銀行(1万円)です。

これだけ読むと前者のほうが魅力的にも見えますが、10万円を月2000円ずつ返済すると、最低でも4年以上はかかります。返済期間がそれだけ伸びれば、総支払利息も増えます。逆にみずほ銀行は1年以内で返済を終えられるので、総支払利息は少なくて済みます。

ヤクジョウヘンサイガクが少ないという理由だけで金融機関を選ぶのは間違い

約定返済額が少ないからという理由だけで金融機関を選ぶのは避けたほうが良いでしょう。約定返済額が少ない場合は、繰り上げ返済をするなどして返済のペースを上げたほうがいいでしょう。それが総支払利息を減らすことにつながるからです。

無理のある繰り上げ返済をする:間違い度★★★

繰り上げ返済とは、毎月の約定返済額とは別に返済をすることです。例えば約定返済額が1万円だが、それとは別にもう1万円返済する、といった感じです。

繰り上げ返済に回された金額は、全て元金に充当されます。一定の割合が利息に回されてしまう約定返済のと比べると、効率的に残高を減らせます。無理のない範囲での繰り上げ返済は、どんどん行っていくべきです(参考:借金返済に裏ワザは存在する?大車輪って本当にできるの?)。

しかし、無理して繰り上げ返済をすると、却って返済計画が乱れたり、総支払利息が増えたりする可能性があります繰り上げ返済を行っても、毎月の約定返済額の義務がなくなるわけではないからです

繰り上げ返済に熱心になるあまり翌月分の約定返済が出来ず、延滞損害金を取られてしまった……となってしまっては本末転倒です。

たとえ支払いができても、預金口座がスカスカになってしまうのは大変危険です。万が一病気になったり事故で怪我をしたりした場合に、治療費すらまともに払えなくなってしまう可能性があるからです。

ある程度の利息支払いはカードローンにつきもの

そもそも利息を払いたくないのならば、最初からカードローンの利用は避けるべきです。一度借り入れをした時点で、借り入れをしていない人と比べて損をすることはもう確定しています。繰り上げ返済もいいですが、足元を救われないように十分に注意しましょう。

口座振替以外の返済方法を選ぶ:間違い度★★★


カードローンの約定返済の方法にはいろいろな方法があります。代表的なものは以下の4つです。

  • カードローン会社のATMや提携ATMから入金
  • ネットバンキングから返済
  • 口座振替(口座引落)で返済
  • 銀行振込で返済

ATMからの入金は、多くの人が利用しています。最近はどのATMも操作しやすく、コンビニならば24時間入金可能です。返済の記録が残らないので、家族にバレる心配もありません。ただし、入金を忘れてしまった場合、遅延損害金が発生します。

ネットバンキングは、オンラインから行う振込です。インターネットに接続された環境がATMがある場所まで行かずとも入金できるのが大きなポイントです。

もちろん24時間対応なので、ATMがある店舗が閉まっていて返済ができなくなる……ということもありません。ただし、返済したことが通帳に記帳されるため、そこから周囲の人にバレてしまう可能性はあります。

座振替は、銀行口座から毎月自動で返済額を引き落としてもらう返済方法で。最初に銀行口座を登録してしまえば、あとは一切の作業をする事なく自動で返済できるのが大きな魅力です。口座にお金がある限り返済忘れのリスクは0ですので、最も安全です。ただし、この場合も返済したことが通帳に記帳されます。

銀行振込は文字通り銀行から振り込む方法です。銀行口座があれば誰でも利用できますが、銀行所定の振込手数料がかかったり、ATMが使える時間でなければダメだったりするため、あまりメリットはありません。

特別な理由がない限り、返済手段は口座振替一択

返済をきちんと完了することを最優先するならば、口座振替をおすすめします。口座振替は前述のとおり一度口座を登録してしまえば後は自動で引きとされていくので、払い忘れといううっかりによる遅延損害金の発生を簡単に防げます。

一方、ATMやネットバンキングは毎月わざわざ自分で支払手続きを行わなければいけないため、ついうっかり忘れてしまうことがありますし、忘れなかった場合も非常に面倒で手間もかかります。

「ATMは記帳されない分バレづらいから……」と思われるかもしれませんが、そもそも周囲に借金がバレないように怯えている事自体が不健康的です。正当な借金ならばそのように身構える必要はないはずですし、危険な借金はそもそもすべきではありません。

借金の返済などという、やりたくないことのために時間を取られるのもバカバカしい話です。口座振替で手間を減らしつつ、遅延損害金の発生を効率的に防ぎましょう。

借金返済で行き詰まってしまったときの最後の手段をお教えします

上記のような間違った借金返済方法を避けていれば、借金返済で困ることはそうそうないかと思いますが、それでも唐突に発生するイレギュラー(自身や家族の病気、怪我、突然の失職など)のせいで借金返済がままならなくなることはあるかと思います。そうなった場合にはどうすれば良いのでしょうか。

それは債務整理です。債務整理とは、文字通り借金を整理、つまり減らすことです。借り換えや繰り上げ返済などとは比べ物にならないくらい、借金を効率的に減らせます。債務整理には

  • 任意整理:私的な金融機関との話し合いで将来の利息や借金の一利息カットする
  • 特定調停:簡易裁判所の仲介のもとに行う金融機関との話し合いで将来のや借金の一部をカットする
  • 個人再生:裁判所で手続きをして、借金を原則5分の1までカットする
  • 自己破産:裁判所で手続きをして、借金を原則0にする

の4種類があります。このうち、現状では特定調停はほぼ任意整理の下位互換といえる制度になってしまっていますので、実質的な選択肢は任意整理、個人再生、自己破産の3つとなります。

最も多く利用されていると思われるのは任意整理ですが(私的な手続きのため正確な統計は存在しません)、借金の額が多い人向けの個人再生や自己破産にも一定の需要があります。

こうした債務整理の利用は恥ずかしいことだ、と思われるかもしれませんが、法律でも正当に認められた権利なのですから、そんなことを思う必要はありません。

していいことはしていいのです(ただし、金融機関に横柄な態度をとるのはおすすめしません。任意整理がこじれることがありますので)。

返しきれないとわかっている借金を前にダラダラと返済を続けるくらいならば、債務整理で負担を減らしてしまったほうがあなたの人生は良くなります。金融機関は一定の割合で債務整理をする人が出てくることぐらい織り込み済みですし、正当な金融機関ならば家に怖い人が来たりするようなこともありません。

ただし、債務整理にも当然デメリットはあります。例えば、自己破産をした場合、時価20万円以上の財産は原則として没収されますし、官報という日本国機関紙にも名前が掲載されます。それを補って余りあるメリットが債務整理にはあるかと思いますが、一応注意は必要です。

債務整理についてはより深く知りたいという方は、以下の記事も参考にしてください。いずれもあなたの生活をより安心で健やかなものにします。

債務整理はなぜあなたを救うのか?がわかる記事集
記事タイトル 概要
借金の債務整理の種類とぞれぞれのメリット・デメリット 当記事でも紹介している4つの債務整理の概要を解説
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借金を任意整理するための費用はどれくらい? 任意整理を弁護士に依頼するとどれくらいお金がかかるのかを解説
任意整理や自己破産後に住宅ローンの審査に通った人もいるの? 債務整理をした後でも住宅ローンを組む方法を解説

まとめ

  • リボ払いの仕組みを把握しないまま返済する:間違い度★★★★★
  • よく検討せずに借り換えを行う:間違い度★★★★
  • 毎月の返済額が多すぎるor少なすぎる:間違い度★★★★
  • 無理のある繰り上げ返済をする:間違い度★★★
  • 口座振替以外の返済方法を選ぶ:間違い度★★★

借金返済をする際は、上記のことに気をつけていればそうそう困ることはないはずです。効率の悪い借金返済に悩まされているという方は、早速今日から実践してみてください。返済効率が向上するだけでなく、精神的な余裕もできるはずですから。