土地の管理を怠ると損害賠償が発生することも……適切な管理方法は?

土地の管理は建物の管理と比べれば楽なもの、というイメージをお持ちの方は多いかと思います。確かにそのとおりなのですが、それでも全く手間がかからないというわけではなく、面倒だからといって放置してしまえば、害虫の発生や不法投棄などを招くことになります。

管理の杜撰さが原因で周辺住民に対して不利益を与えた場合、損害賠償を請求されかねないため、使う予定のない土地であっても一定の管理はすべきです。

今回の記事では土地の管理を怠ったときに発生する様々なトラブルや土地管理の簡単な方法などについてまとめて解説いたしますので、使っていない土地を持っているという方は是非参考にしてください。

土地を放置するとどんなトラブルが起こる?

土地を放置したときに発生する代表的なトラブルは

  • 雑草の繁茂
  • 不法投棄

の2つです。不動産所有者には所有不動産を適切に管理する義務があるため、上記のトラブルで周辺住民に対して損害を与えた場合、それに対する補償をしなければなりません。そのような自体を防ぐために、今回の記事をしっかりと読んでいってください。

雑草の繁茂は近隣住民に損害を与えることも

雑草が生い茂っている土地は見た目も悪いですが、それ以上に害虫の発生や放火などによるリスクのほうが重大です。更地に生えてくるような雑草は生命力が非常に強靭なものが多く、できれば年に4回以上は草刈りをしたいところですが、近所ならばともかく遠く離れた土地の土地を刈るためだけに年に4回以上出かけるというのは大きな負担です。

不法投棄は大抵の場合不動産所有者の費用で撤去する

管理が十分にされていない土地では、不法投棄が発生することがままあります。きれいなところは汚されにくいですが、汚いところは汚されやすいのです。

不法投棄はもちろんする人が悪いのですが、現実的な問題として不法投棄をした人を探し当てて責任を取らせることは非常に難しく、その処分は原則として土地の所有者が行うことになります。空き缶ぐらいだったら簡単に処分できますが、壊れた家電や産業廃棄物などが捨てられた場合、その処分費用は馬鹿になりません。

遠方の土地は管理業者に管理してもらおう

上記のようなトラブルを避ける最も簡単な方法は、土地管理代行業者に草刈りや不法投棄への対応を依頼してしまうことです。多少の費用はかかりますが、自分でやる手間を考えれば安いものです。

近年は空き地・空き家の管理を業務とする不動産業者や掃除屋が増えてきていますので、よほど田舎でもない限りは簡単に見つかるはずです。彼らは定期的な草刈り、土地の見回り、不法投棄された品の撤去などを行ってくれます。細かいサービスの内容は業者によって異なりますので、複数の業者を比較して選ぶといいでしょう。

土地管理代行にかかる費用は?

土地管理代行のメイン業務である草刈の料金体系は、時間単価で決めるタイプと、面積で決めるタイプに分けられます。時間単価で決める場合、1人・1時間あたり3000円前後になることが多いです。一方、面積で決める場合、1平米(≒0.55坪)で100円前後が相場となっています。

定期的な巡回のみの場合(草刈りを行わない場合)は、1回につき2000円前後が相場です。巡回の細かい内容は異なりますが、目視で土地に目立ったトラブルがないか確認し、その後画像つきメールなどで連絡する、というのが一般的です(業者によっては少量のゴミ処分なども行ってくれます)。

廃棄物の撤去は、廃棄物の種類によって大きく異なります。空き缶や紙くず程度ならば上記の定期巡回のオプションでも対応可能ですが、家電などが捨てられている場合は回収業者に依頼しなければなりません。その場合、数千円以上の費用がかかることが多いです。

もっと効率的な土地の管理方法はない?

草刈りや不法投棄等への対応は発生してしまったことに対応するという、対処療法的な存在です。根本的に草が生えてこなければ、あるいは不法投棄が起こらなければ、上記のサービスを使用する頻度を大幅に減らせます。では、どうすればそれらを効率的に防げるのでしょうか。

除草剤、砕石、除草シートなどを行う

雑草の繁茂を防ぐ方法はいくつかありますが、その中で最もリーズナブルなのは除草剤の使用です。除草剤の聞かない雑草もありますが、少なくとも効く雑草の繁茂は防げます。

除草剤には液剤と粒剤があり、前者は既存の草をすぐに枯らすのに、後者は雑草を新たに生えてこなくするのに向いています。長期的に土地を手放すつもりがない方には、粒剤のほうがおすすめです。価格も1kg1000円~3000円程度と非常に安いです。

ただし、粒剤の効果は通常は3ヶ月~半年程度、長くても1年程度で消えます。安価である代わりに、効果も短いことには留意が必要です。また、身体に付着したり散布中に吸い込んだりすると危険なため、取扱には十分に注意しましょう。

砕石も雑草の繁茂を防ぐ優秀な手段の1つです。一度敷き詰めてしまえば3年~5年は効果が持続するという点では、除草剤よりも遥かに優秀です。反面、面積が広い場合は自分でやるのは極めて難しくなるため、造園会社などに依頼することになります。この場合、概ね1平米で1500円~3000円程度の費用がかかります。

防草シートも有効です。防草シートとはその名のとおり草を防ぐために土地の上に乗せるシートです。太陽光を遮断することによって、雑草が伸びるのを防ぎます。また、飛来した種子が土地に残るのを防ぐ効果もあります。日常的に目にすることはあまりないように思えますが、実は高速道路の路側帯や農業の現場などでも使用されています。耐用年数は概ね5年程度です。

最近は天然原料100%のものもあり、その場合は撤去も不要で自然に土に帰ります。もちろん、そうでないものは撤去しなければなりません。設置は通常造園会社などに依頼することになります。この場合、概ね1平米で4000円~6000円程度の費用がかかります。

看板や囲いを設置する

不法投棄を防止する絵では、看板や囲いの設置が有効です。看板には通常、連絡先や土地に関する情報を記入します。こうすることによって、不法投棄を防止するだけでなくその土地の活用の可能性を高められます。ただし、看板を設置しても不法投棄をする人は平気でしますので、抑止力という点では劣ります。

一方、囲いは背の高いものならば、家電などの重いものの不法投棄を物理的に防げます。簡単に投げ入れられる程度のゴミは防げませんが、それは簡単に撤去できるはずです。

ただし、背の高い囲いは設置費用もかかりますし、撤去費用もかかります。囲いにはアルミ製のもの、木製のものなどがあり、それぞれ費用も異なります。土地の形状や工事のし安さによって費用は大きく変動するため、興味がある方は不動産管理会社に問い合わせてみましょう。

不要な土地は早めに処分してしまおう

ここまで土地を効率的に監理するための方法について論じてきましたが、そもそも土地を売ってしまえば、管理にかかる手間は0になります。自分で使う気がなく、アパートの運営なども行う予定がないという方は、早めに売却してしまったほうがいいかもしれません。

どうしても売れない場合は?

不要だけどどうしても売れない土地は、寄付で所有権を移すことによって責任を放棄できます。どうしても売れないような土地は無料でも引き取ってもらえないことが多いですが、ただならばもらうという人もいます。特にその可能性が高いのは隣人です。どうしても売れない、しかし権利は放棄したいという方は、相談してみるといいかもしれません。

まとめ

土地の管理は空き地の保有者にとっては非常に大きな問題ですが、今回紹介したようなサービスを利用することで、その手間を減らすことができます。遠方の土地の管理に悩んでいるという方は、業者に相談するところから始めてみてください。