地方銀行のカードローン審査が都市銀行より甘い理由3選

消費者金融のカードローンと比べると金利が低く、借り手に有利な設計になっている銀行系カードローン。反面、審査基準は厳し目に設定されていることが多いですが、そんな中でも比較的審査が甘いと言われているのが地方銀行のカードローンです。

今回の記事では地方銀行のカードローンはなぜ比較的審査が甘いのか、それ以外にどのようなメリットやデメリットが有るのかなどを解説いたします。カードローンの利用を検討している方必見の内容となっていますので、ぜひご一読ください。

地方銀行の審査が都市銀行よりも甘いと言われる3つの理由

まずはじめに理解していただきたいことがあります。地方銀行のカードローンの審査が甘いというのはあくまでも都市銀行と比較した場合の話であるということです。

信用金庫や消費者金融と比較した場合はむしろ厳しいとすら言えます。甘いだの厳しいだのと言った話は、相対的な評価にすぎません。

その上で、地方銀行の審査が都市銀行のそれよりも甘いと言われる理由をお話します。

地方銀行は顧客獲得により積極的である

現状、多くの地方銀行は厳しい状況に置かれています。最終利益(当期純利益)は順調に推移していますが、それは信用コスト(貸出先の倒産などに備えて積み立てておくお金)の減少や有価証券の売却益といった、本業とは別の部分によって達成されたものです。

銀行の本来業務である融資による利益、すなわち業務純益(銀行の本来業務である貸出などによって稼いだ利益)は全体として減少傾向にあります。特に大都市圏でない場所で展開する地方銀行では、その傾向が強いです。

経済評論家の加谷珪一氏によれば、地方銀行106行のうち、総資産業務純益率(総資産に対する業務純益の割合)が0.3%を超えていた(総資産に対して業務純益の割合が多い)のは40行で、その多くが大都市圏に位置しています。(参考資料:https://gendai.ismedia.jp/articles/-/53362?page=2

企業や家計の借り入れ需要は一時期よりは改善されたものの伸び悩んでおり、貸出金利も低く、地方銀行同士での競争も激化しています。近年は地方銀行の再編も進んでおり、その流れは今後も続くことでしょう。

このような環境下では、地方銀行は顧客の獲得により積極的にならざるを得ません。いままでは審査でぎりぎり落としていたような人に対しても貸出を行わなければ、今後の利益を確保できなくなりつつあるのです。もちろん誰にでも見境なく貸すという意味ではありませんが、都市銀行と比べるとそのハードルがジリジリと低くなりつつあるのは確かです。

地方銀行は子会社でない会社を保証会社にしている

実は銀行(都市銀行、地方銀行)は融資の際に自ら審査を行うことはほとんどありません。大抵の場合は保証会社と呼ばれる別の会社に任せています。

保証会社とは文字通り保証を行うための会社です。もっと具体的に言えば、借り手が支払った保証料と引き換えに、保証人になる会社です。

万が一借り手が債務を支払えなくなった場合、保証会社は銀行に対して返済を行います。これを代位弁済といいます。代位弁済を受けた銀行は、お金を返して貰う権利(債権)を保証会社に移行します。代位弁済を行った保証会社は借り手にお金を返してもらうように働きかけられるわけです。

ただし、実際には代位弁済に至った時点で債務者は何らかの債務整理を行うはずなので、債務が全額回収できる可能性は高くありません。保証会社にとって、代位弁済は大きな危険であり、絶対に行いたくないものです。となると、都市銀行であっても地方銀行であっても審査難易度は変わらないように思えますが、実際には異なります。

都市銀行は保証会社に自らの子会社を選んでいます。例えばりそな銀行のりそなクイックカードローンの保証会社はりそなカード株式会社です。貸し倒れでりそなカード株式会社に損失が出た場合、その親会社であるりそな銀行の経営にも少なからず影響が出ます。

一方、地方銀行は保証会社に自分の銀行とは直接関係のない第三者企業を選んでいます。例えば横浜銀行の横浜銀行カードローンの保証会社は三井住友フィナンシャル・グループ子会社のSMBCコンシューマーファイナンス株式会社が行っています。

このような状況では、貸し倒れが発生しても、実質的に損失を被るのは保証会社のSMBCコンシューマファイナンス株式会社、および三井住友フィナンシャルグループだけです。横浜銀行は貸し倒れが起きても損失が発生するわけではないので(業務量は増えるでしょうが)、貸付には積極的になることが多いのです。

取り上げ審査の可能性がある

上記の仕組みは保証会社が大きなリスクを追う仕組みであるため、保証会社が審査に通してくれなくなるのでは?と思われた方もいらっしゃるかもしれません。しかし、地方銀行には取り上げ審査という仕組みがあるため、保証会社の保証が受けられなくても融資が受けられることがあります。

取り上げ審査とは、保証会社の審査に通らなかった人に対して銀行が自らおこなう審査のことです。保証会社の審査に通らなかった人に対して、銀行の判断で貸し出す仕組みとも言えます。もちろん誰でも受けられるものではなく、過去に返済事故を起こしていない、銀行に一定の預金があるなどの条件を満たす必要がありますが、落ちれば問答無用でおしまいの都市銀行と比べるとかなり優しい制度と言えます。

地方銀行のカードローンの審査難易度以外のメリット

比較的審査に通りやすいことが特徴の地方銀行カードローンですが、それ以外にも様々なメリットがあります。

金利が低い

地方銀行のカードローンの金利は都市銀行と比べても全く遜色がないレベルで低いです。代表的な都市銀行と地方銀行のカードローンの金利を比較した表が以下になります(太字が地方銀行です)。

金融機関 商品 金利
三井住友銀行 三井住友銀行カードローン 4.0~14.5%
三菱UFJ銀行 三菱UFJ銀行カードローン 1.8~14.6%
みずほ銀行 みずほ銀行カードローン 3.0~14.0%
横浜銀行 横浜銀行カードローン 1.9~14.6%
福岡銀行 福岡銀行カードローン 3.0~14.5%
鹿児島銀行 かぎんカードローンS 1.9~14.5%

上記の表を見ていただければわかるかと思いますが、都市銀行と地方銀行の間に上限金利の差は殆どありません。

ほとんどの利用者は上限金利、若しくはそれに近い金利で借りることを考えると、実質的な金利差は0に近いと言っても過言ではないでしょう。

口座を持っていると多少審査に合格しやすくなる

地方銀行に口座を持っていると、多少審査に合格しやすくなります。その口座で定期的に給料を受け取っていたり、公共料金を支払っていたりすれば、更にその可能性は高まります。

都市銀行でも同じことが言えるんじゃないの?と思われるかもしれませんが、都市銀行の場合は口座の利用状況が審査に影響を与えることはまずありません。都市銀行の主要な顧客はあくまでも大企業や上場企業などであり、個人の口座の利用状況などとるに足らないことだからです。

一方、地方銀行は中小企業や個人のウェイトが大きく、個人の口座の利用状況にも影響力があります。ただ、これは逆に言えば口座を使っていない地方銀行では審査が通りにくくなるということでもあります(中には口座開設を絶対条件としている地方銀行もあります)。地方銀行のカードローンを利用したい場合は、事前に口座を作っておくといいかもしれません。

地方銀行のカードローンのデメリット

以上のようにメリットが多い地方銀行のカードローンですが、一方でもちろん見逃せないデメリットもあります。

該当地域に住んでいないと借りられない事が多い

地方銀行はその地方の企業や個人を顧客としているため、利用できる地域に制限がかかっていることが多いです。特定の地域に居住しているか、勤務していないと使えないのです。

例えば横浜銀行カードローンの利用地域は神奈川県全域、東京都全域、群馬県の一部の地域に限られています。福岡銀行カードローンの場合は九州全域、及び山口県です。

静岡銀行カードローンのように全国対応のものもありますが、基本的には現在住んでいる、働いている地域内にある地方銀行が第一の選択肢になると考えたほうがいいでしょう。

即日融資に対応していないところがほとんど

最近は即日融資が受けられるカードローンも増えてきましたが、地方銀行に限って言えば、即日融資が受けられる可能性は皆無といっても過言ではありません。地方銀行ごとに速度にばらつきはありますが、代替1週間程度かかると思っておいたほうがいいでしょう。

即日融資をどうしても受けたいという場合は、大手消費者金融の利用を検討したほうがいいかもしれません。こちらは審査速度が早く、午前中に申し込めば即日融資が受けられることも多いです。

借入限度額が低め

地方銀行カードローンの借入限度額は、都市銀行のそれと比べると低めです。

都市銀行カードローンの借入限度額は800万円~1000万円の者が多いのに対して、地方銀行の場合は300万円~500万円のものが多いです。カードローンで大金を借りることはまずないかと思いますが、一応抑えておいたほうがいいでしょう。

全国どこからでも借りられるおすすめの地方銀行カードローンは?

ここからは、地域が限定されず、日本全国どこでも利用可能な地方銀行カードローンを4つ紹介いたします。ここで紹介する地方銀行や、ご自身がお住まいの地域の地方銀行の中から、借りるところを選びましょう。

肥後銀行 Best Assist

肥後銀行は熊本県熊本市に本社を置く地方銀行です。Best Assistは利用条件はやや厳しいものの、その金利の低さからかなりの人気を集めているカードローンです。

  • 主な利用条件:前年度年収(税込)が400万円以上(借入限度額300万円の場合は600万円以上)
  • 借入限度額:100万円、200万円、300万円から選択
  • 用途:自由(事業性資金を除く)
  • 金利:肥後銀行カードローンを利用している場合5.4%、そうでない場合7.15%

清水銀行 しみずピアカードローン

清水銀行は静岡県静岡市清水区に本社を置く地方銀行です。しみずピアカードローンは低い金利、高い借入限度額、全国対応と、地方銀行の中でも有数に条件が整ったカードローンです。

  • 主な利用条件:清水みなとインターネット支店での口座作成(全国どこでも作成可能)
  • 借入限度額:1000万円
  • 用途:自由(事業性資金を除く)
  • 金利:2.9~9.8%

きらぼし銀行パーソナルカードローン

きらぼし銀行は東京都港区に本社を置く地方銀行です。パーソナルカードローンは比較的低い金利でありながら、利用条件も緩めで、利用者にとっては非常にありがたいカードローンです。

  • 主な利用条件:年収150万円以上(個人事業主の場合は100万円以上)
  • 借入限度額:30万円、50万円、100万円
  • 用途:自由(事業性資金を除く)
  • 金利:7.8~9.8%

第四銀行D-スタイル

第四銀行は新潟県新潟市中央区に本社を置く地方銀行です。D-スタイルは収入がない主婦でも借りられるカードローンで、審査難易度と金利のバランスが取れています。

  • 主な利用条件:安定収入、勤続年数1年以上、居住年数1年以上
  • 借入限度額:10万円、30万円、50万円、100万円、150万円、200万円
  • 用途:自由(事業性資金を除く)
  • 金利:9.8~11.5%

まとめ

地方銀行は都市銀行と比べれば緩めの審査と低い金利という2つの大きなメリットがある、非常に優れたカードローンです。都市銀行の審査が不安という方は、地方銀行のカードローンの利用を検討してみてください。