カードローンの遅延損害金を払わないとどうなる?その恐ろしい末路とは

カードローンの毎月の返済が遅れた場合、債務者は利息の代わりに遅延損害金を支払わなくてはなりません。

遅延損害金の額自体は大きくありませんが、返済が遅れた期間によっては将来他のローンが組めなくなってしまう恐れがあります。

今回の記事では遅延損害金はどのように計算するのか、返済が遅れるとなぜローンが組めなくなるのか、返済が遅れそうな時はどうすればいいかなどをお話いたします。返済が苦しくなってきている方は、是非参考にしてください。

利息と遅延損害金の違い

利息は、毎月の約定返済(毎月1回行う返済)を行っている限り発生する支払いです。それに対して、遅延損害金は支払いが1日でも遅れたときに発生する支払いです。返済が遅れない限りは利息のみを支払いますが、返済が遅れると遅延損害金の支払いに切り替わります。

遅延損害金が発生している期間中は利息は発生しませんが、返済が遅れた分の利息の支払い義務はなくなりません。

また、支払う側から見れば大した問題ではありませんが、利息と遅延損害金はその性格も異なります。利息は、カードローンを利用したことに対する「利用料」のようなものです。

地代が「土地を利用させてもらう代わりに支払う費用」であるように、利息は「お金を利用させてもらう代わりに支払う費用」のようなものです。

それに対して遅延損害金は、返済を滞納し、債権者に損害を与えたことに対する「迷惑料」のようなものです。

利息と遅延損害金の利率の違い

金融機関によって利息や遅延損害金の利率は異なりますが、殆どの金融機関は利息の利率よりも遅延損害金の利率の方を高く設定しています。もし両者を同じに設定してしまうと、返済遅れのペナルティがなくなってしまい、返済に対するモチベーションが下がるからと思われます。

ただし、遅延損害金の利率にも上限が定められており、それを超える部分は無効になります。遅延損害金の利率の上限は、通常の利息の利率の1.46倍です。

また、それとは別に、貸金業者(≒消費者金融)は、遅延損害金が20%を越えてはいけないというルールもあります。殆どの消費者金融は、遅延損害金を20%もしくはそれに近い数字にしています。

銀行は貸金業者ではありませんが、大抵の銀行は遅延損害金の利率を消費者金融よりも低く設定しています。20%にしている銀行は少なく、14~15%、もしくは18%前後としている銀行が多いです。

遅延損害金の利率が20%を超えることは実質的にはありえない、と考えて間違いないでしょう(もちろん、万が一のことがあると困るので借りる前のチェックは必要です)。

以下に主な金融機関の遅延損害金の利率の比較表を貼っておきますので、参考にしていただければと思います。

サービス名 遅延損害金の利率
楽天銀行カードローン 12.9~19.9%
イオン銀行カードローン 14.5%
オリックス銀行カードローン 通常の利率+2.1%
横浜銀行カードローン 14.6%
みずほ銀行カードローン 19.9%
りそな銀行カードローン 14.0%
アコムカードローン 20.0%
アイフルカードローン 20.0%
プロミスカードローン 20.0%
ノーローンカードローン 20.0%

遅延損害金の計算方法

遅延損害金の計算方法は、通常の利息の計算方法と変わらず、以下の計算式で計算できます。

遅延損害金=借入額×遅延損害金の利率×返済が遅れた期間(日)÷365日

例えば、借入額が100万円、通常の利息の金利が15%、遅延損害金の利率が20%のローンを組んでおり、返済が30日遅れた場合、以下の遅延損害金が発生します。

遅延損害金=100万円×20%×30÷365=1万6438円

一方、返済が遅れなかった場合は、以下の利息が発生します。

利息=100万円×15%×30÷365=1万2328円

両者の差額は4000円程度です。元本が大きく、かなりの期間返済が遅れたにも関わらず4000円しか余計な支払いが生まれないのならば、返済が遅れても大した問題ではないのでは、と思われるかもしれませんが、それは間違いです。

確かに余計な支払いは4000円しか増えませんが、それ以上に大きなものを失うからです。

返済が遅れると将来他のローンが組めなくなる可能性がある

返済が1日でも遅れると、そのことは信用情報機関に登録されます。信用情報機関とは、加盟している金融機関から登録される信用情報(個人の借金の記録や、債務整理の記録)を管理する機関のことです。

日本には現在3つの信用情報機関があり、銀行は「全国銀行協会」、消費者金融は「日本信用情報機構」に加盟していることが多いです。

例えば銀行から借りた場合は、自分の借金の記録は全国銀行協会に記録されるものと思ってください(契約を結ぶときにそのことに同意しているはずです)。

信用情報機関は、金融機関からの要求に応じて、情報を開示します。金融機関が主に開示を要求するのは、ローンの審査を行うときです。貸し倒れを防ぐために、申込者が過去に返済遅れや債務整理などをしていないか確認するのです。

信用情報機関に返済遅れの情報が掲載されていると、それだけで審査に不利になります。

数日程度の返済遅れが1回あったぐらいでは極端に不利になることはありませんが、返済遅れが長期に渡ったり、あるいは短期であっても繰り返したりしている場合はかなり不利なものになると思って間違いないでしょう。

信用情報機関に「異動」を記録されると強制解約になる

遅延損害金が発生してもなお返済を行わなかった場合、信用情報機関には「異動」という記録が残ります。信用情報機関に「異動」が記録されるのは、以下の様なときです。

  • 本来の返済日から61日(3ヶ月以上)返済が遅れた場合
  • 返済不能になり、保証会社が支払いを建て替えた時
  • 返済不能になり、自己破産や個人再生を行った時

つまり、返済日から61日以上(3ヶ月以上)返済が遅れると、自己破産や個人再生を行ったのと同じように扱われる、とういわけです。

異動が記録された場合、原則としてそれから概ね5年間~10年間は、他の金融機関からも新たな借入が一切できなくなります。

カードローンはもとより、住宅ローン、自動車ローン、さらにはクレジットカードも新規に契約できなくなってしまうのです。それだけ異動は重大な契約違反である、ということです。

また、異動が記録された場合、カードローンは原則として強制解約になります。強制解約になった場合は、残債の一括請求を求められることが多いです。

しかし、殆どの場合延滞をするような人には支払い能力がありませんから、債務整理をすることになります。もし一括返済できたとしても、その金融機関からは二度と借りられないと思ったほうが良いでしょう。

返済が遅れそうな時はどうすれば良いのか?

カードローンの返済が遅れそうになった時は、まずは金融機関に連絡しましょう。それ以外に対処法はありません。気がひけるのはわかりますが、だからといって放置すると後々もっと大変なことになります。

返済が遅れる理由と返済可能な日を伝えれば、金融機関から何度も電話がかかってくることはなくなります。もちろん返済が遅れないのがベストですが、遅れそうになった場合はこのような次善策をきっちりと取るようにしましょう。

返済の見通しが全く立たない場合は?

返済を待ってもらってもお金が用意できなそうな場合も、やはりそのことを金融機関に伝えるしか道はありません。

金融機関も、早めに連絡をくれた債務者に対しては、比較的優しく接してくれます(内心はよく思っていないでしょうが)。

返済プランを一緒に考えてもらい、場合によっては債務整理をした方がいいでしょう(参考:借金の債務整理の種類とそれぞれのメリット・デメリット)。

うっかりによる返済忘れを防ぐ方法

本来は支払い能力があるにも関わらず、うっかり振り込みを忘れてしまい、その結果信用情報に傷がつくのはもったいない話です。うっかりによる返済忘れを防ぐ最も効果的な方法は口座振替です。

事前に引き落とし用の口座を作り、それを指定すれば、毎月約定日に自動で返済が行われるため、うっかりを防げます。

毎月わざわざATMで返済をする必要もなくなりますし、何か特別な理由があるのでもなければ、返済方法は口座振替を選ぶべきです。

ただし、口座振替を選んだ場合でも、その口座にお金が入っていないと返済遅れになってしまいます。

返済用の口座を本口座とは別に作り、その口座に毎月一定の金額が自動で振り込まれるように設定しておくことをおすすめします。

まとめ

  • 返済が遅れた場合、債務者は遅延損害金を払わなければならない
  • 遅延損害金の利率は、利息の利率と比べて高く設定されている
  • 遅延損害金の利率が20%を超えることは通常ない
  • 遅延損害金の金額自体は大したものではないが、返済遅れによって失うものは大きい
  • 61日(3ヶ月)以上返済が遅れた場合、5年~10年はローンが組めなくなる
  • 返済が遅れそうな時は、早めに金融機関に連絡するしか解決策はない
  • うっかりによる返済遅れを防ぐ上で、口座振替は非常に有用

遅延損害金はその額自体は決して多くはありませんが、返済が遅れることによって新たにローンが組めなくなるのは大きな問題です。返済が遅れないようにすることももちろん大切ですし、万が一返済が遅れそうになった場合に早急に連絡することも大切です。早めの対処で最悪の事態を防ぎましょう。