興信所や探偵事務所に結婚相手の借金額を調べてもらうことは可能?

金融庁が2015年に実施した調査によれば、最近の3年以内に貸金業者(≒消費者金融)に対して借入申込をした人の割合は8.7%となっています。そのうち67.3%の人が、希望通りの金額を借り入れています。消費者金融で借金をしている人は、実は思った以上に多いのです。

もしかしたらあなたの彼氏や彼女も、あなたに気づかれないようにこっそりと申し込み、借り入れをしているかもしれません。そして、結婚後にそのことが発覚した場合、両者の関係に大きなヒビが入るだけでなく、将来設計に大きな制限が生まれます。

今回の記事では結婚相手(配偶者)に借金があることのデメリット、彼氏や彼女の借金の有無を調べる方法などをまとめて解説いたしますので、結婚を考えているという方は是非参考にしてください。

結婚相手が結婚前に借りたお金を返済する義務はある?

結論から言えば、ありません。借金はあくまでもお金を借りる人と貸す人の約束事であり、借りた人が返すべきものです。結婚相手といえども他人であることには変わりなく、したがって肩代わりする義務はありません。

合法な金融機関もそのことを十分に理解していますので、債務者の結婚相手に対して借金の返済を求めるような言動はしません。そんなことをしたら自分たちにとって不利益になるからです(債務者の配偶者が自ら代わりに返済することを止めはしないでしょうが)。

結婚相手に借金があることのデメリット

しかし、だからといって結婚相手に借金があっても全く無問題、というわけではありません。

結婚生活を営む以上、ある程度は資産を共有することになります。結婚相手に借金があるということは、その資産一部を返済に当てるということでもあります。借金の額が大きい場合、必然的に家計は圧迫されます。直接数字に出ることではありませんが、それによって家庭の雰囲気が悪くなることもあります。

また、結婚相手に借金があると、結婚相手名義で組む住宅ローンや自動車ローンなどが組みにくくなる可能性があります。借金が多少あるくらいなら大した問題にはならないでしょうが、過去に返済事故を起こしている場合、債務整理をしている場合などは、借り入れが全くできなくなってしまう可能性が非常に高いです。

結婚後に発生した借金は共通の債務となることも

借金は原則として借りた人だけが返済義務を負いますが、例外として、夫婦の日常生活のための債務「日常家事債務」については、夫婦で連帯責任を負います。

日常家事債務とは非常に簡単に言えば生活必需品を買うための借金のことで、例えば夫婦が住む家の家賃、光熱費、食費、医療費、医療費、保険料、教育費などのために当てた借金のことです。例えば家賃のための費用を夫名義で借金した場合、夫はもちろん妻にも責任が生まれます。

興信所や探偵事務所に調べてもらうことは不可能

興信所や探偵事務所は原則として、あなたの結婚相手の借金の有無、あるいは金額を調べることはできません。

借金に関する情報は信用情報機関という特定の機関に集約されていますが、そこの情報にアクセスできるのは本人、金融機関、捜査権を持つ警察、依頼を受けた弁護士などごく限られた人だけです。公権力から離れた興信所や探偵事務所にはそのような権限はありません。

中には借金の有無や金額を調べられるとしている興信所や探偵事務所もありますが、そこは間違いなく非合法な手段を使っています。

非合法な手段を使っている興信所や探偵事務所に依頼した場合、自分も共犯になってしまい、刑事罰を受ける可能性が出てきます。大きすぎるリスクに見合ったメリットがある行為ではないので、絶対に依頼してはいけません。

自分で調べる(探る)ことはある程度なら可能

あなたももちろん結婚相手の信用情報機関に集約された情報を調べることはできませんが、結婚相手と親しいことを生かして借金の有無をなんとなく探ることはできます。これは興信所や探偵事務所にはできないことです。

具体的には、借金をしている人によく見られる行動や特徴が、結婚相手にも当てはまらないか確認します。借金をしている人と一口に言っても色んな人がいますが、そんな彼らに共通して見られる特徴は以下のとおりです。

行き先不明の外出が多い

借金をしている人はそうでない人と比べて、行き先不明のちょっとした外出が多いです。そこで何をしているか。自動借り入れ機での借り入れか、もしくはATMを使った返済です。

借り入れや返済を細分化する(何度も外出する)理由は、1度に大きな額を借り入れられない(信頼がない)うえ、1度に大きく返済する能力もないからです。

これらの行動を他人に知られたくないという思いがあるため、行き先を告げずに外出するのです。もちろん、借金がなくても行き先を知らせずに外出する人も少なからず存在しますが……。

一緒に出かけたがらない

隠れて借金をしている人は、単独行動を好むことが多いです。借金をしていることを知られたくないからです。借金の使い道が健全とはされていないもの、例えばギャンブルや風俗、あるいは高級品の買いあさりなどの場合は特にその傾向が強いです。

最近結婚相手が一緒に出かけてくれなくなった……という場合は、外で借金をしているのかもしれません。

機嫌が悪いことが多い

彼氏や彼女に借金があることを隠している人は、後ろめたさを感じていることが多いです。

後ろめたさがあるのならば正直に話すなり借金を完済するなりすればいいのですが、借金グセがある人はそういったまっとうな解決方法が取れず、むしろ周囲に八つ当たりしたり、都合が悪くなると逃げ出したりすることのほうが多いです。彼らは自分のことで手一杯なのです。

借金があるかないか判断できない場合はどうすればいい?

上記のような特徴はあくまでも借金がある人によく見られる特徴や行動です。借金のある人が全て上記の特徴に当てはまるわけでもないですし、借金をしていなくても上記の特徴に当てはまる人もいます。

借金の有無がどうしてもわからないまま結婚するのは危険です。結婚前に本人に問いただしたほうがいいでしょう。結婚にあたってお互いに隠し事はしたくない、といえば、相手は応じてくれるはずです。

もし明確な答えが帰ってこなければ、残念ながら借金がある可能性は急激に高まります。

もちろん、借金をしてないのに疑われて関係がこじれることもあるためある程度はリスクがありますが、結婚という重大な決断をする以上は、ある程度リスクを取らざるを得ません。

相手が借金を認めた場合は金額を確認しよう

話し合いの結果、彼氏や彼女が借金の存在を認めた場合は、まずは正直に話してくれたことに対してお礼を述べ、その上でこれからどうするかについて話し合いをするといいでしょう。

借金がどれくらいあるかわからないとどうするか決めることもできないので、まずは借金の金額を確認しましょう。

借金の金額は、借入先が1社だけならその借入先に連絡すればすぐに分かります。2社以上ある場合は、前述の信用情報機関に問い合わせればわかります。信用情報機関に開示請求をする場合、500円から1000円程度の費用がかかります。

本人の同意を得て貸付自粛制度を使うのも手

貸付自粛制度とは、借金グセの自覚のある人が、金融機関に対して自分にお金を貸さないように自粛してもらう制度です。

貸金業者の自主規制団体である日本貸金業界に対して申請を行うと、株式会社日本信用情報機構と株式会社シー・アイ・シーという2つの信用情報機関にそのことが登録され、ここに登録している各金融機関からの借り入れができなくなります。登録手数料は無料、有効期間は最長5年間です。

ただし、登録からは3ヶ月経てば本人が撤回することも可能なので、結局は本人の意志が必要になります。もう借金をしない、と約束したにもかかわらず新たな借金が見つかった場合は、今後の付き合いについて考え直したほうがいいかもしれません。

まとめ

結婚相手が結婚前にした借金の返済義務を追うのは結婚相手でありあなたではありませんが、それでも結婚前には借金の有無を確認することをおすすめします。それが結局は幸せな結婚生活につながるからです。